見出し画像

アメリカでしか使えない専攻ー医学部&法学部

先に結局日本へ帰国して就職をすることを考えているのであれば、専攻はなんでもいいという話をしました。

しかしながら、アメリカで免許を取る専攻で、その専攻がアメリカでしか通用しない専攻があります。代表的なのが、

  • 医学部

  • 法学部

です。

免許を取るまでの道のりも長いし、費用も掛かります。

まさしく、お金を持っている人でなければなれない職業の部類でしょう。

ただアメリカには、後に返すことにもなる奨学金を借りて医学や法曹界を目指す人もいるでしょう。

実際には、もっと時間がかかると思いますが、まずはどうすれば医学や法曹界を志せるのかという手順だけでも簡単に書いておきます。

ちなみに、もしかしたら受験する州によって異なる条件があるかもしれませんが、概ねこのようなものということで目を通してください。


米国で医者になるには

 

前提条件を満たす

高校卒業証書または同等の資格、大学の学位(Bachelor's degree)を取得する必要があります。

 

MCAT(医学部入学試験)を受験する

MCATは医学部に入学するための標準的な入学試験です。

これにより、医学部の入学資格が与えられます。

 

医学部に進学する

医学部のプログラムに入学するためには、一般的には4年制の医学部プログラムに入学する必要があります。

この4年生の過程をプリメドといいます。

 

医師国家試験を受験する

米国の医師国家試験は、医学部を卒業する前に受験し、合格する必要があります。

 

ライセンスを取得する

医師国家試験に合格した後、州のライセンスを取得する必要があります。

各州のライセンスの要件は異なりますが、多くの場合は追加の試験や州の要件を満たす必要があります。

 

研修プログラムに参加する

研修プログラムに参加することで、実践的な経験を積むことができます。研修プログラムには、居住医師プログラム(residency program)やフェローシッププログラム(fellowship program)などがあります。

 これらの手順を完了することで、米国で医者になることができます。

 ただし、医学部に進学するための競争は激しく、医師国家試験に合格するには高いレベルの専門知識が必要です。

また、米国の医師ライセンスの要件や研修プログラムの詳細については、各州の医師ライセンスの規制機関や米国医師協会(American Medical Association)のウェブサイトで確認することができます。

 

MCATの内容

MCAT(Medical College Admission Test)は、医学部に入学するための標準的な入学試験で、以下の4つのセクションから構成されています。

 

自然科学の基礎(Chemical and Physical Foundations of Biological Systems)

化学、物理学、生物学の基礎的な知識に関する問題が出題されます。

生物科学(Biological and Biochemical Foundations of Living Systems)

細胞生物学、生化学、生理学、微生物学、遺伝学、生態学に関する問題が出題されます。

批判的思考と推論(Critical Analysis and Reasoning Skills)

読解力や批判的思考力に関する問題が出題されます。

社会行動科学(Psychological, Social, and Biological Foundations of Behavior)

心理学、社会学、人類学、生物学に関する問題が出題されます。

各セクションは、時間配分とともにMCATのスコアに対する重みが異なります。

試験時間は約7時間半で、10分の休憩を含みます。

MCATは、医学部への入学に必要な重要なテストの1つであり、医学部入学試験委員会(AAMC)が管理しています。

詳細については、AAMCのウェブサイトを参照してください。

 

MCATの合格点

MCATのスコアは、各セクションごとにスコアが与えられ、最終的なスコアは各セクションのスコアの平均値から算出されます。

凡その目安ですが、各セクションのスコアは、最低スコアが118点、最高スコアが132点で、全体のスコアは最低スコア472点、最高スコア528点の範囲内で設定されます。

 ただし、MCATの合格点は存在しません。

MCATのスコアは、医学部入学委員会が入学申請書を評価する際に参考として使用されますが、その他の要素も考慮されます。

つまり、MCATスコアだけで入学の可否が決まるわけではありません。

医学部への入学には、アプリケーションの品質、推薦状、志願者の実績、個性、面接などの要素も重要な役割を果たします。

 MCATスコアは、医学部の競争率の高いプログラムへの入学を目指す場合に、重要な役割を果たすことがあります。

したがって、適切な準備を行い、高いMCATスコアを取得することが、医学部入学のための重要な要素の1つであると言えます。

 米国の4年制の医学部プログラムとは

米国の4年制の医学部プログラムは、医師としての訓練を提供する大学院レベルのプログラムです。
通常、医学部の入学には、学士号(Bachelor's degree)が必要です。

