第一印象が大事とよくいう。僕もそう思う。

だからこそ第一印象だけで判断を下さないようにしようとも思う。

人は多面的だ。

得意なことがあり、不得意なことがある。
知っていることがあり、知らないことがある。
こだわっているものがあり、どうでもいいものがある。

第一印象とは「どの面を最初に見たか」というので大きく左右される。

挨拶もしっかりしていて、見た目も清潔感がある。
はとてもいい入りだろう。

でも酒癖が最悪で酔うと女性を殴る。
そんな部分もあるかもしれない。

もし酔った時が初対面だったら普段がどんなによくても「あいつクズだよ」と言われてしまうだろう。

わかりやすく数字で表してみる。

まず出会う前まではみんなフラット。
0の状態から始まる。

そして第一印象だ。

よかった時には+20〜+70ぐらいになる。
憧れまでいければ+80〜+100まで振り切れるだろう。

逆に悪いとどうだろうか。
0のままだろうか。

いや、印象にはマイナスがある。
なんだこの人と思われれば
-20〜-70、最悪なら-80〜-100まで下がるだろう。

さて、マイナスな人にもう一度会いたいと思うだろうか。
大半の人がNoだと思う。

普段は本当にちゃんとしているとしても、最初に酒癖の悪いところを見られてしまったらいい部分を見てもらえるチャンスを失ってしまうのだ。

これが「第一印象が大事」の原理だと思う。

しかしある意味例外も存在するのかもしれない。

職場だったり強制的に何度も過ごさないといけない場面においては、むしろちょっと暗い印象が悪い方がいい方向に向かうことがある。
いわゆる「不良がおばあちゃん助けてた心理」だ。

逆に長期的な付き合いになれば最初がよすぎるとダメになる場合もある。
「優等生が動物いじめてた心理」とでも言おうか。

今はぜんぜん気配のけの字もないけれど、中高生のときに路上ライブのファンの方達にモテた。人生のモテ期をそこで使い果たしたんじゃないかというぐらいありがたいことに告白してもらうことが多かった。

その時は僕も遊びで歌っていたので普通にデートしたり、付き合ったりもした。

しかしながら歌っている僕というのは「一番いい状態」なのだ。数値でいうと90とか100が入り口になるわけだ。

ずっと90、100を見せられるのならいい。しかし遊んだり付き合うとなるとそうはいかない。90は70になり、70は40になり、やがてマイナスに振り切って、ボロカスに言われて振られる。そんなことは何度もあった。

ではもし僕がバイト先でいつもダラダラしていて、あいつダメじゃんと思われていたとして、その後に歌っている姿を知ったらどうだろうか。

-70だったのが-30ぐらいになり、少しずつプラスになっていくかもしれない。下手したらギャップ効果で一気に+70ぐらいまでいくかもしれない。

つまり長期的な付き合いの中では「加点方式」になるか「減点方式」になるかが大きなポイントになるのではないだろうか。

性別、性格にも左右されるとは思うけど、第一印象かぎらず「あれ？意外と…」が掛け合わされた時に加点減点は入れかわる可能性がある。

そういう観点で見れば長期的な付き合いの中では-20ぐらいから始まるのも悪くないのかもしれない。

僕個人的には最初に言った通り第一印象だけで判断しない、人は多面的で総合でその人なのだという見方で人と接していきたいなあと思う。

なんにせよ、第一印象は大事だということで、場合によっては悪くてもいいかもしれないということだ。

第一印象が悪いと言われる同士たちは、あきらめず「あれ？意外と…」をめざしていけばいいかもしれない。

あ、でも今日はバレンタインだから…
印象悪いとチョコもらえないかも…

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人はいろんな面があってあたりまえだよ。

後藤大
シンガーソングライター/作曲家/文章書き
自分をみとめてあげられる瞬間が好き。
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