Aki

外資IT勤務中。最初の日系就職先では希望もかなってアメリカで10年過ごす。子供2人の4…

Aki

外資IT勤務中。最初の日系就職先では希望もかなってアメリカで10年過ごす。子供2人の4人家族。映画と武道が好き。企業文化、異文化、学び、Wellbeingと言った用語に反応しがち。2021年はアウトプットを試みようと言う思いでnoteに参加。

最近の記事

社外講師デビューして学んだこと

私は日系、外資と渡り歩いてきている人間で現役で外資ITに勤務中だが、先日、初めて本業とは別に依頼を受けて有償で社外講師をする機会を得た。今回はそんな話。 きっかけ 過去のnoteでも触れたが、私はビジネスSNS LinkedInのユーザーで転職でも使っているし、仕事で縁ができてその繋がりを維持したい人とはLinkedInを使って繋がっている。そんな環境で以前の同僚から「オフサイトでセッションをお願いできますか?」と問い合わせがあったのは1月下旬のことだった。 前々職の時

    • 外資系企業と数値目標の良し悪し

      先日、同僚と業績評価(パフォーマンスレビュー)の話になり、数値化された目標に対する評価と数値化されない目標に対する評価の違いの話で盛り上がった。お互い、様々な会社でキャリアを重ねてきて両方を経験してきたのだが、それぞれ良し悪しがある。今回はその辺りの話。 直接部門と間接部門 外資に中途で入った場合、一定のパフォーマンスを期待され、それに対する数値目標がある訳だが、分かりやすいのは営業だろう。ベースとなるサラリーがあり、それに対して会社から与えられた売上数値目標とそれに対す

      • 「トラウムヴェルト物語」あらすじ

        一部の人々が深い眠りの最中、無意識の奥底で訪れる街、トラウムヴェルト。そこは個々人の無意識と集合的無意識の架け橋となる街。無意識での出来事が意識時の現世に影響を及ぼすが、街の記憶は起床時には残らない。 街の守り手のヒカとヨシは、街の新規訪問者を案内したり、外の集合的無意識から流れ込んでくる様々な”念”の内、人々に害をなす邪念を退治して過ごしている。 邪念の流入は街を護る壁の門の内、長きに渡る一門の”護主”不在によるもの。そんな中、護主の印を持つユイが現れ、彼女の護主になる

        • 「トラウムヴェルト物語」第3話 護主の選択

          「”目覚め人”の中に我々が待ち望んでいた印を持つ者がいて、その人はまた姿を消してしまった。そういう事なんだな。」 街の大半が見渡せる山中の中央庁的な建物中、元々シヨロの研究室だった部屋でヨシが簡潔にまとめるのを聴きながらヒカは頷いた。浜辺で迎えたユイという名の女性は集会所での説明まで他の”目覚め人”と一緒にいたが、その際に姿が消えてしまったのだ。 「そういうこと。戻りたいと念じて戻ったのか、本人が起きてこちらの意思に関係なく連れ戻されたのかは分からない。いずれにせよ、トラ

        社外講師デビューして学んだこと

          「トラウムヴェルト物語」第2話 現世と印を持つ者

          「右腕の不調の原因は精密検査をしてみないと分かりません。」 医者のコメントに幌岩剛(ほろいわつよし)は心の中で舌打ちした。22才、日本で注目を集めるスタートアップ、AI-Dの創業者だ。幼い時に両親が事業に失敗し、多額の借金を抱えた上に病に倒れたにも関わらず、それをAIと機械学習の組み合わせた自身のビジネスを立ち上げ、リカバリーさせたというサクセスストーリーがメディア受けし、30才以下の若手創業者として日本のみならず世界でも注目されている。 幌岩のスケジュールは朝から晩まで

          「トラウムヴェルト物語」第2話 現世と印を持つ者

          「トラウムヴェルト物語」第1話

          「おーい!今日の”目覚め人”は一通り揃ったかぁー?」 浜辺にいるヒカは海から上がってきてぼーっとしている20名強の若い男女から目を離すと、声の方に目をやった。浜辺から街へと繋がる入口で、守り手仲間で友人のヨシが手を振っている。 「今日はこのぐらいかな!集会所へ連れて行くよー!」 ヨシが自分の所に向かってくるのを確認すると、ヒカはグループに向き直って明るく落ち着きのある声で話しかけた。 「皆さん、トラウムヴェルトへようこそ!僕の名前はヒカ、彼の名前はヨシ。我々2人でまず

          「トラウムヴェルト物語」第1話

          ステージが変わる瞬間

          「Aki君、転職活動しているのじゃないかってTさんから相談されたけど、そうなの?」 会社の小さな応接室で困った顔のS部長に質問され一瞬、どのように答えるべきか脳が固まった。最近、毎日のようにリクルーターから電話がかかってきて、その都度、英語で答えながらデスクを離れているので目立っていたのは否めない。Tは私の部下。 「部長、すいません。その通りなんです。」 上司のS部長は面倒見の良い人だ、尊敬もしている。どこかのタイミングで相談しなくてはと思っていたけど、そのタイミングは

