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社外の人との1on1を提供するYeLLのユニークなサービス

こんにちは!GUiDEE開発チームのモイです。さて、今回は先日レポートを掲載したOneHRのイベントにも登壇した櫻井氏が手がけるクラウド1on1サービス、エール株式会社の「YeLL」について紹介したいと思います。

通常1on1ミーティングといえば、上司と部下、あるいは社内のメンバー同士がやるものですよね。でも部下の視点からすると、上司にはなかなか相談しにくいケースもあります。例えば、自分の評価者に今後のキャリアの相談をしにくいとか、経験の浅いマネージャーに相談する気にならない、など。そんなときに、上司との1on1に足りない部分を補完してくれるサービスがYeLLです。

YeLLは、会社と接点がない第三者との1on1を提供するサービス。YeLLを導入すると、社内のリーダーひとりひとりに社外の「クラウドサポーター」が割り当てられます。クラウドサポーターの経歴は様々で、第一線で働くビジネスパーソンから経営者、ビジネスコーチ、第一線で活躍していた育休中の女性などがいるそうです。こうした社外のクラウドサポーターと、電話で毎週30分の1on1を実施することでリーダーに良質な1on1体験を積んでもらうのがYeLLの目的です。

リーダー自身が「良質な1on1」を体験するのが大事

なぜ社外の人と1on1をするのか。それは、日本の一般的な会社には「良質な1on1」を体験したことがあるリーダーが、ほとんどいないから。実際に自分が体験したことがないものを「やれ」と押しつけても、なかなかうまくいきません。そこで、まずは経験豊富なクラウドサポーターと1on1を実施して良質な1on1を体験し、リーダー自身が「自己理解」「行動変容」を実感することでチームや組織にも変化をもたらすというのがYeLLの考え方。また組織の外のサポーターと1on1をすることで、社内の人には言いにくいことも本音で話せるといいます。

またYeLLではAIを利用して、利用者とクラウドサポーターをマッチングしています。櫻井氏は以前イベントで「(クラウドサポーターの)スキルよりも相性のほうが大事かもしれない」と話しており、独自のマッチングシステムもYeLLの大きな特徴です。

僕が面白いなと思ったのは、YeLLでは1on1を受ける人を「プレイヤー」、1on1をする側を「サポーター」と呼んでいること。1on1では、相談する側が主役となる「プレイヤー」で、話を聞く側はあくまで「サポーター」なんですね。「コーチ」や「監督」のように指導するのではなく、あくまで応援する役目。

これは上司と部下の1on1でも同じですよね。部下との1on1では、ついつい上から目線でアドバイスをしたくなってしまう上司も多いと思いますが、そうではなく「自分はサポーターなんだ」という意識を持たなければいけないんですね。

1on1は上司と部下でやるのが最適か

YeLLのサービスを見ていると、1on1の理想型は、上司と部下だけではないのかも、と感じます。上司は普段は「監督」としてマネジメントする役割を持っています。また部下を評価する立場でもあります。そんな上司が、1on1のときだけは「サポーター」になって話を聞くというのは、容易ではありません。

YeLLのように利害関係の無い社外の人や、社内でも違う部署や、仕事で直接関係しないメンバーと1on1をすることで、もっとオープンに話せるケースもあるのかなと思いました。

一方で、上司と部下の1on1も欠かすことはできません。部下が何か行動するときは、必ず上司の理解が必要。1on1を通じて上司と部下が密にコミュニケーションをとることで部下は動きやすくなるからです。

これに関しては、以前CUEBiCの染谷もこんな話をしていました。

「本当に上司と部下の間でやる1on1がベストなのか」という点にも、自分の中で答えが出せていません。そこで今は月2回の1on1のうち、1回目は直属の上司と行い、もう1回は私と行うというシステムを社内で試しています。
キュービックの人事専門家に聞く、正しい1on1

今のところ、1on1には「これが正解」という絶対的な型があるわけではありません。僕たちも仮説を作って、検証するというステップを繰り返しながら、最適解に近づけたらいいなと思って開発を続けています。

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