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ぐん税ニュースレター -社会保険労務士の部屋から- バックナンバー 2017年 7月号

この記事は2017年7月に発行されたニュースレターvol.3から「社会保険労務士の部屋から」の記事を再編集したものです。法改正などは最新の記事および官公庁の情報をご確認ください。

知って得する雇用関係助成金

今回は 【人材開発支援助成金 (制度導入助成)】をご紹介し ます !

昨年度人気が高かったキャリア形成促進助成金は、その内容や金額が見直され今年度は『人材開発支援助成金』へと名称が変わりました。
人材開発支援助成金(制度導入助成)は、社員のキャリア形成を効果的に促進するために、新たに人材育成制度を導入し社員へ適用した事業主に支給されるものです。
中小企業を対象としたコースは『キャリア形成支援制度導入コース』と『職業能力検定制度導入コース』の2種類あります。
制度内容と助成額は以下の通りです。

キャリア形成支援制度導入コース 【各47.5万円】

セルフ・キャリアドック制度
→キャリアコンサルタントによる社員への定期的なキャリアコンサルティングを行う。
教育訓練休暇等制度
→社員が自発的に(事業主以外が行う)教育訓練、各種検定、キャリアコンサルティングを受けるための休暇を与える。

職業能力検定制度導入コース【各47.5万円】

○技能検定合格報奨金制度
→各種技能検定に合格した社員に報奨金を支給する。
○社内検定制度
→自社に必要な社員の技能や知識についての検定を導入し、社員に計画的に受検させる。

昨年度の「キャリア形成促進助成金」は各コース50万円の助成額だったのに対し、今年度の助成額は小さくなりましたが、 新たに労働生産性を向上させた (3年前と比べて6%の生産性向上が必要)企業は助成額が60万円にアップします。また各制度を組み合わせることが出来ますので、最大190万円の助 成金受給が可能です。

今、市場のグローバル化や技術革新など企業を取り巻く環境は大きく変化しています。それに加え、人手不足や長時間労働などの労働問題は多くの企業にとって共通の悩みでしょう。
人を採用したいけれど人が集まらない、採用できても定着しない。それが拍車となって残業時間が一向に減らない・・・など『人』にまつわる多くの問題に頭を抱えてはいませんか?
人材育成には時間と労力がかかるものです。多くの中小企業では、売上達成など目先の目標や問題解決に目が向いてしまい、社員の育成が後回しになっているのが現状です。「入社して1年も経ったのにこんなことも出来ない」 と、 仕事が出来ないのを社員の能力不足だと決めつけていませんか?

会社を永続的に発展させるには『お金』と同じく『人』も大事な資源です。長期的にみれば、人材育成に力を注いだ分だけ会社の利益となって還元され、より大きな利益に繋がるはずです。
今回ご紹介した人材開発支援助成金はどんな会社でも比較的使いやすい助成金です。「社員の育成をしたいけれど、どんなことから始めたらよいか分からない」という経営者さまへおススメです。助成金を上手く活用して、社員の人材育成に取り組んでみませんか?

社会保険労務士 高橋


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