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日本の大学とマレーシアの大学

「何でマレーシアの大学?」

高校三年生の夏休みにマレーシアの大学に進学することを決めたわけだが、就活の時にほぼ全員から「何でマレーシアの大学?」と聞かれたため改めて珍しい進学先であることを認識した。

私自身はマレーシアの大学への進学を決めたことに何も後悔は無く、むしろ日本では出来ない貴重な経験が出来たと考えている。

しかし、中にはマレーシアの大学ではなく日本の大学もしくは他国の大学への進学をすれば良かったと後悔している学生もいた。

そのため、このnoteではマレーシアの大学と日本の大学を比較しての違い、こういった方にはこちらの大学がおすすめなどを書いていきたい。






マレーシアの大学と日本の大学の違い


入試などの入学するまでの違い


皆さんご存じの通り日本の大学ではセンター入試やAO入試、推薦などの入学方法があり入学時期が4月のみである。

マレーシアの大学は、

  • 大学から定められているIELTSのスコアを取得して学部に直接入学

  • 大学の英語コースに入学しファンデーションコース(大学進学準備コース)を経由して学部に入学

などの入学の仕方がある。
入学時期は、大学や学部によって変わり年3〜4回の入学時期があるので入学日を自分で決められます。

日本の大学へ入学するための試験を受ける際には、最低でも2~3教科勉強しなければいけない。しかし、マレーシアの大学へ入学する場合は英語のみ勉強する必要がある。学部によるが基本的にIETLS5.5~6.0を取得する必要があり、これはTOEIC700~800点代に換算される。(TOEICは2技能だが、IETLSは4技能であるため単純比較は難しい)

そのため、一教科か複数教科どちらが良いか
皆さんに合う方を選ぶといいと思う。




授業スタイルや内申点の違い


日本の大学は、講義に行き課題を提出すれば内申点を貰えると昔から言われている印象がある(笑)。

マレーシアの大学ではプレゼンテーションやディスカッション、グループで取り組む課題が多くあり、様々な国籍の学生と関りながら進めていく必要がある。マレーシアの大学の学生は課題を期限までに提出し、最終テストを受け一定以上の成績を収める必要がある。

また、留学生は授業への出席率が8割を超えていないと落単になってしまう。そして、留学生は2単位落としてしまうとVISAの更新が出来なくなり強制帰国となってしまうため気を付けなければならない。




学部や履修期間、学位の違い


マレーシアの大学では、ホスピタリティ学部やグローバルサプライチェーン管理学部、大会・イベント管理学部など日本の大学ではあまり馴染みのない学部も多くある。

また、日本の大学では卒業まで4年の履修期間と決まっているが、マレーシアの大学では履修期間は3年となっている。そのため、早く学位を取得したい方はマレーシアの大学への進学も選択に入れてはいかがだろうか。 

「デュアルディグリープログラム」といったプログラムがマレーシア大学にはあり大きな特徴の一つだ。これらのプログラムは、マレーシアに進学しながらヨーロッパや北米、オーストラリアなどの提携大学の学位を取得して卒業できるというものです。例えば、マレーシアのサンウェイ大学(Sunway University)はイギリスの名門校・ランカスター大学(Lancaster University)と提携しており、サンウェイ大学で勉強し、卒業するとランカスター大学からも証明書が発行されます。

そのため、ヨーロッパや北米、オーストラリアに行かずとも東南アジアでヨーロッパの大学の学位を取得することが出来るため生活費などの費用を抑える事が出来る




マレーシア大学にいる日本人学生の現状


あまりこの事を書くのは気が進まないが、日本人のマレーシアの大学進学の現状を書こうと思う。

現在、マレーシアの大学に在学している日本人は年々増えてきている。
その一方で、途中で帰国する日本人の学生も増えている


理由としては、想像していたものと違った、授業についていけない、マレーシアになじめないなどがあるが一番多いのが勉強の挫折だ。

先生の話していることがわからない→授業についていけなくなる→授業に出席しなくなる→日本人としかつるまなくなる→出席率が落ち成績悪化
といった流れで途中帰国していった学生は何人もいた。

ここまで聞くと卒業するのが非常に難しく感じると思うが、先生方はわからないところを聞けば何でも教えてくれる。授業に出席し課題を期限までに提出し勉強すれば単位を取ることは可能だ。

厳しいことを書くが、途中帰国した方々はきつい状況から目を背け努力しなかったと考えている。確かにマレーシアは日本のように水回りの環境が綺麗ではなく、英語も訛りがあり聞きにくいかもしれない。大変なことが多いかもしれない。それでも留学することを決めたのは自分でそれを言い訳にはできない




