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胡桃の木

「おくりもののうた」5曲目は、相手の父親に反対され、
3度目の離婚することになったという38歳の男性から。

会えなくなった娘へ離れていても愛してる、ありがとうの気持ちを伝えたい。
というお話をいただきました。

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エピソード

自分は結婚3回していて
3人目の嫁さんと自分との間に胡桃(くるみ)が生まれました。

自分達の結婚は少し特殊で元々の出会いは23歳の時。
最初の嫁さんと離婚が決定した後に付き合いました。
3人目の嫁さんはその彼女の親友でした。

その時の自分達の間柄は風俗嬢とそのお客でした。

学年的に言えば彼女は1つ年上。
誕生日は彼女が遅かったので、お互い29歳の時に結婚しました。

結婚する1年前には彼女は風俗を辞めて、
自分とは割り切りの関係で繋がってたのですが
彼女は頑なに結婚は出来ないと言ってました。

ある時、自分の子供が出来たと彼女から言われ生活費を請求されたのですが
彼女が妊娠してないのは何となく解っていました。
だけど好きだったので生活費を渡してました。

その後、子供が流産したと言って自分の前から居なくなろうとしたので
彼女に妊娠の証拠などを証明させようとしました。
その妊娠は嘘でした。
今まで渡していた50万円分の生活費があったので、
「それを返してもらって別れようか?」と言うと
彼女が結婚の意志を示した為、お金の事は置いておいて結婚しました。

しばらくして妊娠していたみたいですが、
彼女は頑なに検査薬を使おうとしませんでした。
ようやく使ったときには10ヶ月でした。

そうして初めて彼女の家族に会わせて貰えたのですが、
彼女の家族は自分達の結婚を知らなかったんです。

彼女の父親は割と大きな会社の社長さんだと聞かされていて、
「忙しいから会えないけど家族には結婚した事を報告してる」
と言っていたのですが。

その時は嫁さんのお腹が大きく、今にも産まれそうだから
相手の父親は何も言いませんでした。
生まれた後もしばらくは子供に会いに行けたのですが
彼女の実家に「二度と出入りするな!」と言われました。

ある日、嫁さんと胡桃と自分は近くの公園で娘のビデオを撮りに行ってたのですが、それもバレて、嫁さんに弁護士を付けられ、会えなくなりました。

調停、裁判では離婚する理由がないと認められ、離婚は免れましたが
先日、別居が相当ながいこと、未成熟子ではなくなった事により改めて離婚が成立しました。

胡桃の事はずっと忘れた事がありません。

今はパパとママは離れ離れで胡桃の近くに居られないけど
胡桃が産まれる前や一緒に居られた時
生まれてきてくれてありがとう、嬉しい、と心から夫婦で思っていました。

そんな両親の愛の中で生まれた事
離れていても胡桃の事を想っているという気持ちを伝えたいです。

29mの胡桃の木に登って
はしゃいでた公園を見下ろしてる
長い冬になるな 3度目の失敗は
新しい芽を出すのでしょうか

ゴツゴツしている 硬い殻の中には
何が入っていたんだろう

あえなくなっても きみをあいしてる
ただ それだけは うたがわないで

実った果実が徐々に熟れて地面に落ちて
リスやネズミがひろって土に埋める
長い冬は僕に春を売ったせいかな
新しい芽は出るのでしょうか

薄緑の果肉が 腐ってあらわになる
嘘には本当があるものさ

たべきれないほど あふれる あいしてる
すこし とおまわりしても なくならない

つらかった ふゆのイメージも
きれいな あぶらえ になるよ

あえなくなっても きみをあいしてる
ただ それだけは かわらないから

もしも かなしくて とざしたくなっても
どうか わすれないで のぞまれて うまれたこと

どうか わすれないで あいされて いきてくこと


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