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レースを走り感じたこと

世田谷246ハーフマラソンを走りました。小雨が降り、気温もグッと下がる中、じっとしていると震えるような気温です。
しかし走る上では絶好のコンディションだったと思います。

1時間少し前に会場に着くとすでに多くのランナーがウォーミングアップを始めていて、マラソン大会の雰囲気を感じることができます。
指導する二人の方と合流しこちらもウォーミングアップを開始。
私自身も出走はするものの、ここ2年間ほど治ったり、痛くなったりを繰り返し長引いていた足のがようやく回復の兆しを見せてきた段階で、全力で走れる状態ではないので軽いストレッチ程度のウォーミングアップで済ませます。

スタート30分前になるとスタート地点へ移動。申請タイム毎にスタートのブロックが分けられてはいるものの、ブロック内での位置どりは先着順となります。人混みの間をすり抜けて前の位置を確保しようとするランナーも少なくありません。

エントリー当初は全力で走る予定だったので申請をある程度早いタイムで行っていたこともありBブロックがスタート位置となりました。
このあたりのブロックになるとランニングシャツにパンツ、またはタイツ姿のランナーが多く見受けられます。

レースのエントリーを行った段階、早い人はその前の段階から目標に向けて練習を開始します。練習という準備の過程を得ることで目標に対する心構えができると思います。
エントリーをすればレースの場に、スタート地点に身を置くことはできますが、心をレースの場に置くことはできていません。
目標を据えて、準備をすることで生まれる少し高揚感が混じったようなあの緊張感は残念ながら私は感じることができませんでした。
もちろんレースの楽しみ方は人によって異なり全力で走るだけではないのですが、
おそらくスタートを待つ人の中にはその緊張感から解放されたくて気楽に大会に参加したいと思うこともあるでしょう。私も学生時代、自分自身からかかるプレッシャーから逃げたくなり、気楽にレースを走ってみたいと思うことは多くありました。
しかし気楽に参加しようとすると今度はしっかり準備して緊張感を持って挑みたかったという矛盾した気持ちを感じます。

いざ号砲がなると周りのペースは私が予定したペースよりも当然速く、後ろのランナーからもゾロゾロと抜かれていきます。

周りに流されないように走ると1kmも過ぎる頃にはちょうどいいペースに集団が見つかりました。
246沿いには多くの人が応援に駆けつけてくれています。私が個人的に応援されているわけではないのですが、やはり沿道の人がいる中を走れるのもまたレースの醍醐味かもしれません。

レースの中では一人になるよりはうまく集団について走ることが体力を温存する上で大切です。
距離が進むにつれて連なっていた長い列が次第に途切れ途切れの集団に変わっていきます。
この時に集団と集団の間でポツンと一人で走る形になるのは避けたいところです。
少し頑張って前の集団につくか、少し遅い集団で待機するか、その時の状況で判断する必要があります。人によっては単独走を好む場合もありますが。

ゆっくり走っているつもりが集団の力を借りていると想定よりも速いペースになっていました。10kmを過ぎてくると少し無理したペースで走っていた人たちがやや失速気味になります。
今回の246ハーフマラソンは前半が下りのため飛ばしやすくなる傾向はあると思います。

15kmを過ぎるとこのコース最大の難所の上り坂があります。余裕を持って走っていたつもりも坂を登り切るとその余裕うも思ったほどないことに気づきます。
しばらくきつさを感じる強度に踏み込んだ練習をしていないと自身の余裕度を見誤ることは珍しくありません。これは経験を積んだ選手でも故障などでしばらく練習から離れると復帰直後に感じることだと思います。
そして練習十分にやっていないと苦しさを感じた時にペースにブレーキをかけるのが早くなったり、耐えれる時間が短くなります。逆にしっかり練習をしていると自分が思う以上に耐え抜いていけることに驚くことも。
練習、レースを通して自身を知るとはまさにこのことかなと感じます。

今回の私はまさに前者で「今のレベルはこんなものか」と自身の体力レベルを見誤っている方でした。

走り慣れた駒沢公園に帰ってきてもまだ残り2kmほどは残っています。
周りのランナー達が必死にラストスパートをかける様子が伺えます。

ついつい吊られてペースを上げたくもなりますが、今の状態で無理するのは良くないので今度は抑える方に力を注ぐ必要に迫られます。
走り慣れた人がしばらく怪我などでペースをあげられないと、うずうずするもどかしさを感じることは珍しくないと思います。怪我からの回復直後はペースを抑える大切さがあります。

最後のトラックに入ると数人のランナーに抜かされながらゴール。抑える大事さが分かっていて、記録や順位を狙っているわけではなくてもやはり抜かされるというのはいい気分ではありません。

色んなことを考えながら走れ、また気づきを得たハーフマラソンでした。

次はしっかり準備して記録や順位に目標を置くこともですが、自分の目標と本気で向き合う人にしか感じられないあの緊張感をもう一度感じたいなという思いです。

ゴール後は指導する二人を待ちます。
二人とも自己ベスト&初ハーフで目標達成。ゴール後に仲間と走った感想を共有するのもレースの喜びの一つだと思います。

レースの楽しみ方は色々あります。自分のことを理解して今はどのような形で参加するのかを選択することがマラソンを楽しめる一番の秘訣かもしれません。

日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。