また、医学部の入学要件には、GPA(Grade Point Average:成績平均点)、MCAT(Medical College Admission Test)のスコア、推薦状、インタビューなどが含まれます。

 医学部プログラムは、主に2つの段階に分かれています。

最初の2年間は、基礎科目の講義と臨床経験を提供することが一般的です。

一般的な科目には、解剖学、生理学、生化学、微生物学、病理学、薬理学、法医学などが含まれます。

この段階では、学生は実際に患者と接することはありません。

 最後の2年間は、臨床実習を中心に、さまざまな分野の医療施設での実地経験を提供します。

この段階で、学生は患者と直接対面し、医師や看護師と協力して治療計画を作成するなど、実践的な医療訓練を受けます。

 医学部プログラムを修了すると、医学博士号(Doctor of Medicine:MD)を取得し、米国で医師としてのライセンスを取得するためには、国家医師資格試験を受験する必要があります。

医学部プログラムは、医師になるための最初のステップであり、医療現場で必要な専門知識、技能、実践的な経験を提供することが目的となっています。

米国医学部の国家試験に落ちた場合

米国の医学部国家試験に落ちた場合、再度受験することができます。

国家試験は、毎年複数回実施されており、一部の州では試験を受けることができる回数に制限があるものの、通常は受験回数に制限はありません。

ただし、国家試験に合格することは医学部生としての次のステップに進むための必須条件であり、繰り返し不合格となると、医学部への進学や医師としての資格取得が難しくなる場合があります。

また、医学部によっては、国家試験の成績が入学の重要な要素として扱われることもあります。

国家試験に合格するためには、適切な準備を行い、自分の弱点を克服するために学習計画を作成することが重要です。

多くの医学部生は、試験前に自習のための予備校や参考書を利用し、模擬試験を受けるなどして対策を行います。

また、試験に必要なスキルを学ぶために、専門のコーチングや指導を受けることもできます。

国家試験に不合格になっても、あきらめずに再度挑戦することができます。

適切な準備と専門的な指導を受けて、合格を目指すことが重要です。

米国医学部国家試験前の予備校

米国の医学部国家試験(MCAT)を受験する前に、多くの医学部生が予備校で自習を行います。

予備校は、MCATの試験範囲や形式に沿って、学生を対象とした専門的な指導を提供する教育機関です。

予備校では、MCATの試験内容を徹底的に学習することができます。

MCATは、物理学、化学、生物学、心理学、社会学の5科目から構成されており、それぞれの科目に対応した講義が行われます。

また、予備校では模擬試験も行われ、実際の試験に近い形式で問題を解く練習ができます。

予備校には、オンライン講義や対面講義、個別指導やグループ指導など、様々なコースが用意されています。

また、多くの予備校では、試験対策に限らず、大学院進学やキャリアアップに必要なスキルを身につけることができるプログラムも提供されています。

ただし、予備校はあくまで補助的な存在であり、本格的な勉強は自分で行う必要があります。

予備校に通うだけで合格できるわけではなく、自分自身の努力と継続的な学習が不可欠です。

 

KAPLAN

Kaplanは、アメリカ合衆国に本拠を置く、教育関連の企業であり、医学部国家試験(MCAT)を含む多くの教育分野で、オンライン講座や書籍、模擬試験、指導などを提供しています。

Kaplanは、1938年にスタンリー・カプランによって創設され、当初はSAT対策の予備校としてスタートしました。

その後、Kaplanは、医学部入学試験や法律学部入学試験、ビジネススクール入学試験、TOEFLやGREなどの英語能力テストの対策講座も提供するようになり、今日では、幅広い分野で高品質な教育サービスを提供しています。

Kaplanは、その長年の経験と専門知識を生かして、高品質な教材と指導を提供しています。

MCAT対策の講座では、オンライン講座や個別指導、書籍、模擬試験などを提供しており、学生が自分のスタイルに合わせて学習を進めることができます。

また、Kaplanは、医学部進学に必要なスキルや知識を網羅的にカバーしており、効率的かつ効果的な学習をサポートしています。

 

KAPLANは日本にもあるか

Kaplanは、日本国内にも存在しています。日本では、Kaplan International Englishが、英語学習のためのオンライン講座や留学プログラム、ビジネス英語のトレーニングプログラムなどを提供しています。