それでもマレーシア大学進学が良い理由


ここまで読んでいただいた方々は、マレーシア大学進学の大変な部分が記憶に残っていると思うがそれでも私がマレーシア留学が良いと思う理由をここでは書いていきたい。



英語が話せるようになる

海外留学に行けば当たり前のように英語が話せるようになると思われている方が多いが、実際は違う。英語を話さないように暮らそうとすればできてしまうのが正直なところだ。

それでもマレーシアの大学を卒業した方々の大半が、英語でコミュニケーションを取ることが出来るようになっている。

語学力を評価されて就職先を決められている方も多くいるので、語学力で日本の大学生よりもアドバンテージを取れているのは間違いない。




精神的に強くなる

マレーシアは多様性がある国としてアジア圏では有名であり、様々な国籍の学生や先生方と関わる機会がある。そのため、様々な文化が入り混じっており多様な文化に触れることが出来る

その一方で日本人にとっては馴染むのが難しいともいえる。理由としては、日本で当たり前とされている文化や風習はほぼないからだ。例えば、物をつかったら元の場所に戻す、調理道具なら洗って戻す、人の物を勝手に使わないもしくは取らない、汚したら掃除するなどの風習はない。

また、日本ではカフェやレストランで荷物を置いたままにしていても盗まれる事はほぼないと思うが、マレーシアでスリに遭う機会は多々ある。日本のようにトイレは綺麗でなく、ウォシュレットがあるトイレもほぼない。料理も香辛料や油を使った料理が多く、舌が合わない人も中にはいる。

ここまで書いた文化や風習の違いは1部に過ぎない。日本の大学に在学していた場合、これらの違いやトラブルを経験することはできない。これらの文化や風習の違いを経験することで、精神的に強くなりあらゆるトラブルに遭遇しても動じず対応できるようなった。




視野が広くなる

先程のパートと被る部分があるが、日本との文化や価値観、宗教観の違いに触れることで視野が広くなると考えられる。価値観や宗教観の違いに触れ視野が広くなることで、様々な選択肢を手に入れることが出来る

例えば、日本では大学に入学し卒業したら就職のように規定ルートがあるわけだが、大学を卒業してから海外で働くや長期間の海外旅行、別の大学に入学し直すなど日本ではあまり馴染みのないルートを歩む人が多いことを知った。

こういった経験を通じて視野が広くなるのは、マレーシア大学進学の良いところかもしれない。




海外留学のなかでは費用が安い

海外への留学を考えると切っても切り離せない話題が費用だ。その点を考えるとマレーシアへの留学はヨーロッパやアメリカなどの国々と比較すると安いと言える。

学費、家賃、食費、交通費、娯楽費
どれを取ってもマレーシアは他の国々への留学より安い
と言えるだろう。

しかし、近年日本でも様々な物の値上げが話題になっているようにマレーシアでも値上げが起きている。私が最近感じたのは学費と家賃の値上げだ。家賃は日本より少し安く、学費は日本の私大と同じくらいもしくは少し高いくらいになっている(大学による)。




日本での語学学習と海外留学


日本での大学でも語学に関する学部があるように、日本の大学でも語学を学ぶことが出来る。日本でも語学を学ぶことが出来るなら海外留学に行く必要性がないと考えている方もいるだろう。

ここではっきり述べておきたいが、
「語学をマスターしたいのであれば海外留学の方がいい」と考える。

理由としては、日本で語学をマスターするのは難易度が上がるからだ。日本にいながら英語を話せるようになろうとした場合、大学の講義の間や自習時間中のみ英語を使うことになると考えられる。しかし、それ以外の時間では日本語を日常的に使うため、英語を使う比率が日本語を使う比率より低くなる。そうなった場合、習得するのはかなり難しいのではないか。

海外留学のほうが語学を習得しやすい理由が、必然的にその言語を使う環境に身を置き日本語を使う比率が下がるからだ。

語学以外に学びたい内容の学部がある
日本でしたいことがある
などの理由があれば日本の大学への進学は良い判断であると思う。

しかし、語学を習得したいという理由である場合海外留学の方が良いと私は考える。




どういった人に海外留学はおすすめなのか


結論 

自分の価値観を変えたい

挑戦することが好き

環境の違いにも耐えられる

これらの特徴を持っている方は海外留学を選択肢に入れてみてはいかがだろうか。しかし、これらの特徴を持っていたとしても海外に対しての免疫がない状態で海外留学に行くのはお勧めできない

理由としては、途中帰国をした学生の中には想像以上にきついと感じて大学を辞めて帰国を決断した方もいたため、短期での留学もしくは海外旅行に行ってみてから海外留学を検討してはいかがだろうか。

また、両親からの勧めで海外留学に来た学生も中にはいたが、こればかりは本人の適正(向き不向き)が大事になるため、じっくり検討してから決断してほしいと考えている。




まとめ


ここまでこのnoteを書いて見返してみたが、ネガティブな内容が多くなってしまったかもしれない。しかし、それだけ大学生時代の時間は大事であり有意義に使ってほしいと考えている。

一度きりの人生だからこそ、挑戦をしてほしい

良く熟考してから留学に挑戦してほしい

途中帰国をした学生からマレーシア留学に対する愚痴を人から聞くことがあるが、そうならないように考えてから挑戦をしてほしい。また、一度自分で留学をすると決断したのであれば、きつい状況や環境で自分が本当にやるべき事をやってほしいと私は考えている。





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