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耳かきが好き

子どもの頃は膝枕をしてもらいながら、ほじほじほじほじ…してもらいました。わたしは父にやってもらうのが好きでした。なぜなら、母だと痛いんです笑
なんというか母は、なにに関しても容赦がなかったように思います。髪を結ってくれるときも、ぎりぎりときっちりとひっぱるので、子どもじゃなかったら頭痛になっていたかもしれない笑
同性ということもあるのでしょうねぇ。わたしも娘には容赦ないかもしれないので、ね

父に膝枕をしてもらうと、父の匂いもついてきます
父は精密機械の部品加工をしていたので、いつもきりこの匂いがした。キリコっていってるけど、正しい名前かは解らない。スパッターっていえば解るでしょうか。鉄板を削る時に出るオレンジ色の光…のことです

わたしは、スパッターの匂いが好き。それはやっぱり父の匂いだからというのもあります。子どもの頃、父の工場こうばで遊んでいたので、きりこと油の匂いはわたしにとっては自然の香りと同じで、懐かしさを覚えます

プルースト現象っていうのでしょうか、スパッターの匂いを嗅ぐと当時のことが蘇ります。乳白色の工業用油の匂いとか、旋盤やボール盤、研磨機、鉄板を削る音、それら機械音すべて、父の工場こうばはちょっとしたコクピットのようでもありました。波動砲のような形をした機械もあったので『宇宙戦艦ヤマト』ごっこが多かった笑

一番のお気に入りは「てっぽう」の形をしたエアでしょうか。ただの空気圧ですが、結構な威力があります。作業中、鉄板などについた油やごみを吹き飛ばすためのものです。引き金のようなところを指で押すと、ものすごい勢いで空気が発射されます。でも結構な圧が発射されるので、子どもの頃は片手では操作できませんでした
天井から3~4本ぶら下がっていたので、いとこたちと打ち合いみたいな真似をして遊んでいました。懐かしい思い出です

話がそれました
世の中には、耳かきサロンなるものがあるそうですね
いつか行ってみたい。どれほど気持ちいいのか、ぜひ体験してみたいものです。でも、他人に耳の穴の中を見られるのは、ちょっと…いやかなり恥ずかしいです

わたしは羞恥心の塊と言っても過言ではないほどいろいろと気にする時期があり、実は美容院に行けるようになるまでも時間がかかりました。歯医者さんも然りです。大人になったなぁ

耳かきもそうだけど、美容師さんとか、マッサージ師、エステティシャンその他、他人の体に触れる仕事をしているひとたちって、すごいですよね。尊敬します。奉仕的な行為は、やっぱり好きじゃないとできないですよね



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