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言葉や文化の壁を越えた「心がつながるコミュニケーション」を求めて。 LanCul株式会社 代表取締役 阪野思遠氏インタビュー<前編>

今回私は、コミュニティ型の英会話カフェ・英会話アプリ(is.gd/DOwqiK
)を運営するLanCul(ランカル)株式会社(本社:東京都渋谷区)(https://lancul.com)に伺い、阪野思遠社長に取材させていただきました。
一般的な英会話スクールとは異なる価値の提供を目指す英会話サービスとは何なのか、その中でもLanCulならではの実践的な英語学習ができる環境や、人と人とのつながりを大切にする考え方について深くお話し頂きました。

 ↓ 後編はこちら ↓

■LanCulは私自身の経験から始まった

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ーーまずはじめに、ランカル英会話を始めたきっかけについてお聞かせください。

 そうですね、ランカルを始めた理由は僕自身が2ヶ国語をゼロから習得した経験上、教科書で学ぶより「生きた英語」が身につく英会話サービスを届けたいという思いからでした。

 10歳の頃、家庭の事情で生まれ育った上海から日本に渡ってきたのですが、日本語はおろか日本文化についてもほとんど知識がなく、適応するのにかなり時間がかかりました。

言いたいことが伝わらない無力感や文化の違いによるもどかしさ、言うなれば「言葉の壁」「文化の壁」。この2つを目の前にして、幼いながらに大きな挫折を味わいました。
その中でも特に印象深いのは、単語を覚えたての頃、中国語のマインドで日本語を話してしまい、日本文化にはないストレートな物言いをして相手を不本意に傷つけてしまったことです。
そこで、外国語を単に覚えるだけじゃなく、文化を理解してコミュニケーションを図るオープンな姿勢こそが最も重要だと気づきました。そう気づいてからは、コミュニケーションが面白いように上手くいき、会話力はもちろん、文法や異文化理解も自然と習得していくことができました。後に同じ方法を英語にも適用したら、スムーズに身につけることができました。

これらの経験が、ランカルを立ち上げるための強烈な想いに繋がったと思います。

そして、「英会話をコミュニケーションとして実践的に学べるコミュニティサービスを作ろう!」という想いで、LanCul(ランカル)が生まれました。
LanCulという社名は造語で、Language(ランゲージ)Culture(カルチャー)を通して、言語習得だけでなくコミュニケーション本来の楽しさや、国籍、言葉、文化が違っていても人と人がオープンな心で繋がり合える居場所をつくりたいと思っています。

ーーなるほど、LanCulには阪野さんの実体験から得た強い想いが、存分に詰まっているんですね。

■LanCulのサービス

・ランカル英会話とは

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ーーそれではいよいよ本題に入っていこうと思うのですが、LanCulの発端である「英会話カフェ」のサービスについて聞かせてください。

まず最初に行ったことは、英会話をレッスンのような形ではなく、留学や旅行で海外に滞在した時のような本物のコミュニケーションを通じて、学び上達できる環境をつくることでした。
そこでたどり着いたのは、一般的な英会話スクールの形式を取らず、ドリンクを片手に外国籍のメイト*を囲んでリアルな会話をする「英会話カフェ」というスタイルでした。
教科書を使わず会話の中から単語や発音をアウトプットを中心的に行うことで、実践的に学べると人気になり、現在は国内最大級の英会話カフェにまで成長しました。

*ランカルでは、講師と生徒ではなく、フラットに楽しむ英会話のMC役を親しみ込めてメイトと呼んでいます。

ーーなるほど。英会話というと、教科書に沿って講師と例文を読み進めていくようなイメージが強いのですが、「実践的でリアルな英会話」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

ランカルでの英会話は、とにかく実際に話してみて、失敗も成功も含めて繰り返し話す練習をしていこうといった感じです。
教科書通りではないからこそ、ネイティブが使う言い回し本番さながらのコミュニケーション術を自然と身に付けることができるのです。
ただ、単なる雑談というわけではなく、外国籍のメイトはユーザーの特徴や趣味等をしっかり把握しているのでそれぞれにあった会話レベルや方向を決めながら進んでいきます。
彼らがMC役として会話を回してくれるので、ビギナーの方でも会話に入りやすく、多くの初心者の方にもご利用いただいています。

楽しみながら最大限にアウトプットできる、楽しいからこそモチベーションが続く、継続するから英語力が上がるといったサイクルが自然と出来上がったいくような感覚ですね。
こういったモチベーション重視かつアウトプット中心の習得法は、実際に私が日本語と英語を身に付けた方法と同じです。
「文法は大丈夫だろうか?」と不安に思う方も多いと思いますが、実は赤ちゃんが母国語を覚えるのと同様に、コミュニケーションに出てくるフレーズを何度も聞くうちに自然な語順を感覚的に理解し、文法感覚が養われていくんですよね。
例えると、「コーヒー “に” 飲みたい」と聞くと違和感を覚え、この場合は「コーヒー “を” 飲みたい」だな!と分かるような感覚です。
もちろん、試験や資格等に適した英語の勉強法もありますが、コミュニケーションツールとして英語を習得したいのであればコミュニケーションを通して習得しよう、という考え方です。

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