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虚構日記2023/11/09

ニュースを毎日観ることにした。
総理大臣のフルネームを漢字で書けないし、イスラエルがなんで戦争しているのかもよくわかっていない。

なにもよくわかっていないのだ。
なのに、わかったふりをしている。
子どもたちに質問されてもろくに答えられない大人になっている。

答えられないだけならまだいい。
まちがったことを他人に話したり、ネットに書き込んだりする人が多すぎる。
虚偽の風説の流布はよろしくない。悪意がなければ許されるというものでもない。
こういうこと書くと、正しいことしか言っちゃいけないのかとムキになる人がいるのだけれど、正しく理解していないことを無責任に発言することがよくないのだ。当たり前のことだ。

できるだけ、正しい情報と知識を得るためにニュースを見る。
そして、得た情報と知識を自分の糧にする。

テレビのスイッチを入れた。
アナウンサーがニュースを読んでいる。

ふと疑問がわいた。
本当にこのニュースは真実を伝えているのだろうか。
テレビニュースは正確だと思い込んでいるだけじゃないか。
この人はもっともらしいことを真面目な顔をして話しているだけなんじゃないか。この人もなにもわかってないんじゃないか。

もう天気予報すら信じられない。
真実はどこにあるのか。真実なんてものが本当にあるのか。

テレビを消した。
液晶画面に呆けた自分の顔が映っている。
「こんばんは。今日のニュースの時間です」
僕は真っ黒な画面に向かって話し始めた。