2023年3月読書記録(暫定版)

①泉鏡花『』、夜、池、みたいな

②小泉八雲『草ひばり』

③牧野『』←八雲関連

④平川『』←八雲関連

⑤ハーンの展覧会図録

⑥月に吠えらんねえの展覧会図録
解説の「史実ではなく作者が作品を解釈した上でのものが描かれている」(意訳)という説明に興味を惹かれた。

⑦上田秋聲『あらくれ』
凄く人間だなあという感じがした。読書メーターの感想にもあったけれど、べたべたしていない、教訓めいたものがないのはよいなと思った。

⑧室生犀星『私の履歴書』
娼婦になった姉(養子)を見送った日のことを、

私の七十二年間の永い生涯であんなに、あけすけに泣きじゃくった私があそこにあったことを、私はもっとも大切な日にいまでも算えている。人間はなかなか思うまま涕泣できるものではなく、ことに近代人は滅多に他人や女房の前でも泣ける者ではない。

と書いているのは理由含め冷静すぎて壮絶だし、兄(養子)についての描写も醒めている。過去の回想との距離の置き方が巧みで、作家だなあと思った。


こちらは2月末に徳田秋聲記念館に行ったときのメモ。超粗雑やな。

  • 婦人之友の「光を追うて」(四)に「この小説を讀む方のために」という、「女藝的作品」が読まれていないことを嘆いている。(徳田秋聲記念館)

  • 徳田秋聲、東大近くに家があったのな

  • 秋聲は子沢山。長女を亡くしたときの小説が冷たく見えるらしい。『犠牲者』

  • 泉鏡花、弟も小説家だったらしい。斜汀(しゃてい)というらしい。

  • 『黴』での秋聲による師紅葉の描写に怒り、一時絶縁していた。

  • 養子文化意外と過去の方が多そう。それによる屈折、というと通りはいいけどね。

  • 秋聲は英語が得意で、小説家としての自信は当初なかった。

  • 徳田秋聲の地上の花と、朔太郎の天上の花は関係ある?(まさかね)


室生犀星記念館

  • 句作から始めた。

  • 字がかわいい。 

  • 庭作りが好き。

  • 来館ノートよかった。