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日雇い仕事の思い出

ご無沙汰となっています。
ガッチリ買っているのですが現在訳あってK DUB SHINEの音源を集めているのですがなぜか全く見つからず、個人的ラップ研究の一環で大ネタになりそうなので保留中になっています。

表題、NOTEのトピックネタに「日雇い」があったので日雇い人夫→そのまま就職をした経験があったので書いてみようかなと思います。

かれこれ10年以上前、日雇いで食っていた時期がありました。
期間的には1年ぐらいかな・・いくつかの会社に登録後、一番稼げた会社で誘われて手配師として就職をしました。

日雇いのネタに関しては割りとネガティブな記事が多いですが、自分は本当に一部の現場を除いて割りとポジティブに仕事をしていました。
ウシジマ君の宇津井みたいな事は今となっては殆どフィクションと言って問題ありません。例えば作中で宇津井がギックリ腰になりますが、これは労災扱いとなるのでそのまま現場で放置や会社が「自己責任で」みたいな事は自分がやっていた時期から「ありえない」と断言が出来ます。というか俺が全く同じ案件で労災申請の手続きを行っていました。

一番最初に登録した会社では主に川崎で倉庫作業をしていました。具体的には某大手酒販売店の倉庫で各店舗に配送するお酒のピッキングを行う、という感じです。大きな現場で毎回20人近くが集められ、それまで力仕事の経験が無かった自分は仕事が終わった後の筋肉痛に2週間ぐらい苦しめられ、この仕事は続けられるのか、仕事が出来なって食えなくなったらこの後どうやって生きていけば良いのか等、海沿いの倉庫から見えるみなとみらいの景色を見ながら憂鬱になっていました。あとあと聞いた話ではこの現場は作業的にキツイ現場で、知らないで来た人間は来たくないと拒否してしまっていたそうです。

そんな体力不足で憂鬱な気分も1ヶ月も経てば慣れてしまい、そのままほぼレギュラーで入っていたおかげで同じレギュラーの先輩の方々や倉庫側の社員の方と仲良くなり、自分の作業が終わったら社員の人とタバコを吸ったり、作業中でも勝手に通常の休憩以外に気分で休憩を取ったりとだいぶヌクヌクと作業をする日々となりました。
また、ここ以外にも品川のワイン倉庫でも同じような感じになり、最終的には社員にならないか誘われたりしましたが流石に断っていました。

社員・日雇い問わず仕事において最も大事(個人的には単純作業ほど)なのはコミュニケーション能力です。これは間違いないです。
不平不満を言ったり会話が成り立たないやつはめちゃめちゃ冷たくあしらわれます。(あと単純に体力が無さすぎで仕事が出来ないやつ)
日雇いでネガティブな事を書いているやつはこれに該当する可能性が非常に高いです。負け犬の遠吠えです。
日雇いは「人を集めて手配する」事が売り上げに直結するので基本的に普通のやつに対して変な対応をすることはありません。派遣先と作業員は「お客様」です。いかんせん形だけの面接やなんなら面接無しで仕事をさせる為、頭のおかしいヤツがかなりの数います。自分も手配師の頃は○○してやりたいと思ったヤツが何人もいました。

そんなこんなで1年近く経ち、筋肉と体力も大分育ってくると他にもっと金になる仕事はないだろうか、と思うようになります。日雇い人夫のキャリアプランです。
ネットでサクッと調べるとそれまでは日給8,000円だったのが1万超えるよ!という仕事がぽろぽろ転がっており、そのうちの一つに登録、面接して「転職」をしました。これまでの倉庫作業よりキツイ仕事なんか早々無いだろ!と余裕をぶっこいていましたが早々に打ち砕かれる仕事、「荷揚げ」と呼ばれる仕事の始まりでした。

「荷揚げ」とは建築現場で主に内装資材を手運びする現場職人ヒエラルキー最下層の仕事です。
詳しくはWIKIに書いてありますが、「日本で合法的に行える最もキツイ力仕事」と思います。内装に使われる石膏ボード、軽量鉄骨、フローリング、雑工等々・・とにかくきつい仕事でした。

ただ、この仕事の超利点は依頼された作業が終わったら例え10分で終わってもきっちり日給が発生する、ということです、1現場終わったら次の現場、その次の現場と作業を早く終わらせればどんどん次の現場に手配され、金が稼げるというシステムになります。通称「廻り」と言います。
自分がいた会社の場合、午前1現場、午後1現場、その後夜勤で合計1日で3万~4万稼ぐという人もいました。

「早く終わらせる」という事はそれだけ多く荷物を運ぶ、という事になります。例えば荷揚げ材料で最もベタな「12mm石膏ボード」は1枚13キロあります。これを常に4枚づつ運び続けるのが荷揚げ屋として一人前になりますが早く終わらせる人、通称「強い」人は6枚、8枚づつ運ぶようになり、2倍3倍のスピードで仕事を終わらせる事が出来ます。是非動画を参照してください。

なお、上記動画は本当に「おいしい」現場で、通常ボードがこの枚数で横移動(横引き)のみだと大体2人工です。
さらに、動画内ではトラックのドライバーさんも手伝っていますがこれはドライバーさんも荷揚げ屋と同様、行った現場数で給料が変わるので良いドライバーさんだとガンガン手伝ってくれたりします。
自分は作業員としては1年ほどしか行っていませんでしたが最終的には「背持ち」という運び方で8枚を通すのが精一杯でした。(動画内の横持ちだと4枚・・弱かったです。)

さて、日雇い人夫荷揚げ屋辺はまた今度。

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