h_inging

映画、音楽、小説、絵画など作品の感想を書いていきます。追記ありネタバレあり。

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最近の記事

神は見返りを求める

久々の投稿。 神は見返りを求めるを観た。ムロツヨシ岸井ゆきの主演。 結構内容は重めだった。ムロツヨシのキチってるシーンたまらん。岸井ゆきのの下着姿が出るとは。 岸井ゆきののセリフ。あんた見下してるんでしょ!?わかるもん!みたいなセリフに胸が締め付けられた。自分のこと言われてる気がした。 テレビっ子の俺はYouTuberなんて一時の流行り程度にしか思ってなかったけど、そこには真剣にコンテンツに取り組む人がいて、寝る間も惜しんで企画している人がいて。その姿を見ていて楽しんでる

    • 彼女が好きなものは

      神尾楓珠が演じる同性愛者の高校生が周りと同じような恋愛に憧れ、なぜ自分が同性愛者なのか悩んで成長する話。 同性愛を隠して周りと接したりクラスメイトの女子と交際する。彼女は山田杏奈。腐女子。 同性愛でもいわゆる普通の恋愛に憧れて普通の幸せを感じて過ごしたいと夢見るが、心に嘘はつけずついに同性愛者だと彼女にバレる。んで周りに知れ渡り自殺未遂。 校内の一大事に各クラス会で同性愛について一人一人考えを発言する機会を設けるが、みんな正論を喋るのと対比してどこか他人事のよう。 婦女子

      • アイの歌声を聴かせて

        ロボットやAIが生活に馴染んでいる社会で高校生がポンコツAIに振り回されるアニメ映画。友情、恋愛、青春といったベタではあるけど心の成長を描くには最高のテーマが盛り沢山。ポンコツAIのアイに振り回されながらも自分の気持ちを整理して行動する不器用で清々しい作品。歌もいい。 ただの学校生活とよくある人間関係がアイによってクリアになる。学校の外では大人の汚い部分が描かれて、生徒たちの純粋さと対比されてる。アイを助けようと無茶をするところなんか手に汗握った。頑張れえってなる。なんとい

        • 本棚劇場

          角川武蔵野ミュージアムに行った。脳の構造をイメージした図書館。本と本棚を使った芸術作品。入口からの通路は両サイドに違い棚を並べてテーマごとに本を並べている。縦に揃ってたりサイズ違いの本を平積みしたり雑多に見えるけど綺麗にも見える。 別部屋では俵万智の短歌を壁やオブジェに描いていた。サラダ記念日の人。哀愁があるよね哀愁が。短歌の制約の中でシンプルな言葉だけで感情や皮肉を表現できる感性は唯一無二だろうなあ。 奥に進むと本棚劇場。去年の紅白でYOASOBIが演奏した場所。10m

        神は見返りを求める

          ミッドナイトスワン

          去年の日本アカデミー賞最優秀作品賞。草彅剛主演。 身体は男で心は女、いわゆる性的マイノリティの人が親戚の中学生を短期間だけ預かって生活する。 諦めにも見える冷めた表情をつよぽんが熱演していて惹き込まれる。あと服部樹咲ちゃんバレエ上手すぎ。 LBGTという言葉が浸透してきたものの、それは言葉だけで周囲の人の理解はまだまだ乏しい。そして少数派だからか見下されがち。心と身体のギャップに悩みながら、最初は鬱陶しがったはずの少女とバレエをきっかけに心を通わせていく展開がじっとりして

          ミッドナイトスワン

          老後の資金がありません

          天海祐希主演。貯金がないのに出費が嵩む生活をコミカルに描いた作品。重いテーマなのにクスッと笑えちゃうぐらいにポップだった。 親の葬儀や子供の結婚、浪費家の姑にオレオレ詐欺、生活にお金がかかって切り盛りが大変なのに夫婦とも失職、これだけ追い込まれてる状況をコメディで表現できるのマジですごいと思う。確かに親の葬儀の費用って見栄とか出てくるなあ。 生活にお金は必要とはいえ、お金で買えないものもたくさんあって、お金をかけない方向で幸せを考えている映画だった。温かい気持ちになった。

