見出し画像

Etude Op.10-3

練習曲
ホ長調「別れの曲」
ショパンは、このエチュードを最も美しいメロディだと考えていた。
より美しいメロディを見つけることはできなかった。
指を滑らかに使う。
出だしは、左手がベースで、右手の上半分がメロディ下半分はコードを担当する形

指導映像

musescore

「これはロマンスで甘く優しい声楽の曲です。これは告白をイメージしなくてはいけません。例えば好きな人に打ち明けるとかそういうことです。」
「ショパンは弟子がこの曲を弾いた時、両手をかかげて「おお、わが祖国よ!」といったのです。」
「この曲では情緒の面で並外れたものが必要です。自分を出して伝えたい気持ちと同時に控えめな気持ちが必要なのです。」

1小節



「冒頭の数小節にはアクセントがある。
これは”揺れ”の効果を生み出します。
だれかとダンスをしているところを想像して。
この小さいアクセントをつけて。」

「これはレガートの練習曲、ポリフォニーの練習曲で、
右手の右の部分は旋律をよく歌わなければなりません。
右手の低い方、右手の左側は伴奏で、弱く聞こえてこなければいけません。
そして、この左手がこの波動(拍動)を生み出しているわけです。
だから、意義の旋律の方を強く出したいなら、
ショパンが「ピアノを歌わせるには、ベルカントの歌手の歌を
たくさん聞かねばならない。 」と言っていたことを忘れないでください。
ショパンはベルカント、歌が大変好きでした。
彼は指1本1本が歌手でなければならないといってました。
ショパンは国権が大好きでエチュードの話ですか?
彼が最初に練習させた音階はハ長調ではなくて、
ロ長調だったのです。
それは長い指の2・3・4指は黒鍵に適しているのです。
手にとってはこうする方が、ずっと楽なのです。
だからショパンは#や♭が多くついた調性を好んだのです。
だから右手をうたわせるために、もっと強く押すことが必要で、
こちら側に重みをかける事だって必要でしょう。

今度はテンポの軽い”ゆらぎ”です。
つまりテンポは保ちながらフレーズということを考えなくては。
私が例えば「フレーズの事を考えねばなりません。」といいますね。
その時「考える」の所にとても軽い加速があるわけです。
これが<ルバート>ですよ。
テンポの”軽い揺らぎ”ですね。
<ルバート>の意味は<盗まれたテンポ>です。
<ルバート>というのは、一つの音符や音符群を
長くのばしたり、短くしたりすることで、
後続の音符を犠牲に(短く)したり、
または利益に(長く)なるようにすることなのです。
だからテンポは、変化しない
左手との関連で元通りなのです。
これがA型ルバートです。
B型ルバートはテンポの上で全てが変化する場合です。
だから、ここでは自然に任せて弾かねばなりません。

6小節目

冒頭の親密な感情表現の後は何かに到達しようと試みます。
荒っぽいのととうとうなのはいけません。
もし、そうしたいなら拍と同時に弾いてもいいけど
拍の前に弾いた方がいいですね。
そして左手の低音部の「ファ」にアクセントをつけることを忘れないで。
この小さいアクセントがこの躍動感を出すのです。

14小節

右手でメロディと伴奏を行う部分で
メロディは下がるが、伴奏は上がる箇所があるため
手の中の指単位で上り下りが違うように持って行くところは難しい
下がる箇所は小指を滑らせるので、手のひらを閉じる感じになると意識すると良い

21小節



少し変化をつけることができます。
優しく撫でるようにです。
「ラ」「ソ」の#のところの「ラ」をもっと強く弾き始めてください。
何かに到達しようとする新たな試みです。
少し速めて。だんだん緊張を高めて。
上昇していくときはアクセントはつけないで。
だんたん高まる緊張感が必要。
ここは祈願している最中で”真剣さ”が必要です。
ほとんど”くるおしいまでの”といいましょうか。
とうとう絶頂を極めたわけですね。
この「ソ」の#のところはもっと緊張感が必要です。

