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企業倫理

「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、質問を通じて具体的に仕組みに落とし込んでいきます。

カテゴリ1.顧客・社会との関係維持について見ています。

企業の社会的責任の次は、企業倫理です。

1.(2)企業倫理の自覚・実行
企業倫理(不正行為の防止、不当競争の排除、その他の社会・経済活動上のルールを守ること)の重要性に関し、経営者から従業員に至るまで十分に自覚し、実行していますか。

 企業倫理は、組織のすべての意思決定、活動、および利害関係者とのやり取りの基盤となる道徳的および職業上の行動原則であり、それを守ることです。
 不正行為の防止、不当競争の排除、その他の社会・経済活動上のルールを守ることであり、法律や規制、業界のルールはその中に含まれます。
 すなわち、コンプライアンス(法律・規制の遵守)はその一部です。

 企業倫理は、企業においては、倫理原則や行動規範などとして規定され、あるいは、教育・研修を通して経営幹部から社員、パート、アルバイト、ボランティアに至るまで事業活動にかかわるすべての人々に徹底され、事業活動のあらゆる場面での意思決定の判断基準になります。

 これらの倫理原則は、適用されるすべての法律と規制の遵守を確実にするものであり、組織の文化と価値観の基礎となります。これらの原則は、正しいことと間違っていることを区別します。
 経営幹部には、これらの行動原則の模範となることが求められます。また、組織のミッションとビジョンを組織の倫理原則と一貫性をもたせることも経営幹部の責任です。

 倫理原則は、一度定められたら終わりでなく、遵守すべき法律・規制の変更、企業に求められる社会要請の変化を捉えて、常日ごろ共有され補強されることが重要です。

 倫理的な行動は、働き手、株主、顧客、パートナー、サプライヤー、地域社会など、すべての利害関係者とのやり取りに関わります。適切に設計され、明確に表現された倫理原則により、人々は確信を持って効果的な決定を下すことができます。
 倫理原則は、もしそれに反すれば組織や社会に悪影響を与える可能性のある行動を制限する境界条件としても機能します。

 倫理的行動は、企業とそのリーダーに対する信頼を築き上げ、すべての主要な利害関係者によって重要視される組織の公正さと誠実さに対する確信を生み出します。

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 内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご確認ください。

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 ボルドリッジでは、核となる価値観と概念のひとつ「倫理と透明性」、および、カテゴリー1.リーダーシップに示された経営幹部の役割が、参考になります。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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