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週刊小売業界ニュース|2023/6/12週

2023/6/12週(6/10-6/16)にピックアップした小売業界ニュースをお届けします。今週のおさらいにぜひどうぞ!

SHEIN最強の黒子「シンドバッド」が断言! 「超高速サプライチェーン発の流通革命が始まった」

Notion AI要約
中国の越境EC大手「SHEIN」が、フレキシブル・サプライチェーンを活用した超高速な新商品開発と追加生産を実現している。そのサプライヤーである「シンドバッド」は、フレキシブル・サプライチェーンを他社に提供することを目指し、中国国内の生産能力を強化すると同時に、トルコの工場を拡張する方針を示している。SHEINのビジネスモデルを模倣する企業が増える中、フレキシブル・サプライチェーンによるウルトラ・ファストファッションが今後拡大することが予想される。

記事では、シーインの強みは3つあり、
1.「ウルトラ・ファストファッション」
2.「マーケティングハック」
3.「全世界販売可能な独自プラットフォームの確立」
にあると記載されています。

その中でも強い熱を持って書かれているのが、1:「ウルトラ・ファストファッション」です。
「シーイン」や「ザラ」では、大量の商品を小ロットを短期間に低コストで生産することで、企画開始から僅か1〜2週間で実販売調査を行えるとのことです。
そのため、リスクを抑えながら「売れ筋」を把握でき、売れ筋商品の大量生産に繋げられると説明されています。

かつてのアパレル系の小売業では、商品のトレンドを読んだりトレンドを生み出したりすることに多くの時間が取られていました。
しかし、若年層などファッションに敏感な層のトレンドを読むのは難しいため、多種を生産し結果売れるものを多く生産するというプロセスは非常に合理的です。
また、それを実現できる生産技術力もついたのだと考えられ、高い技術+スマホ時代ならでは小売業形態だと感じています。

ロボットのサービス化「RaaS」を徹底図解、人員50%削減? 大変革する5業界の最新動向

Notion AI要約
日本のRaaS市場は高齢化による労働コスト上昇に伴い成長しており、物流、製造、自動車、小売、飲食料業界で需要が高まっている。特に物流向けRaaS市場は2028年には2億1,340万米ドルに達すると推定され、倉庫自動化において低コストを実現できる自律移動型ロボットが注目されている。RaaS企業は隣接する市場での新たな収益の見通しを立てており、周辺市場の規模とCAGRも示されている。

「RaaS」とは、「Robot as a Service」の頭文字を取って作られた造語で、「サービスとしてのロボット」直訳できます。
今までロボットはそれ本体、1機体あたり等で販売されてきたケースがほとんどですが、「RaaS」ではロボットの稼働を「ロボットが何かを提供するサービス」と捉え、そのサービスを提供する対価として月額/年額などの定期料金を支払う仕組みでビジネスを行っています。

記事では、日本の社会においての「RaaS」の親和性について
1.  高齢化社会に伴う労働コストの上昇/労働力不足
2.  日本のロボット工学分野における技術力の高さ
を挙げ、日本が新しい成長産業の中心となれるポテンシャルを示しています。

業界としては、物流を中心としたRaaS化が特に進んでおり、小売業界にも(特に大手Eコマース企業等から)大きな影響を及ぼしそうです。

この記事の通り、当業界は日本はRaaSに対し大きな期待と重責があり、最先端産業でこの業界こそ世界のトップランナーとなれるよう注視が必要だなと感じました。

Amazon が生成 AI を使用開始。商品のレビューをまとめている。

Notion AI要約
Amazonが、商品のレビューをまとめるためにAIを使用し始めました。この機能は、ユーザーが商品を見つけるのをサポートするために、一部の商品のレビューを要約するためにAIを使用しています。ショッパーが商品について好きな点と嫌いな点の概要を提供し、免責事項として、サマリーが「顧客レビューのテキストからAIが生成された」ということを示します。この機能を使用して、レビューを要約することは、ショッパーにとって便利になるかもしれません。

遂に文章生成AIを、実際の小売業に活用する事例が登場しました。それを実行しているのは米国Amazonです。
現在、米国のモバイルアプリにて、全体のレビューから総評を示した要約レビューが生成されています。

こちらのURLをスマホにてクリックし、Amazonアプリにて閲覧してみてください。
Amazonアプリから国の変更を指示されます。許可をするとページ下方のレビュー欄に文章生成AIにて記載されたレビューの要約を見ることができます。(リンク、写真参照)

日本語訳(Notion AI):このおもちゃは、楽しさ、外観、価値、性能、品質、充電、漏れに関して、顧客から肯定的なフィードバックを受けています。しかし、多くの顧客がこれらの側面について否定的な意見を表明しています。例えば、100ドル以上を支払っても、それに値しないおもちゃを購入したという顧客もいれば、品質や充電に問題があったという顧客もいます。使いやすさについては意見が分かれていますが、お子様にとって楽しく魅力的な選択肢となっています。

記事では、「顧客が1アイテムにある数千件のレビューを見る手間の削減」や「レビュワーがレビューを自ら詳細に書く手間の削減」などが期待されると書かれています。
アメリカで実用的に効果が認められれば日本版にも登場することが予想されます。商品の信用に重きを置いているAmazonが生成AIによってどう変化していくのか、小売業界が文章生成AIでどのように変化していくのか注目です。

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