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「爆笑・苦笑・ツッコミどころ満載」・・・タイの仮面ライダー。


さて、今年は仮面ライダー放送開始から50周年らしく、様々なイベントが行われているらしい。

そこで、という訳ではないが、見たら爆笑・苦笑・ツッコミどころ満載のライダームービーを紹介しましょう。

タイトルは、「ハヌマーンと5人の仮面ライダー」。

この映画、正規の仮面ライダーを作っている東映とも石森プロとも全く関係の無く、タイの映画会社が、勝手につくったパチモン映画(海賊版)。

勿論、違法製作で日本の映画館で公開されることはこの先無いでしょう。

タイでは一時、ビデオソフトになっていたらしいので、運よくそのビデオが手に入れば是非見て頂きたい怪作なのです。

ストーリーは悪の組織の大首領・キングダークが、好物である若い女性の血を手に入れようと怪人を繰り出すが、5人の仮面ライダーたちによって阻まれる。というありふれたもの。

ところが、その造りのチープさと、パクりまくりの世界観が一周廻って癖になります。

まずは冒頭の映画会社のロゴが、円谷プロや東宝作品(東映ではなく)から背景を流用して作っている。出だしからコレである。

その後、メインタイトルになるが、そのタイトルバックには
5人ライダーが登場するのだが、タイの一般道を横一列になって走るもんだから、周りの車が、迷惑そうにして追い抜いていく。

ライダーの乗る改造バイクも、もちろんお手製。翼やスクリューが道の段差でぶらぶらするのは御愛嬌。

本筋の悪役、銀色の首領が求めるのは若い女性の生き血。
女性をさらうのはただ「生き血が大好き」だから。

ふっといホースで血を抜いているので、被害女性はすぐに死んでしまいそうなものだが、ちょっとふらつくくらいで最後まで生きている。(血を抜かれているときの悲鳴が色っぽい)

地獄の閻魔の宮殿が6畳間くらいしかない。

怪人と5人のライダーとの戦いはタイの伝統的な高床式住宅で
ライダーはよっこらしょと床から飛び降り、雑な殺陣で戦う。

意外に楽しめるが、見方によっては暴走族が一般人をいじめて
いるようにも見える。

巨大な悪の首領には、聖なる白猿の神「ハヌマーン」が登場して戦う。
巨大化した銀色の首領とハヌマーンの対決はこの作品のもっとも金のかかった見せ場のひとつだが、どう見ても戦っている場所と、その戦いを見つめるライダーたちのいる場所がかけ離れていて、繋がっていない。

銀色の首領は三椏で首を刺され、真っ赤な血を流して絶命。エグイ!

同時に逃げていた悪人が再びハヌマーンに捕まると、
閻魔の宮殿に、熱湯コマーシャルよろしく脱走していた悪人が現れ、
青龍刀で処刑されて、首が軽く飛ぶ。

ラストカットは切り落とされた三人の悪人の首にエンドクレジット。
首ですよ首。

勧善懲悪とはこのことだ!と言わんばかりに延々と続く。
良い子はトラウマ間違いなし。
ざっと思いつくまま突っ込んでしまったが、タイ語が分かるともっとすごいのかもしれない。と言うか、言葉が分からなくてもこれだけ楽しめるのは
この映画の持つ力なのかもしれない。

ちなみに、この作品の前に正式にタイと共同で作られた
『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』も見逃せない。

ウルトラマンたちと、白猿ハヌマーンが手を取って戦うというもの。
ハヌマーンの登場シーンと空の飛び方は必見です!

こちらは、レンタルなどで見られるので、是非。



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