          ステージが変わる瞬間

          「#大切にしている教え」

          「What does not kill you will make you stronger」。直訳すると「貴方を殺さないものは貴方を強くする」だろうか。私が大切にしている教えである。初めて聞いたのは20代半ばの頃、場所はアメリカ、ニューヨークだった。言った相手は当時の私の武芸の先輩。稽古後のことだったと記憶している。 当時、自分は独身の20代半ば、ニューヨークで仕事をしていた。日本で就職し一年後、会社の異動でアメリカに行く機会を得てのことだ。映画好きとしては常に大スクリー

          「#大切にしている教え」

          強制スローダウンのススメ

          新しい仕事が始まって気がついたら半年が経っていた。知らぬ間に灰色の男たちに時間を盗まれているに違いない。そもそもnoteを更新していないどころか、ほとんどチェックもしていなかったことに気がついたからという訳でもないけど、久しぶりに読んだ本について書きたくなったので今回は本の話。 毎年、年末年始は本をまとめて読むことが多いのだが、個人的に一番刺さったのは『限りある時間の使い方』。 原題は『Four Thousands Weeks: Time Management for M

          強制スローダウンのススメ

          ロング バケーションのススメ

          「若い頃は時間があってもお金が無い、年を取るとお金はあっても時間が無い。」、こんな思いを抱きながら生活してきたが、今、期間限定ではあるものの、時間もお金もあるという稀有な体験をしている。一言にまとめるなら最高。今回はその辺りの話。 理由:転職に伴う有給休暇の消化転職することになり、溜まっていた有給休暇をまとめて使うことにした。結果、6月は丸々、有給休暇消費に充てている。これほどまとまった休みがあるのは学生時代以来かもしれない。最初の転職の時は有給休暇の消費はせずに、ギリギリ

          ロング バケーションのススメ

          トップガン / マーヴェリック

          「冒頭からDanger Zoneとか流れて涙するのじゃないの?」、「そんな訳あるか」、なんて夫婦の会話を経ながら公開一週間経ってトップガン / マーヴェリックを観に行った。出だしは36年前の一作目と同じスタイル。流れるDanger Zoneに胸の鼓動が高まりそうになりつつも、平静を装う。そしてバイクに乗るトム・クルーズの姿でギブアップ。映画が私の心を鷲掴み。今回はそんな映画体験の話。 一作目の思い出一作目が日本で公開されたのは1986年12月。中学生の時に小学生の妹と観に行

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          知らぬ間に倍速視聴が習慣に

          最近、読んだ記事にドラマも「切り抜き動画」で観る・・・「倍速視聴派」Z世代の視聴実態というものがあった。 似た記事は倍速視聴という形で一年前にも話題になっていた気がする。今回はこの辺りについて思うところをつらつらと。 コンテンツの量が多すぎる動画コンテンツを倍速視聴で見る。以前はかなり異質な考え方だったのだが、私がそれを試すキッカケとなったのは「進撃の巨人」だった。一年ほど前だったろうか。子供がNetflixでアニメを見始め、内容が子供向けに適切なのかどうかをチェックする

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          「何者」とは誰のことか?

          先日、「何者にもなれなかった人のためのキャリア論」という議論のまとめがあり、なるほどと思いつつ、こんなことを呟いた。結論的には変わらないのだが、今回はここをもう少し掘り下げたい。 「何者」は他者目線の自己評価「何者にもなれない」という箇所がなぜ私の中に残ったのだろうと思ったら、「鬼滅の刃」にそんなシーンがあったからだった。20巻で鬼の一人が「何故、私は何者にもなれない?」と言いながら死んでいくのだが、この鬼は傍から見れば色々なものを持っている才能豊かな人間だったのに、身近に

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          伝えることの妙味

          「事の起こりかな?」 先日、次男が通っている狂言の教室で師範の動きを見ていた時に頭に浮かんだこと。次男は地元で期間限定の狂言教室に通っている。まだ始まったばかりでやっていることも基本中の基本だが、武芸に携わっている身としては狂言の身体操作の一つ一つが興味深い。そんな今回は伝承と伝えることの妙味について。 狂言狂言は日本の伝統芸能の一つ。流派によっては700年近い歴史を持つセリフ劇。稽古を見学して感じたのはシンプルな動きに含まれる難しさ。短い動きで、舞台を動く型のように見え

          伝えることの妙味

          お金についての心配がなかったら

          「私たちに子供がいなかったら、あなたは転職していたかしら?」 ある週末の午後、妻の何気ない一言。どうなのだろう。夫婦で働いていて使う対象も自分たちだけだったら、当時の世帯年収でも特に不便は感じなかったかもしれない。我が家は小学生の子供が二人。二人目の子供が生まれるタイミングで外資系ITに転職した。自分の目指したい家族像を叶えるには転職が必要だろうとずいぶんと転職活動をした上でのこと。そんな今回はお金について思うこと。 お金と投資の話収入を増やす方法は様々。起業するも良し。

          お金についての心配がなかったら

          転職相談で思う3ステップ

          危うく見逃すところだった。 「転職の相談に乗ってください」、と前職取引先から古いスマホへの通知。たまたま充電してデスクの上に置いてあったから気づいたが、そうでなかったら見逃していただろう。何年ぶりだろう。アプリからレスしつつ会社のメアドを伝え、そちらでやり取りをしてビデオ会議をすることになった。そんな今回は転職の話。 転職活動の背景数年ぶりに会った元取引先は大手日系企業に勤務。現在は地方に家族を残して東京で単身赴任中。地方に戻りたいのだが、地方のポジションは自分に向いてお

          転職相談で思う3ステップ