また、Kaplanの医学部国家試験(MCAT)対策講座は、オンラインでも受講可能です。

日本在住の学生でも、Kaplanのオンライン講座を通じてMCAT対策を受けることができます。

さらに、Kaplanのオンライン講座は、世界中の学生が受講することができるため、多国籍のクラスメートと学ぶことができるメリットがあります。

グレナダにある米国医学部

グレナダには、St. George's Universityという米国医学部があります。

St. George's Universityは、アメリカ合衆国の教育規格に従って設計されたカリブ海地域で唯一の医学部で、アメリカの州立医科大学と同等の質の教育を提供しています。

St. George's Universityの医学部は、4年制の医学プログラムを提供しており、医学の基礎科目から臨床科目まで幅広い教育を提供しています。

また、St. George's Universityは、海外の学生のために、医学部入学前に必要な基礎科目を学ぶためのプログラムも提供しています。

St. George's Universityは、グレナダの美しい環境の中で、世界中から集まった学生たちが、国際的な医療の世界での成功を追求するための教育を受けることができる場所として知られています。

また、St. George's Universityは、アメリカの臨床実習施設にも提携しており、学生たちはアメリカの実習施設で臨床実習を行うことができます。

St. George's Universityは、カリブ海に位置するグレナダにある、米国の教育規格に基づく教育を提供する私立大学です。

St. George's Universityは、医学部、獣医学部、公衆衛生学部、ビジネス学部、法学部、芸術科学学部などの学部・学科を有しています。

特に、St. George's Universityの医学部は、アメリカの医学教育に匹敵する教育を提供しており、医学部の卒業生はアメリカの医師免許試験(USMLE)を受験することができます。

また、St. George's Universityの医学部卒業生は、アメリカの臨床実習施設での実習や、アメリカの医療機関での臨床研修なども受けることができます。

St. George's Universityの学生は、世界中から集まった学生たちとともに、多様な文化や背景を持った人々と交流することができます。

また、St. George's Universityは、学生たちがグレナダの美しい自然環境や文化に触れることができるよう、様々なアクティビティやサービスを提供しています。

米国の医師免許は米国のみでしか使えない

米国の医師免許は、基本的に米国内でしか使用することができません。

米国の医師免許は、各州の医師免許委員会によって管理されており、州によって免許要件や認定試験の内容などが異なります。

したがって、米国で医師として働くためには、その州の医師免許試験に合格し、その州の医師免許委員会から免許を取得する必要があります。

ただし、一部の国々では、米国の医師免許を一定の条件下で認めている場合があります。

たとえば、カナダでは、米国医師免許保持者が一定の試験や要件を満たすことでカナダの医師免許を取得することができます。

また、一部の国々では、米国の医師免許を持っていることが、その国の医師免許取得のための一定の要件となる場合もあります。

 

米国医学部を卒業するまで何年?

米国の医学部を卒業するまでには、通常4年間の学士課程と4年間の医学部の教育を修了する必要があります。

このため、合計で通常8年間の学習期間が必要となります。

ただし、医学部のプログラムによっては、医学部入学前に必要な科目を履修することが必要な場合があります。

また、医学部のカリキュラムには、基礎科目から臨床科目まで幅広い科目が含まれており、さらに臨床研修や専門研究などが必要となることがあります。

したがって、医学部の学習期間は、8年間以上になることがあります。

また、医学部に進学する前に、4年間の学士課程を修了する必要があるため、合計で12年以上の学習期間が必要になる場合もあります。

Pre-Medとは

Pre-Medとは、医学部に進学するための準備プログラムのことを指します。

米国の大学では、医学部進学を希望する学生は、一般的にPre-Medと呼ばれる医学部進学のためのカリキュラムを履修します。

Pre-Medのカリキュラムには、一般教養科目、生物学、化学、物理学、数学などの自然科学分野の科目が含まれています。

これらの科目を修了することで、医学部入学試験で求められる科目についての知識を身につけることができます。

Pre-Medプログラムは、医学部に進学するための重要なステップであり、医学部入学試験の合格に必要な科目を履修するだけでなく、医療現場における倫理的・社会的な問題についても学ぶことができます。

