日記 三十歳のマーチはもう踊らない
10/8(日) 日記
またきみを笑わせてしまう三十歳のマーチを踊った東北沢 #tanka
4年付き合ったひとと別れた。
「恋人と別れた」で良いのに「4年付き合った」をわざわざ足してしまう辺りがダサいけど、4年、それはそれは長かったのです。
この日、別れを数時間で撤回した日に入った亀裂は結局修復できていないままで、
(元)彼は果てしなく優しくて誠実な故に自分にも私にも嘘が付けなかったし、私はバケツに空いたほんの小さな穴でも見て見ぬふりをすることが出来ないタイプの女なのでした。
最後の日はいつも通り渋谷区と世田谷区をまたぐように、笑ったり泣いたり笑ったりしながら散歩した。
それはそれは悲しいのにそれ以上に清々しいのが不思議だったけど、
(元)彼の優しさと愛情深さに触れるたびにバケツに空いた穴から少しずつ漏れて目減りしていく水位に気づき、「あぁもうこの人は前ほど私のことを好きではないんだな」という事実にぶん殴られることもなくなるのだからそりゃそうだ、と思った。
巡り巡ってまわりまわってなんやかんやあって最終的にたどり着いた先は円満破局で、ウチらの最終回最高じゃん❗と下北沢のスタバの前でピースした。
これが私たちのゴールだったのだと思う、ここに来るまでに別の選択をしていたとしてもゴールは変わらなかったと思う、と言ったら、(元)彼はそうだね、と言いながらまた少し泣いていた。
別れを選んだのはあんただろ〜が!?と思ったけど、愛おしかったから黙っていた。
途中、「今日まではまだ付き合ってるよね!?」と言いながら腕を組んだら「最後まで強引さんだ、、このひと、、」と言われて笑ってしまった。
(元)彼、ぐぬぬ、、の顔してた。
どうかこの人がこれからも世界で一番健やかでありますように、と思った。
翌日、唐突に引っ越しを決めた。
ベッドの上で眺めていた賃貸サイトで奇跡的に条件に合う物件を見つけすぐに問い合わせ、そしてその数時間後に内見に行きそのまま申し込みをした。
引っ越し自体は12月。
上京してから10年住んで、あんなに離れたくなかったこの街ともあと2ヶ月ちょっとでお別れ。
我ながらとんでもないスピード感だな〜〜常に生き急いじゃう。
どうしてもこのスピード感でしか生きられない、来年の目標は【一時停止】にすべきかもしれない。
新しい部屋も1LDK。
今より少し狭くなるけどひとりで住むには充分な広さ。
仲良したち、次の家は駅から20分歩かないのでぜひ遊びに来てください。
新生活への期待よりも引っ越しにまつわる全ての作業の面倒臭さに憂鬱になり、(元)彼に手伝ってもらおうかな、、と思った。
ゆるやかな予感にふたりは包まれて そして、そうして、さいごの抱擁 #tanka
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