写真集をつくるお話 #3
みなさん、こんにちは。
気が付けばもう今年も残り3ヶ月。ここからラストスパートって感じですね。でも無理せずがんばりましょう。休むのも大事です。
さて、「写真集をつくるお話」のつづき。
本のサイズやページなどが決まっていく中で、前作をさらに超える写真集を作ろうと意気込むが、写真選定は簡単なものではない。
長い時間をかけてようやく絞り込んだ数百枚。
(↑実際はこれ以外にもあります。)
それをプリントにして並べてみる。いや、佐藤氏、本当にお疲れ様です。
ここからは写真集編集現場でもよくある光景です。プリントした写真を並べて見開きで見たときをイメージしたり、写真を差し替えたり、組み合わせを変えたりして流れを見たり、ひとつのグループで作ってみたり、色々試してみます。
作品をPCモニターで見ているのと、プリントで見るのは全然違いますからこれも大事な作業になります。
そうして全体の流れを考えながら、色々と組み合わせ、写真集のたたき台となる構成を作っていきます。
佐藤氏はこれまでに数冊の写真集を刊行されているのもあり、自分の作品を流れで組んでいく見せ方が本当にうまいと個人的に感じてるんです。(ちょっと上からですが。)
なので自分はそんなに口を出さず、自分なりに好きにたたき台を作ってもらいました。それを見て佐藤氏の意図を聞いていきます。
基本的にはどんなものでも著者の意向というのは大事にしてあげたい。それでなければその人の本では無いからです。その上でこちらの思いなどをぶつけていきます。
また、ずっと佐藤氏の近くで作品を見ているデザイナーのNさんや、スタッフのEさんのおかげで、客観的な意見も取り入れて構成していける。
みんなの力を合わせてつくっていくって感じですな。
が、しかし・・・
ひとつひとつ長い時間をかけて撮影してきたのは著者である佐藤氏本人。自分の中でとても思い入れのある写真を出来るだけ多く使いたい。
そうして彼は、構成の中にその作品を忍ばせていくのであった。
次回:「写真集をつくるお話#4」
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