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食べるから元気になれるじゃなくて、行くから元気になれるのかもしれない

食べたいものがある

「あなたがお腹にいる時から、ここには来てるんだよ。」
私が母親からよく言われていたこと。ある街の喫茶店。
お昼にはランチ定食も出している昔から地元の人に愛されているお店。
ここは私の帰る場所だ。

あの日あの時のあの味

高校から私はある場所を離れ、新天地へ。
当然友達もいない、ましてや知り合いもいない。
前日。いつものこの店へ。「なるようになる。」
いつもの店主の前向きな言葉なんて聞こえない。不安でいっぱい。
でも目の前に出されている食事はどれも美味しい。

だから言ったやろ?

翌日入学式。店主にああは言われたものの、不安でいっぱい。
でももはやお決まりのなんとかなった。(友達すぐできた)
入学式のあと、迷わずあの店へ。
店に入った私の顔を見た瞬間。「だから言ったやろ?」と
店主の優しい笑顔と美味しいにおい。

あの時もこの時も

仲いい友達と喧嘩した日、大好きだった彼氏と別れた日、
ずっと一緒にいたペットが死んだ日も、
大泣きして、ちょっと元気を取り戻すと必ずお腹が減る。
自然と私の足はあの店に向かう。
店に入った私の顔を見て「飯食ったんか?」と
すぐに出てくる美味しいごはん。

「お金はあげれんけど、飯ならいくらでも食うてけ。」
いつでも、昨日来たとしても今日もおいでと聞こえるその言葉と
一緒に出てくる美味しいごはんに何度助けてもらっただろう。
何度元気をもらったんだろう。

#元気をもらったあの食事

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