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【30】『奇跡の洗濯バサミ』(4)~救急車の中で

(前回の続き)
https://note.com/guttyo_id/n/n1546cff9cfed

妻が救急車に乗った時、夫の口にはすでに酸素マスクが装着されていた。
夫は意識がなく、1回目のAEDにより心臓に電気ショックを与えられていた。

心臓病の場合、行き先は最寄りの大学病院と決まっているようで、家から車で20分位の距離にあった。

救急車には救命士が3人乗っていて、運転手、記録係、緊急処置を行う者と役割が分担されており、緊急処置では主に心臓マッサージとAEDが行われていた。

(心臓マッサージには、停止中の心臓を蘇生させる効果と、血液を脳や体内に循環させる効果があります。
特に、心臓が停止していても、脳に血液を送り続けることで、脳の損傷を減らすことができるそうです。)

救命士は、夫の胸部に圧迫を掛けながら心臓マッサージを続け、夫の命を救うために全身汗まみれになって必死に処置していた。
その後もAEDを2回位与えられた。

妻は、夫に「頑張って」と声をかけ続けた。

(続く)

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