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サンゴ礁の上空をタオルケットで舞う

風を切って、ゴウゴウという音が聞こえる。耳自体が風を切っているので、尋常ではない。
私は空を飛んでいる。体全体で風を切って飛んでいる。

眼下には青い海。いや、水色というべきか。サンゴ礁の海の色だ。
高度はそこそこある。海面からの高さは、数十メートルくらいか、百メートルを超えているかもしれない。

その高度が、少しずつ下がって来た。
両の腕に巻き付けた、水色のタオルケットのような、薄い布団のような布が、たるんで来ている。
この布で風を受けて、凧のように空を飛んでいるのだ。

この布をしっかり握り、腕を伸ばし、布をピンと張る。
すると、布の抵抗が増え、落下が止まる。

ただ、一生懸命に風を受けても、上昇するには至らない。
わずかずつではあるが、海面が近付いて来る。

そうして、もう自分のつま先から海面まで、自分の身長程の高さになったあたりで、海面に仰向けに人が横たわっているのが見えた。

その人物は、男性で、トランクス型の、青と緑と白の縦縞の、明るい色の海水パンツをはいている。上半身は裸で、胸毛が見える。黒い髪に白い肌、メガネをかけている。

その彼が、目を細めて笑っている。それは、こちらを見て笑っているというよりは、海水浴か日光浴かに満足しているという風だった。

そんな風に、背浮きか、あるいは背中を海底につけて横たわっているような場所だから、相当浅い場所なのだろう。
これなら心配ないと、着水というか、着陸した。

そこは、サンゴ礁の島だ。サンゴ礁特有の白い砂浜を歩いて行く。
少し進んで、林などがある場所まで来ると、海の名残かと思われるような池があった。

それほど大きな池ではない。親水公園のような、人の身長程の幅の池だ。
そこはまさに公園らしく、石畳だか煉瓦だかが敷かれていて、整備されている。

ただし、池は長方形というか楕円というか、縦に長い。
その奥まで進んで行くと、池の上に低い橋が架かっている。
その上は車道で、頻繁に自動車が行き交っている。

その橋の上に上がってみると、橋の下を、二、三層はある船が通って行く。
意外と橋の高さはあるらしい。
そして、池だと思っていたものは、実際には運河か何かなのだろう。

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ヘッダー画像は、奄美群島・喜界島上空の写真。
空港へ着陸する少し前に、飛行機の窓から撮影した。

ただし、夢では、上空から陸が見えた訳ではない。
あくまでも、高度が下がって来て、海面スレスレになったところが、気が付いたら、サンゴ礁の島だったというだけだ。
また、雲は全くなかった。

(令和二年十一月十六日の午前に見た夢)

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