Pre-Medのカリキュラムを修了した学生は、医学部に進学するための資格を得るだけでなく、医学分野における重要なスキルや知識を身につけることができます。

米国医師国家試験

米国医師国家試験(USMLE)は、医学部卒業生が医師としてのライセンスを取得するために受験する試験の一連のシリーズです。

USMLEは、米国医師免許試験委員会(NBME)と連邦医師委員会(FSMB)によって共同で運営されています。

 USMLEには3つのステップがあり、以下のように構成されています。

 ステップ1:医学の基礎的な知識を評価する試験

ステップ2:臨床医としてのスキルと能力を評価する試験。ステップ2には2つの試験(CSおよびCK)があります。

ステップ3:独立した診断および治療の能力を評価する試験

 USMLEは、医師に必要な科目に基づいて作成されており、医学部で学習する科目を中心に出題されます。

ステップ1は、医学の基礎的な知識に焦点を当て、医学部の1、2年次に学習する科目について出題されます。

ステップ2は、臨床医としてのスキルを評価し、医学部の3、4年次に学習する科目について出題されます。

ステップ3は、独立した診断および治療の能力を評価し、臨床研修を終了した医師が受験することが推奨されています。

USMLEの各ステップには、以下のように試験時間が設定されています。

 

ステップ1:1日あたり8時間の試験時間。休憩時間を含めて1日あたり約9時間。

ステップ2 CK(Clinical Knowledge):1日あたり9時間の試験時間。休憩時間を含めて1日あたり約9時間半。

ステップ2 CS(Clinical Skills):1日あたり約8時間の試験時間。試験日数は、2日間のスケジュールで実施されます。

ステップ3:2日あたり16時間の試験時間。休憩時間を含めて1日あたり約9時間半。

 USMLEの試験時間は、各ステップによって異なります。

ステップ1とステップ3は1日あたりの試験時間が8~9時間程度で、ステップ2は1日あたり9~9. 5時間程度の試験時間が設定されています。

ステップ2 CSは2日間のスケジュールで実施され、1日あたり約8時間の試験時間が設定されています。

個人的な体験談

お待たせしました。私の体験談の時間です。

アメリカで医学部を目指すことは、頭脳的にも財政的にも許されず、心理学部というところで卒業することになりました。

私の同期が、医学部を目指し、最終的に長い年月をかけて、初志貫徹をしたので、その記録を書いておこうと思います。

同期で医学部を目指したのは二人いました。

一人は、プリメドで心理学を専攻し、もう一人は生物学だったような気がします。

私は、そのうちの一人と一緒にバンドを組んでいたので、医学部の過程を逐一共有してもらいました。

プリメド過程の3年目に、同大学のメディカルスクールを志望するための面接があったと記憶しています。

彼ももちろん面接を受けたのですが、奇しくも不合格。

前述した通り、St. George's Universityに入るため、プリメド過程終了後にグレナダへ旅立つことになります。

当時は、今のようにLineはなかったので、彼とは電話で話をしていましたが、その電話がいわゆるインターネット回線で話すことができるはしりでした。

名前は忘れましたが、Skypeのようなものだったと思います。

Skypeは2003年に設立されたものなのなので、それより若干前の出来事です。

当時は、既にケーブル通信は本土にはあったと思いますが、遠いグレナダ島の彼のアパートには、高速のものは引かれてなく、音声がとぎれとぎれの状態で電話で話していた記憶があります。

