Asai Goshi

フリーランス編集・ライター 兼 会社員。カルチャーWEBメディア「CINRA」元編集部…

Asai Goshi

フリーランス編集・ライター 兼 会社員。カルチャーWEBメディア「CINRA」元編集部。主な関心事は映画、ラップ、R&B、スケートボードなど

マガジン

  • 備忘録

    月に1回、更新される予定の備忘録をまとめています。

最近の記事

  • 固定された記事

ポートフォリオ | 編集・ライター | 浅井 剛志

立教大学大学院映像身体学専攻を修了。 2014年から編集者として雑誌、ムック本、WEBメディアで編集、執筆してきました。2014年、都内の編集プロダクションで編集者として雑誌、ムック本の編集を担当。2017年にカルチャーWEBメディア「CINRA」編集部に所属し、映画や音楽の記事を中心に編集を担当していました。 現在は都内のIT企業に勤務しながら、フリーランス編集・ライターとしても活動しています。 実績一例特に反響のあった実績を以下に記します。 編集仕事 インタビュー・

    • 備忘録 | 24年4月

      (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『コット、はじまりの夏』 監督:コルム・バイレッド 機能不全の家庭で育つコットが、夏のあいだだけ叔父・叔母の家に預けられ、そこで(疑似)親の愛情を知るという物語で、これは素晴らしかった。 コットは境界線を超越する存在として描かれる。その境界線とは、実際の家庭 / 叔父・叔母の家という境界線でもあり、男 / 女の境界線(男子向けの

      • 備忘録 | 24年3月

        (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『犯罪都市 NO WAY OUT』 監督:イ・サンヨン 『犯罪都市』シリーズ第3作目。今作でとにかく驚いたのは、マ・ドンソクの運動能力。パッと見でパワーがあるのは理解できる。しかし本作の注目すべき点は、身のこなしの速さだ。パンチの繰り出すスピードも、相手の攻撃を避けるスピードも、とにかく早い! スピーディーというより、「クイック

        • 備忘録 | 24年2月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『ゴースト・トロピック』(2019年) 監督:バス・ドゥヴォス 冒頭から、明るい部屋が暗くなるまでの1カットで始まり、ラストも暗い部屋が明るくなっていく。その冒頭 / 終盤が象徴するように、光と闇を巡る映画でとても素晴らしかった。 バスの灯りが消えることが物語を駆動させる。かつて主人公がメイドをしていた部屋でも一瞬、灯りの明滅が

        • 固定された記事

        ポートフォリオ | 編集・ライター | 浅井 剛志

        マガジン

        • 備忘録
          19本

        記事

          備忘録 | 24年1月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『ショーイング・アップ』 監督:ケリー・ライカート 水平運動と垂直の視線の交差が印象的な作品だった。隣人であるホン・チャウがタイヤを転がしながら画面右から画面左への水平に移動していく序盤のシーンに代表される「水平の動き」がさまざまな場面で見られる。一方で、ホン・チャウやミシェル・ウィリアムズの部屋は階段を登る必要があるため、自然

          備忘録 | 24年1月

          備忘録 | 23年12月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 鑑賞映画『栗の森のものがたり』 監督:グレゴル・ボジッチ イタリアとユーゴスラビアの国境付近にある、戦争によって過疎化した土地が舞台の寓話。戦争で土地を離れた息子を持つ老人マルコと、夫が土地を離れた女性マルタの交流が描かれる。 時制に関する説明もなく、息子や夫との回想シーンなどが突然、挟まってくる。そうしたシームレスな流れのため、物語を把握し

          備忘録 | 23年12月

          備忘録 | 23年11月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『ザ・キラー』 監督:デヴィッド・フィンチャー 予告編の時点では『ドラゴン・タトゥーの女』のようなスタイリッシュな殺し屋作品かと予想していた。しかし蓋を開ければ、なんとも笑える「おとぼけ殺し屋映画」だった。「計画通りにやれ、予測しろ、即興はよせ」と心で唱えるなど、プロフェッショナルを気取ってる割に、思い通りに仕事が遂行できない。

