「偽札出回る」 ・・・旧一万円札の偽札が130枚以上も出回り、ようやく犯人が逮捕された。
「偽札と虹男」
捕まったので安心だが、我が家にもオヤジが残した古い旧札は何枚かあるので、早速チェックした。
「PS」から始まり、「N」で終わる記番号の一万円札が偽らしいのだが、手元には無かった。良かった。一安心である。
ところで、子供の頃「偽札」と言えば、レインボーマンであった。
レインボーマンは1972年に放送されたTV特撮ドラマで、 日本壊滅を企む悪の組織「死ね死ね団(!)」の陰謀を愛の戦士レインボーマンが 阻止するというものである。
死ね死ね団が用いる戦略の一つが「偽札を作り日本経済を混乱させる」というもので、 本物そっくりなニセ札が大量に出回り、 物価が何倍にも跳ね上がる超インフレが日本を襲うという物語だ。
八百屋や魚屋の値札が次々と高額に差し代わり、食べるものが無い人々が 雑草を先を争って食すという場面が展開した。
しかし、そのインパクト溢れる映像に対し、子供だった私は 「なぜ偽札が増えると物価が高くなるのか?」 という根本問題が分からず、ずっと疑問だった。
同級生に聞いてもちゃんと答えられず、 「あんなセコイ戦略の理由なんか分からん!怪獣の方が良い」と逆切れする奴までいた。
理由が分かったのは、数年後、中学校でインフレとデフレを習ってからだった。 お金が多くなってお金の価値が下がると物価が上がる。 ということを円=ドルのレートを例に教えてくれて納得した。
「そうか。死ね死ね団がやったのはこれだったのか。」
と 皆の前で感想を言ったが、分かってくれる人は少なく、冷笑が帰って来た。
その後、バブルの時期に「これはきっと、死ね死ね団が暗躍しているんだよ・・・」と 友人たちに言った時も、同様に分かってくれる人は少なく、又も冷笑が帰って来た。
もし、現代でこんな陰謀が企まれたら・・・皆貯金してしまい、事件にすらならない、かな?
この「レインボーマン」には、偽札、麻薬、テロ、人工地震、国家の外交的信用の失墜など 社会基盤を狙う陰謀が多く、ドラマ制作の予算は少ないが、スケールが大きかった事を 大人になってから気が付いた。
考えてみると、多くの教養的要素が多かったのだ。
これほど学びを与えてくれるぶっ飛んだドラマが、又現れて欲しいものである。
おわり
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