グレナダに何年いたのかは忘れましたが、当時の私は、グレナダが終了すれば医者になるのだろうと思い込んでいました。

しかし、その後、国家試験を受けるための勉強に入ることになります。

そのままグレナダで勉強するのかと思いましたが、先にも述べた通り、日本にKAPLANという予備校があったので、試験勉強は日本で行うため一時帰国をしていました。

その時点で、彼は医学の道を諦めるのだろうと思っていたのですが、なんと!国家試験を受けるというのです。

オンラインはまだなかった時代のように記憶しているので、本土に来たと思います。

ただ、丸一日かかる試験を数日受けるわけですし、受かるかどうかも分からないわけなので、よく受けたなと思いました。

彼の精神的タフさを尊敬します。

結局、その一回の挑戦で合格だったと思います。

その後、フィラデルフィアの病院でインターンをし、様々な科を経験した結果、小児救急に落ち着きました。

フィラデルフィアの病院では、差別を受けていたようで、そこで医者になることは考えず、ハワイへ引っ越し、今現在も医者を続けています。

まさに初志貫徹。

紆余曲折三昧。

その後、結婚、二人の娘をもち、今でも定期的に連絡を取り合っています。

彼のお父様には、彼の結婚式でお会いしました。

結構歳をとってからの息子だったようで、結構年配でしたが、自営業を営んでいたことで資金を捻出できたのだと思います。

もちろん、医者の息子でもなく、父子ともども非常に寛容な性格の方々でした。

もし、お子様が医学部に行くためにアメリカ留学を目指すというのであれば、帰国はないと思って支援をしてあげて下さい。

いつの日か、海外の医者も日本で手術ができるという法律ができるまで、帰国しないはずですから。


法学部

米国の弁護士資格は、米国でしか使えないのか

米国の弁護士資格は、原則として米国内での法律実務に限定されています。

つまり、米国の法律を専門とする弁護士として、米国国内での顧客に対して法的サービスを提供することができます。

ただし、一部の国や地域では、米国の弁護士資格を持つ弁護士が法的サービスを提供することができる場合があります。

例えば、米国企業が海外に進出する際には、米国の弁護士がその法的手続きを支援する場合があります。

また、国際的な取引や紛争解決の場合にも、米国の弁護士が関与することがあります。

ただし、各国・地域の法律には大きな差異があるため、米国の弁護士が法的サービスを提供する場合には、現地の法律や法的文化について深い知識を持っていることが必要です。

また、現地の法律家と協力することが重要であることもあります。

 

米国で弁護士資格を取得するには

米国で弁護士資格を取得するには、以下の一般的な手順があります。

米国の法学部で法律の学位を取得する

まず、4年制大学で学士号を取得した後、米国の法学部に進学し、法律の学位 (JD) を取得する必要があります。

法学部の入学には、一般的に、学士号の取得とLSAT (Law School Admission Test) と呼ばれる入学試験の受験が必要です。

 司法試験の受験資格を満たす
米国の各州には、弁護士資格を取得するために司法試験に合格する必要があります。

違法試験の受験資格には、法律の学位の取得や一定の実務経験などが必要な場合があります。

司法試験に合格する

各州の司法試験は、法律の多様な分野にわたる複数の試験から構成されます。

司法試験には、実務試験や筆記試験が含まれる場合があります。

各州の資格審査を受ける

各州には、司法試験に合格した後、資格審査を受ける必要があります。

資格審査には、背景調査や法律倫理に関する問題などが含まれます。

弁護士登録

資格審査に合格した後、各州の弁護士登録に申請することが必要です。

弁護士登録には、登録料が必要な場合があります。

 

LSATとは

LSATとは、Law School Admission Test(ロースクール入学試験)の略称です。

LSATは、米国の法学部への入学資格を評価するために使用される標準化された試験であり、入学前の学力を測定することを目的としています。

LSATは、筆記試験で、時間制限があります。

試験時間は、約3時間30分で、主に論理的思考力、分析力、読解力、文章力に焦点を当てた問題が出題されます。

問題は、論理的に整然と組み立てられており、一部の問題は、法律に関する知識が必要な場合がありますが、法律に関する知識自体が問われるものではありません。

LSATは、法学部に進学するための重要な要素であり、大学院入試のような役割を果たしています。

一般的に、法学部への入学を希望する学生は、LSATのスコアを提出する必要があります。

LSATのスコアは、その学生が法学部に入学する際の受験者プール内での位置づけや、入学試験における選抜基準の一部として考慮されることが多いです。

 

司法試験の合格点

米国の司法試験の合格点は、州によって異なります。

一般的には、各州が定める合格点を達成しなければなりません。

多くの州では、合格点は、各試験科目について約70%から75%の正答率に相当します。

ただし、各州が定める試験科目や試験の形式、出題範囲、試験時間などは異なるため、各州の試験要件をよく確認する必要があります。

 また、一部の州では、最低限必要な合格点を達成しても、その他の要件を満たす必要がある場合があります。

たとえば、法律実務経験の要件や法律倫理に関する試験などがあります。

したがって、司法試験を受ける前に、各州が定める試験要件をよく確認し、必要な準備を行うことが重要です。

 

各州の資格審査の内容

米国の各州での資格審査は、州によって異なりますが、一般的には以下のような内容が含まれます。

 

マルチステート・バー・エグザム(MBE)