          老後の資金がありません

          えんとつ町のプペル

          ハロウィン特別上映ってことで再鑑賞。 町中のえんとつから出る煙のせいで空が覆われて外界を知らない人たちが住む。星があるとか海の向こうの話をすると変人扱いされて、ひどいと異端者として罰せられる。みんな心のどこかでビクビクしながら暮らしている。 空から落ちてきた星のかけらから生まれたプペルは、星を信じる子どもルビッチと出会う。周囲から星なんてある訳ない、異端審問にあうぞとあしらわれるが諦めない。警官から追われる身になっても仲間が危険な目にあっても星はあると信じ続ける。亡くなった

          えんとつ町のプペル

          ひらいて

          ひらいて観た。綿矢りさ原作、山田杏奈主演で高校を舞台にJKの恋模様を描く映画。と書くと胸キュンに聞こえるけどこの作品は結構ダーク。天真爛漫な主人公が自分の恋路のために周りを巻き込んでぐちゃぐちゃにする。けど手段を選ばないから上手くいく訳もなく自分が破滅に向かう。 心が揺れるところは何度かある手紙のシーン。登場人物の感情がわかるよーなシーンはチラホラある。でも好きな人の好きな人を奪うと決めたときの眼力はさすがに震えた。なんつー三角関係だよ。嫌われるとわかっての行動だろうし暴露

          ひらいて

          バンクシーって誰?展

          バンクシーって誰?展に行った。 ヨーロッパを中心にゲリラ的に風刺画を描く覆面美術家。謎が多すぎるけど、風刺による問いかけは人々の心を打つようで、ただの落書きでは済まされず芸術として体を成している。 戦争とか政治とか争いを取り扱うと結構話題になるなあと思ってたけど、破壊力すごいよな。 特にベトナム人の子供が泣いて走りながらミッキーやマクドナルドのドナルドと手を繋いでる作品はグッときた。ミッキーやドナルドは楽しそうだけど、実は泣いて走る子はベトナム戦争でアメリカが開発したナパー

          バンクシーって誰?展

          庵野秀明展

          六本木で開催中の庵野秀明展に行った。正直エヴァとナウシカとゴジラしか知らない完全なにわかだけど関係ないっしょ。 入った瞬間、特撮好きにはたまらない空間が広がる。フィギュア多めで絵コンテとかも展示されていた。知らない作品ばかりだったので、この辺の鑑賞はそこそこに先に進みました。すません。 いよいよエヴァエリア。これこれ。 細かい設定が端々に書かれていてクリエイターも大変だなとつくづく思う。感覚だけに頼れない追及を繰り返して作品が磨かれていく過程は本当おもしろい。個人的にはシ

          庵野秀明展

          four seasons

          日本文化財と乃木坂46がコラボってる展示を見に東京国立博物館に行った。テーマは四季の花。屏風や絵画や着物などの芸術品のレプリカとすぐ側に乃木坂メンバーの映像が映る。 テレ東の深夜に乃木坂の番組をよく見るから、彼女たちが日本文化と時々コラボしてるのは知ってた。 感想は正直良くわからんw 俺にはムズいというか。これまで授業の参考書レベルでしか知らなかったのを間近で見れたのは貴重な経験かも。作品たった1つにしても作者の思いがあるし、たくさんの人が後世まで関わるのはすごいことだよね

          four seasons

          ルパン三世 カリオストロの城

          宮崎駿の名作。ルパン達が幻の偽札(ゴート札)の謎を解くべく、カリオストロ公国での話が繰り広げられる。名シーンや名言が多くて何度観ても飽きない。 1517年に2つに分かれたカリオストロ家。表舞台(光)を太閤家が受け持ち、その末裔がクラリス。裏社会(影)の謀略と殺戮を伯爵家が司り、その末裔がカリオストロ伯爵。 伯爵は先祖カリオストロ家が遺した財宝を手にすることと、国内外で政治的影響力を盤石にするためにゴート札を発行して太閤家のクラリスと政略結婚を目論む。んで囚われたクラリスをル

          ルパン三世 カリオストロの城

          うみべの女の子

          うみべの街で中学生が不器用に心をさらけ出す青春ストーリー。王道のキュンキュンではない。傷心の少女と闇持ちの少年が興味本位?で自分のエロティックな部分を相手にぶつける作品。 かわいい焼き餅、純粋な恨み、日常会話の些細な言葉に感情がまとわりついて、ついに爆発!みたいな、 恋と性に心が揺らいで自分をコントロールできなくなっている描写が綺麗だった。欲望に身を任せるってよりは心の拠り所を求めている感じで。 砂浜を歩きながら落ちているものを写真に収める描写も、自分の人生に必要なものを拾

          うみべの女の子