より弱く。
下降してくる時は頂点に到達した後だから、
ピアノをたたかないで、これはむしろ叫び
祈りですよ。
ここは強く。ショパンも
<コン・フォルツァ>(力強く)と指示したが、
これは感情の力強さなのです。
”感情の力強さ”こそが楽器の物理的力強さを調整していくのですよ。
「ソ」は 最大にしなくては。今度は気をつけて。
今度は少しゆっくりと。
そうです。かすかに。
3番目はもっと貴重な得難い感じでなくては。
ここでペダルを踏むんですよ。
いつもフレーズの事を考えてください。
速度を弱めて。拍と同時に弾いたのは正しいですね。

ここはもっと微笑む感じにしてほしいですね。
もっとテンポが揺れ動かなくては
もっと強く。
ここはこれを試してください。
これは一つのフレーズです。
もっと柔軟でなくては。
2回目には対旋律をひとつお勧めしましょう。
「シ」の#「ド」の#「レ」の#「ラ」「ソ」の#「ファ」「ミ」です。
これはテノールが若い女性に懇願しているようなところです。
ここはゆっくり弾いて慣れてください。
この32小節目の和音にあまりアクセントをつけすぎないで
これは汚くてはいけません。
あまち強すぎないで。
あとのために自制してください。
もう少し強く。弱めて。そうです。
もう少し強く。活気づけて。

このセクション全体を弾く時は、
この辺りからもっと活気づけてください。
すると単調に転じる時不安そうになるのです。
ここはもっと不安そうにしないと。
ただ音符を弾くだけではなくてもっと不安そうにして。
ここは練習すつためには、4つの音符を一緒に弾きます。

こうです。手を整えておくために。うまく弾く用意です。
こうすると面白いように展開していけるのですよ。

35小節

練習曲らしい、指を滑らかに動かすために、規則的な音の配列です。

半音ずつ下がるのだが、切れ目でどこに戻っていくかを正確に
最後だけ半音ではない。


44小節

「レ」の♯を右手で弾きましたね。


このようにも弾けます。
ショパンが指示したように。
こう弾きたい時はこのように手をひねるのです。

左の方向にです。
そして手の位置がこうだから、
少し上体をひかないといけない。
ショパンの指使いをしたいなら状態を引かないといけない。

51小節からの<ストレット>は忘れてましたよ。
そこは少し加速しなくては。

6度音程のテクニック


役立つ指使いを教えてあげましょう。
ショパンのためにではなく、その後に登場する
プロコフィエフやバルトークや、
ラフマニノフなどの作曲家のために必要なのです。

50小節

同じ指使いですよ。
親指ー3指、2指ー5指
親指ー3指、親指ー3指、
2指ー5指、2指ー5指、
親指ー3指

51小節
この4つめの音符を弾くには、
右手が「シ」「レ」「シ」を弾き
このようにオクターブですね

左手は「レ」だけを弾くのです。
これを試して。
2の指です。

右手は5指ー親指ー5指
左手は4指ー親指
次に右手は親指ー4指
左手は5指ー親指です。
つまり5指と4指でここは親指を滑らせる。
3指ー親指
そして4指ー親指。
親指を滑らせながら弾きます。

そしてここで<アクセレランド>で
弾く別のテクニックに慣れることができますよ。
つまりここで、
もっと容易に加速することができます。

こうです。
これを利用してテクニックを伸ばしていけるのです。


54小節

右手が2つの旋律を奏でているので、
5本の指が独立して、2つのメロディを感じながら弾かないといけない。


<リテヌート>を忘れないでください。
速度を緩めなくては。

遅すぎないで。
ここはまだ速い信仰と
遅い進行の間の移行部です。

そこはもっと節回しを際立たせることができます。
そして低音部の「ド」のナチュラルを強調していいのです。

そしてここです。「てぃららららん」
これはフレーズなんですよ。
アクセントを抜かさないで。
弱めて。
速度を緩めて。
弱めて。

そして、冒頭の時よりもっと親密な感じで再び弾き始めて。

ショパンの生徒の楽譜にみつかったのですが
ショパンは線を引いてます。
音の切れ目が欲しいのです。
息継ぎです。

だんだん音を消していって。
少し強いですね。






 

太字「」は、Cyprien Katsaris先生の言葉




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?