          備忘録 | 23年11月

          備忘録 | 23年10月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『イコライザー THE FINAL』 監督:アントワーン・フークア 序盤の5分で惹きつけられる。ワンカット長回しで、マッコール(デンゼル・ワシントン)にイコライズされた農園内の惨状を徐々に見せていく。通常のガンアクション映画は主人公が敵陣に乗り込んでいくか、敵が自陣に乗り込んでくる様子を見せる。最近、上映された『ジョン・ウィック

          備忘録 | 23年10月

          備忘録 | 23年9月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画※各作品に関して、ネタバレあります 『アステロイド・シティ』 監督:ウェス・アンダーソン ウェス・アンダーソン作品への批判として必ず挙がるのが「箱庭的」という点。あまりに世界観を作り込みすぎて、窮屈な印象があるという指摘だ。自分も『犬ヶ島』にはそれを感じたし、今も好きな作品ではない。そんなウェスは、自分でもその欠点に気づいてい

          備忘録 | 23年9月

          備忘録 | 23年8月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『バービー』 監督:グレタ・ガーウィグ バス停で老女に目を向け、マーゴット・ロビーが「美しい」と伝える。老女は顔を上げて「わかってる」と答える。作品内で最も美しいシークエンスだと思う。 また何より本作で輝いているのはライアン・ゴズリングのケン! ケンの歌唱シーンは切なさが胸に迫る名場面だ。 大量の説明的なセリフや一見重要に受け

          備忘録 | 23年8月

          備忘録 | 23年7月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『アシスタント』 監督:キティ・グリーン 過剰な盛り上げをせず、人物たちの行動を映す中で課題が立ち上がってくる作品。物語を駆動させていくのは「ものが投げられる」「ものを取り上げる」アクション。 セリフが決して多くない作品ながら、社内の相談窓口との会話が1番の見せ場になる。 『アフターサン』 監督:シャーロット・ウェルズ 評

          備忘録 | 23年7月

          備忘録 | 23年6月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『THE WITCH/魔女 ―増殖―』 監督:パク・フンジョン 前作の主人公(キム・ダミ)の妹(シン・シア)を主人公に据えた、THE WITCHサーガの2作目。1作目がかなり面白かったので期待が大きかった。ただし前半は展開がスローで退屈。さらに構成も複雑で筋を追うだけで疲れる。シン・シアを匿う牧場主の姉弟の話と、少女を狙う組織(

          備忘録 | 23年6月

          備忘録 | 23年5月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『ハロウィン THE END』 監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン ジョン・カーペンター『ハロウィン』の公式続編であるデヴィッド・ゴードン・グリーン版3部作。その完結編だったが、正直ガッカリした。第1作は「Gotcha」のセリフに大笑いしながら楽しみ、「これぞ公式な続編!」と興奮したものだが。 当然ながらファンであればブギーマ

          備忘録 | 23年5月

          備忘録 | 23年4月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『トリとロキタ』 監督:ダルデンヌ兄弟 一般的に想像される「アクション映画」とは異なるが、ダルデンヌ兄弟は間違いなく現代における最高のアクション映画作家だ。そして『トリとロキタ』はそれを改めて確信させる傑作だった。 本作はヨーロッパにおける移民の苦難を描いている点で『イゴールの約束』(1996年)とも似ているが、一番の違いはトリ

          備忘録 | 23年4月

          備忘録 | 23年3月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画『フェイブルマンズ』 監督:スティーヴン・スピルバーグ スピルバーグの自伝映画と銘打っているが、実際には「恐怖の(個人)映画史」だった。映画がもたらすスペクタルとドキュメンタリー。人間には知覚できないものまで記録するカメラの残酷さと、被写体を存在以上のものに仕立て上げる編集の暴力性。そのすべてが映画の辿ってきた歴史であり、そのす

          備忘録 | 23年3月

          備忘録 | 23年2月

          (できれば毎月)残していきたい備忘メモ。基本は月々の振り返りになるけれど、詳しく記すというより、あくまでメモのようなものとして。 劇場鑑賞 映画今月はとにかく週末が忙しく、劇場では映画を鑑賞できなかった。 試写で事前に見られた2月公開作品たち(フランソワ・オゾン『すべてうまくいきますように』、パク・チャヌク『別れる決心』、ジョージ・ミラー『アラビアンナイト 三千年の願い』)はどれも面白かったことを報告しておく。 過激な暴力から抑制されたサスペンスに変貌を遂げたパク・チャヌク

          備忘録 | 23年2月