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「結晶性知能」の獲得を目指して

学習を続けている通信制大学の2022年2学期の単位認定試験も無事終わり、今は成績結果が送られてくるのを待つのみ。
やっと少し息がつけたところです。

せっかくなので、今は来学期が始まるまでの合間を利用して、所属している大学のオンライン公開講座を心理学に限らず聴講したり、置いたままにしていた本を読んだり、ためていた録画を一気に見たりしながら過ごしています。

普段は教科書や動画視聴をしながら一人で孤独に勉強しているのですが、昨年秋に二つの面接授業に参加した折、初めて同じ心理学の分野で勉強する仲間の方々とご一緒する機会がありました。
同じ県内でもこんなにたくさんの私と同年齢の方が「学び直し」をしようと頑張っているんだと知り、とても励まされました。

通信制大学以外でも、私の周辺の同年代の仲間で、最近になって何か学び始めた人やボランティアを始めようとしている人など、何か新しいことに挑戦しようとしている人がたくさんいます。

よく言われることですが、勉強の本当の楽しさは、テストや受験に追われていた学生時代ではなく、社会経験や子育てなど、いろいろな人生経験を積んで一段落ついたあとの、私くらいの年代にならないと分からないのかもしれません。教育心理学的に言うと、「外発的動機付け」よりも「内発的動機付け」によるモチベーションの方がずっと高いということなんでしょうね。

人の知能には「流動性知能」と「結晶性知能」の二種類あるといわれます。前者は、新しい場面に遭遇した時に情報を整理・処理する能力で、計算、暗記、集中力など、すなわち瞬発力、すばやい対応、スピード感や柔軟性が求められる知能です。
これらの能力は、20代をピークに徐々に衰えていきます。
(ADHD傾向のある私は若い頃から元々苦手な分野ばかりですが💦)

対して「結晶性知能」とは、人生経験や今まで積み重ねてきた学習から得られる洞察力、多角的な視野から得られる理解力、といった能力のことをいいます。
この知能は、磨き続ける限り、かなり高齢になっても衰えることなく維持されることが明らかになっています。

確かに、たとえば中学生の頃にあんなに嫌いで苦手だった数学の問題を大人になってからやってみると、難なくこなせたり、面白く感じたりすることがあります。勉強に限らず、若い頃には分からなかった本の内容が今読むと分かったりと、視野が広くなったからこそ理解できることがたくさんありますよね。

歳を取ることも悪いことじゃない、むしろ歳をとったからこそわかる人生の醍醐味があるんだと考えると、何だかワクワクしてきます。

高齢者の知能の研究で知られる心理学者バルテスは、高齢者が持つ深い知恵を「英知」=「wisdom」と呼びました。「英知」ってちょっとカッコいい単語ですよね!(私の短絡的な思考だとスター・ウォーズのオビワンとかヨーダが持ってるイメージ!?)

歳を取ることも神様が与えてくださる祝福。
同年代の皆さん、「結晶性知能」や「英知」の獲得を目指して、たゆまず励んでいきましょう。

箴言 9:9,10,11

 知恵のある者に与えよ。
 彼はますます知恵ある者となる。
 正しい人を教えよ。
 彼は洞察を深める。
 主を恐れることは知恵の初め、
 聖なる方を知ることは悟ることである。
 わたしによって、あなたの日は多くなり、
 あなたのいのちの年が加えられるからだ。