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そもそもプランクは基本エクササイズなのか?


はじめに

体幹トレーニングと聞いて、あなたがまず思い浮かべるエクササイズは何ですか?
多くの人が即座に「プランク」と答えるでしょう。

僕もこれまで「プランク」に関するnoteを何回か書いていますが。
この「プランク」についていつも思うこと。

「プランク」は確かに効果的な体幹強化エクササイズですが、すべての人にとって最適なスタートラインとは限りません。

現代のフィットネス業界では、「プランクは体幹トレーニングの基本であり最重要」という常識が広まっています。

しかし、この一見当たり前に聞こえる定説が、過体重の人、筋力が未発達な人、運動初心者にとっては隠れた落とし穴になり得るのです。

「プランク」が万能とされる風潮に警鐘を鳴らす時が来ました。

体重や筋力のレベルによっては、プランクは過剰なストレスとなり、腰痛を引き起こすリスクさえあります。
実は、体幹トレーニングには多様なアプローチが存在し、「プランク」以外にも、個々のニーズや体力レベルに合わせた多くのエクササイズがあります。
このでは、「プランク」への盲目的な信仰に疑問を投げかけ、全ての人が安全で効果的に体幹を鍛えるための代替方法について言及します。

プランクの基本と高強度になりうる前提とは?

プランクは、それが「プローン(うつ伏せ)」でも「スパイン(仰向け)」でも「サイド(横向き)」でも腕と足を支点にして、それ以外を浮かせ、体を一直線に保つエクササイズです。
つまり普段は垂直方向に支えている全身を水平方向という長いテコで支えることで強い負荷をかけるエクササイズなのです。

ですから過体重の人や低体力な人にとって、日常では起こらない「水平方向で自身の体重を支えること」はかなり高強度で、正しいフォームを維持することが困難な場合も多いのです。

運動初心者や低体力者への影響

運動初心者や低体力者は、プランクを行う際に体幹の筋力と安定性が不足しているため、正しい姿勢が維持できない場合があります。
その時に起こる不適切なフォームは、背中や腰に負担をかけ、怪我に繋がる可能性があり、また効果的な強化をすることもできません。

トレーニングの原則の一つである「オーバーロード(過負荷)」とはその人の日常や普段のトレーニングよりも強い運動負荷をかけることを意味しますが、それは「1ミリでも高い負荷がかかること」を意味し、いきなり強い負荷をかけるという意味ではありません。

「スモールステップ」の積み重ねこそ、トレーニング効果を上げること、そして継続することにつながるわけで、いきなり「垂直」の全身を「水平」に支える「プランク」に取り組むのは「スモールステップ」とは言えません。

段階的なプログレッション(発展・発達)

その他のすべてのエクササイズと同様に「プランク」への取り組みも段階的に行うべきです。
最初は「プランク」のリグレッション(強度・難易度の軽減)したバリエーションからスタートすることで、無理なくトレーニングでき、「プランク」に必要なスキルを身につけながら、徐々に筋力と安定性を強化する事ができます。

どんなリグレッション方法があるのか?

ニーリング(膝つき)プランク

膝を床につけた状態でプランクを行うことで、体への負荷を軽減し、筋力や体幹の安定性を徐々に高めることができます。

ウォール(壁を使った)プランク もしくはエレベーテッド(上体を高く持ち上げた)プランク

壁を使ったり、ベンチなどで上体を高くした状態で「プランク」を行うことで、水平よりもテコの長さを短くし、体重負荷を減らす方法でリグレッションすることができます。

ウォールプランクの例
ベンチを使ったエレベーテッドプランク

最後に

「プランク」は非常に有効な体幹強化エクササイズですが、完全な水平状態で行う場合、すべての人にとって初めから簡単なものではありません。

過体重の人、低体力者、運動初心者は、リグレッションのエクササイズから始め、徐々に一般的な水平状態に移行することで、リスクを最小限に抑えつつ「プランク」の効果を享受することができます。

このnoteをお読みになったトレーナーの方。
指導の際に、クライアントの方にとって負担の少ないエクササイズロードマップを描いた上で、スモールステップでのプログレッションをぜひ心がけてください。

それがきっと顧客満足度を高め、あなたのビジネスも成功に導くはずです。

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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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