誰ぞやの浮世絵とどこぞやお茶漬けのおまけによって、全国的な知名度を勝ち取った東海道に比べて、ちょいとばかりマイナー感の否めない中山道。
東海道は五十三次、中山道は六十九次。そのちょうど真ん中、三十四番目の宿場である奈良井宿は中山道随一の宿場町。
その奈良井宿が１年でたった一晩だけ、キャンドルの灯りに照らされる。
毎年節分の夜に行われている奈良井宿アイスキャンドル祭りを目がけて冬の信州を楽しむ一泊二日の旅を企画した。

お餅つき

今回で４回目となる冬の信州旅。
まずは恒例となったお祭り感を盛り上げるお餅つきからスタート！

みんなでわいわいやりながらお餅を丸める。
何となく参加者の距離も縮まるよねー

ついたお餅はお汁粉に！
お餅に何となく粒々感が残るのはご愛嬌。
（いいの。楽しかったから。）
塩尻産のもち米でついたお餅と塩尻産の小豆で炊いたお汁粉。北海道の高級小豆のようなふっくら感は無くても、地元のお米に地元のお豆、最高の組み合わせですよ！
テロワーーーール！！！
食べることに忙しくて写真を撮り忘れたけれど、地元の青大豆あやみどりのきな粉餅も大人気だった。

奈良井宿アイスキャンドル祭り

さて、メインイベントのアイスキャンドル祭り。

１kmにわたる古い町並みをアイスキャンドルの優しい灯りが照らす。揺らめく灯りの中で見る奈良井宿の町並みはロマンティックで幻想的。
ちょっと異世界に迷い込んだ気分。
（誰かぼくのロマンティックを止めてください）

アイスキャンドルは各家庭がボランティアで用意する。それぞれ工夫を凝らしたキャンドルが並ぶ。
これは酒屋さんの前にあったブドウキャンドル。
かわいい。

今年もフレンチシェフ召喚！　古民家で大宴会！

宿泊場所となるぼくの古民家にフレンチシェフを召喚！
信州食材限定のスペシアルなお料理にみんな大満足。
ワインも全て塩尻産だぜ。
野菜にしてもジビエにしても、同じ土地同士のワインと組み合わせると、やっぱりしっくり来る。

見た目も楽しい11種類の塩尻野菜のテリーヌ。
甘味だったり苦味だったり、うま味だったり。色々な野菜の味を楽しめる。
野菜って美味しいよなーとしみじみ。
ちょっとピンボケだけど許して。酔ってるから。

鯉のカルパッチョ、ニンニク人参ソース。
鯉は生きたまま持って来ていただいて、その場で調理。
改めて命をいただくありがたさを感じる。
鯉は泥臭いというイメージが定着してしまっているけれど、養殖技術が発達しているので、最近の鯉は臭くない。赤ワインでも全然OK！
何だかこの写真もピンボケだけど許して。酔ってるから。

信州牛、塩尻市岩垂原ポーク、イナゴのパテ。
参加者の中にはイナゴを初めて食べるという人も。上に乗っかっているイナゴを避けていた人もいたけど（美味しいのに！）パテの中に見える黒い粒々もイナゴですよ。
敢えて伝えていないけど（ニヤリ）

塩尻で取れた鹿のロースト。
しっとり柔らか。きちんと処理されたジビエは臭くない。
タプナードソースに見えるのは漬物ソース！
漬物の塩味と発酵感が鹿と合う。
良い！
塩尻が世界に誇るメルローとの相性もまた良い！

メインはフレンチ風猪鍋。
フォンドボーをベースにした出汁で猪（もちろん塩尻で獲れたもの）をいただく。
実はこれ、シェフからは「去年も同じものだったので、今回は違うものを」というお申し出があったのだけど、ぼくの独断で同じものをオーダー。
美味しかったんだもん。何度も食べたいじゃん。
まさに和洋折衷というべき不思議な味で、猪肉だけでなく、こんにゃくやおとうふ、長ねぎなど和をイメージする食材の美味しさも倍増！
これに合わせる赤ワインは、地元で昔から飲まれているコンコードが良い。

シメは田舎風うどん。
フォンドボーと猪に加えて、野菜やきのこの出汁で満ち満ちております。
美味しくないわけがないでしょう！
お餅食べて、お汁粉食べて、もうお腹いっぱいー、とか言いながら、みなさん最後の最後までよく食べましたなあ。

食べ終わった後もワインを飲みながら楽しくおしゃべり。
こうして人間17名と犬２匹の夜は更けていくのであった。

明日のぶり雑煮とそば打ちでやっぱり食欲が止まらない編に続きます！

#旅 #グルメ #奈良井宿 #長野 #信州 #塩尻