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#6. CDボックス(鄭秀文『去愛吧』)

これも台湾人のT君がくれたものだ。
私が食い入るように熱心に見ていたから、よほど写真の女性を気に入ったと思ったのだろう。

印刷物名:CDボックス
サイズ:132 × 147 mm(厚さ25 mm)
採取場所:台北(台湾)
採取年:2000年
詳細情報:鄭秀文『去愛吧』/Warner Music Taiwan

裏面はこんな感じ。

厚みが25 mmもあるので、最初に見たときは2枚組みのCDかと思った。

一般的なCD(10 mm)の2.5倍の厚さ

写真の美女にはたいへん失礼な言い方になってしまうが、私が見入っていたのは印刷とデザインのほうである。
特殊印刷を駆使して贅沢に作られていて、デザインも非常に優れていると思う。

外箱は『パール印刷』だろうか、見る角度によって粒子がキラキラと光る。
「鄭秀文,去爱吧。」の文字や「to Love」のロゴの輪郭線は少し盛り上がり、ツヤツヤしている。
こちらは『UV厚盛り印刷(グロス)』か。

ロゴの「去爱吧」の部分を見ると、なぜか繁体字(愛)ではなく簡体字(爱)が使われている。
さらにその「爱」だけが既成のフォントのように見えるのだが、これは意図的なデザインなのだろうか?
元デザイナーの職業病で、そんなことが気になってしまう。

オレンジ色のベタ面の部分も同じく『UV厚盛り印刷(グロス)』のようだ。
この部分にはパールのキラキラはなく、少し盛り上がっている。
文字だけが凹んでいる(厚盛りになっていない)のも、なかなか良い感じだ。

ボックスを開けると、いろいろなものが入っていて楽しい。

(左)マウスパッド (右)ブックレット

右はブックレットで、左はまさかのマウスパッドである。
中国語でマウスパッドのことは「滑鼠墊」というらしい。
ねずみ(マウス)を滑らせるクッション……なんだか可愛らしい。

ブックレットの本文ページでも、『UV厚盛り印刷』と思われる特殊印刷を贅沢に使っている。
写真や線描の部分だけが少し盛り上がり、光沢のある質感となっていて、マットな紙との対比が美しい

CDの盤面のデザインも良い。

この記事を書くにあたり、初めてこの歌手について調べた。
鄭秀文さんという名前を検索すると、日本語のWikipediaページが見つかり、日本では「サミー・チェン(Sammi Cheng)」と呼ばれていることがわかった。

香港出身。中華圏芸能界で活動する女性歌手女優
1972年生まれなので、このCDが発売された当時の年齢は28歳くらい。

このアルバムについてのWikipediaページ(中国語版)もあった。
自動翻訳によれば、これは彼女の19枚目のアルバムだそうだ。

YouTubeには、CDの収録曲がアップされていた。

20年以上の時を経て、初めて彼女の動く姿を見た
写真で見るよりもずっと美しく、思っていたよりも私の好みのタイプであった。

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