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ファストファッションと私達の品格

ファストファッションが抱える環境汚染の問題は
私達が想像するよりも深刻です。

毎年生産される1,000億着の衣類のうち、
9,200万トンが最終的に埋め立てられ
これを大局的に見ると、
“毎秒”衣類でいっぱいのゴミ収集車に相当する量が
埋め立て地に捨てられている事を意味します。

この傾向が続けばファストファッションの廃棄物は
今後10年間で1億3,400万トンまでに急増すると予測されているのですが、
それがいったいどれだけの量なのか
想像すらできない数字ではないでしょうか?

なお衣類品は世界の二酸化炭素の排出量の10%をも
占めると言われています。

より早く、安く大量に、そしてトレンドが終わると捨てる。
そして捨てられた服はリサイクルされる物はわずかで
ほとんどが破棄されるか、
チリなどの請け負い先へ輸出されます。

先進国からの圧力によって、
不要な衣料品を請け負わせれている輸入国側でも
これほど大量の服を全て正規のルートで
処理できているのか?非常に疑問に思う部分です。

そんな私達には見えないファッションの行く末については
知るよしもなく、
世の中では“もっと安くお洒落”をモットーに
メディアを通してインフルエンサーなどが
“消費モデル”となり物欲をさらに掻き立て
消費者の脳をどんどん麻痺させています。

買っても買ってもまだ物足りない
今日買ったと思ったら
明日はまた別の物が欲しくなる。

この煩悩にまみれた現代社会において
根本的な物欲の意識が変わらない限り
どんなに企業や製造元が努力をしても
世界的な環境汚染問題は悲しいほど何も変わらないのです。

日本人が1年間に購入する服の平均枚数はおよそ18枚。
その一方で1年間一度も袖を通さない服は平均で
25枚にものぼります。

ブラックフライデーや2着買うと1枚おまけなど
色々な手法で消費者に物を買わせるわけですが、
もはやこれはマーケティング手法ではなく
人間の劣化しつくした価値観が引き起こしてる社会現象の一種なのでは?
と考えています。

私は自分の服も子供服も必要にならない限り基本的には買いません。
人にどう見た目で判断されているか?とか
逆に見た目で他人にどう思われたいか?そう言った承認欲求から
遠いライフスタイルを送っているので
服なんか今ある物で十分だと納得しています。

ファストフードに続き、ファストファッション、
そして今はChatGPTなどによるファストシンキング。

誰もが簡単にアクセス出来て
さらに安く早く欲望を満たしてくれる。
そんな物やサービスの成れの果ては環境汚染であり
人が人である意味すら奪う恐ろしい思考でもあります。

「ファッションは安くてお洒落がいい」から
ファッションは買わなくていいへ
1日でも早く消費者の意識が変わるきっかけを掴めるといいなと
そんな願いを込めてこの記事を書きました。

食べ物も洋服も捨てるのをもう止めませんか?



グレイス


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