MBEは、法律知識や法律の論理的推論力を評価するための標準化された試験であり、各州で共通して使用されています。

MBEは、200問の多肢選択問題で構成されており、法学の主要分野に関する問題が出題されます。

 

試験科目

各州は、MBE以外の試験科目を設定することがあります。

例えば、民事訴訟、刑事訴訟、証拠、契約法、法律倫理、法律研究法、コモン・ロー(判例法)などが挙げられます。

 

実務試験

一部の州では、実務試験が必要です。

実務試験は、現実の法律業務をシミュレートしたもので、法的な問題を解決するためのスキルを評価するものです。

 

法律実務経験

一部の州では、法律実務経験が必要とされます。

法律実務経験は、州法に従って、ある期間の間、法律実務を行ったことがあるかどうかを証明するものです。

 

法律倫理

各州の資格審査には、法律倫理に関する問題が含まれることがあります。

これは、弁護士が倫理的な観点から適切な振る舞いをすることができるかどうかを評価するものです。

 各州の資格審査の内容は、州法に基づいて定められます。

各州の要件をよく理解し、対策を講じることが重要です。

 

米国司法試験合格までの最短期間

米国司法試験には州ごとに異なる要件や試験がありますので、最短期間は州によって異なります。

また、個々の受験者のバックグラウンドや学習の進み具合にも影響されます。

以下は一般的な手順ですが、具体的な詳細は各州の司法試験委員会の要件を確認してください。

法学校の卒業(3年)

まず、法学校を卒業する必要があります。

法学校のカリキュラムには法学士(Juris Doctor)の取得が含まれます。

MPRE(法律倫理試験)の合格(数週間から数ヶ月)

一部の州では、法律倫理試験(MPRE)の合格が必要です。

これは相対的に比較的簡単な試験で、一般に勉強に2〜3週間かかります。

州の司法試験の申請と受験資格の取得(数ヶ月から1年以上)

各州は異なる資格要件を持っており、これに合格する必要があります。

これには、法学校の成績、Character and Fitness Review(人物評価)、または追加の法的教育が含まれることがあります。

司法試験の勉強と受験(2〜3ヶ月)

多くの受験者は、司法試験の勉強に2〜3ヶ月を費やします。

これには、試験の形式や出題内容に慣れるための対策が含まれます。

司法試験の合格とCharacter and Fitness Review(数ヶ月から1年以上)

司法試験の合格後、Character and Fitness Reviewが行われることがあります。

これにはバックグラウンドチェックが含まれ、時間がかかることがあります。

したがって、最短でも約1年から1年半はかかる可能性があります。

ただし、これは一般的な目安であり、個々の状況によって異なります。

法学部、個人的な体験

体験談がありますので、書いておきます。

もちろん、私が法学部を通り司法試験を受けたわけではありません。

もし、通っていたら、このブログも書いていません。

実際の話で言うと、私が初めて米国で社会人になりアパート暮らしを始めたころのルームメイトが法学部専攻でした。

いわゆるPre-LAWと言われる段階です。

私よりも若い香港出身の青年でしたが、とにかく秀才でした。

私たちは当時、アメリカのメリーランド州に住んでいましたが、彼はメリーランド州のBar Exam(司法試験)を受けるのではなく、NYの司法試験を受けていました。

彼曰く、NYの司法試験に通ることが、一流とのことでした。

4年制大学の過程を経て、最初の司法試験に臨みましたが、敢え無く撃沈。

確か、次の司法試験まで、半年か一年間をお金ければならなかったと思います。

彼は、司法試験浪人をしていました。

NYの司法試験が難しいことは、法曹界に疎い私でも、きっと最難関なんだろうなと思いつつ、彼も最終的には受からず、帰国して母国の司法試験を受けて弁護士になるのだろうと思っていました。

2回目の挑戦で、多分受かったと自信ありげに帰ってきました。

結果は、合格でした。

私の中では、最難関なんだろうなという推測でしたが、彼は浪人中も疲れている様子はなく、淡々と勉強をして、夜も早く寝る人でしたけど、いとも簡単に受かったイメージがあり、やっぱり秀才は住む世界が違うなと実感しました。

彼は、結局アメリカには残らず、香港に帰国してアメリカ系列の法律事務所で弁護士をしています。

彼の中では、箔をつけるための司法試験合格だったようですが、ただ箔をつけられる人が羨ましい限りです。

この記事が参加している募集

英語がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?