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【ガス灯とは】
ガス灯は、イギリス人技師のウィリアム・マードックが1792年、石炭から得たガスの炎をあかりとして利用する灯火装置(照明器具)として自宅の照明に利用したのが始まりです。日本で見られる現在のガス灯は、ほとんどのものが復元・新造されたガス灯です。

【ガス灯の役割】
ガス灯の役割は「明るく照らすこと」であり、技術の進歩とともに構造も変化してきました。室内灯としても利用された時期がありましたが、換気などの問題で室内での使用は難しく、街灯として利用されることがほとんどでした。

【昔の照明器具】
・縄文時代~大和時代:たきび、たいまつ
・奈良時代:かかり火、燭台
・平安時代〜安土桃山時代:灯台
・江戸時代:提灯、がん灯、あんどん
・明治時代:カンテラ、石油ランプ、ガス灯、アセチレン灯
・大正時代:白熱電球
・昭和時代:蛍光灯
・平成時代:太陽光発電

【昔の火の燃料(植物系油)】
・胡麻油
・えごま油
・菜種油
・綿実油
【昔の火の燃料(動物系油)】※魚油
・鰯
・鯨


ちなみにガス灯が減少した理由は…
【ガス灯の需要が減った理由】
・煙の臭い
・火災の危険性
・換気必須
・手入れが大変
・空気の汚染
・1本ずつ火を灯さないといけない ※効率悪い
・電灯への移行、配電システムの普及
・燃料代が高い
・維持費が高い ※ガス代以上にメンテナンスが高い、特にマントルが高い
・メンテナンスも必要 ※マントル交換、ガラス、ノズルの清掃

結果、白熱電球(電灯)の実用化と配電システムの普及によりガス灯は衰退した。

【日本のガス灯文化】
日本では、1854(安政元)年に「日米和親条約」が締結されてから、横浜には様々な西洋の技術・文化が流入した。
日本では、明治初年の「文明開化」による諸外国との自由な交流を期に、西洋から一気に色々な文化が伝わり、日本の社会の仕組みが大きく変わった。
1872年(明治5年)、横浜で日本のガス事業が、フランス人アンリ・プレグランの指導の下、高島嘉右衛門によって始まり、横浜の外人居留地内(現在の、神奈川県庁から「馬車道」付近)に、十数基のガス灯が設置され、温かみのある優しい「あかり」が灯った。これが日本における実用的な最初のガス灯であり、ここを起点にして全国に拡がって行った。
その後、1874年(明治7年)には、東京の「銀座通り」にも街灯として85基のガス灯が灯り、ガス灯は次第に増えていきました。
しかし明治15年には銀座に日本で最初の電灯が設置され、瞬く間に日本全国に普及したことから、ガス灯の独壇場は意外なほど短期間に終わりました。
インフラの整った都市部では電灯が普及しましたが、昭和初期まで地方や郊外部では灯油ランプを使うのは普通。
今ではガス灯は非常に少なくなりましたが、全国各地でガス灯が活躍してる街もあります。

【今現在ガス灯を使う目的】
・都市部の景観保護
・店舗エクステリアのアイテム
・レトロブームによる復刻
・歴史的モニュメント
・街路照明

ちなみに私はガス灯が好きで、以前山形県の銀山温泉に旅行に行った際。ガ
ス灯のある街並みに感動しました。それから自宅でもガス灯の気分を味わいたい為、LEDランタンを使用してるがやはりガス灯とはイメージが異なる。ガス灯はさすがに維持できないため、最近ガスランタンやガソリンランタンをグランピングやアウトドアで使用することを検討してます。

今こうして電気の照明器具を安心して使えるのも先祖代々の知恵と努力の結晶が積み重なったからではないかと考える。そしてガス灯の魅力は白く高輝度な光と比べガス灯のやわらかなあかりは色温度が低く温かみを感じる光色、薄暗く、ほのかに揺らぎ、懐かしい気分や安心感に惹かれる。ガス灯の管理業者の方も年々減少しつつあるが、いつまでも残って欲しい日本の文明である。

本日はお読み頂きありがとうございます。

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