見出し画像

映画館での仔細な事「25 いつ観るか」

 テレビのスポット広告が出た、SNSでも広告やってた、いよいよその週の金曜日に劇場公開が始まります。さて、いつ観ます? が今回のトピックスです。オススメは当然に最初の週末です。かねてより見ようと決めてた作品で、週末も特に予定が無ければ決定です。どの映画館、どの回、にせよ選択肢が多いのも最初の一週間です。観たいと思ったら迷わず、即です。

 封切りが米国につられて金曜日になりました。その週末に是非観て欲しいから金曜公開なのです。その最初の週末の興行成績によって、以降の扱いが大きく変動します。すなわち初動が命なのです、だから公開前の1週間に広告予算のかなりを一挙投入です。と言う事は、最初の週末での成績が悪ければ、みるみるうちに2週目は広いスクリーンから狭いスクリーンへ格下げ、さらに上映回数も1日5回の基本から、たった2回に削減です。シネコンもドライなもので、儲けの最大化を常に考えているのです。従って、観るなら最初の1週間のうちにとなります。最悪1週間で打ち切りだってあり得ます。客の入らない映画を上映することは、客の見込める映画の機会を奪っているわけですから。

 「そのうちに観よう」ってのはほぼ観る気の無い方です。「いつの間にかもう終わってしまって・・・」と必ず愚痴ります。別のトピックスでも書きましたが、興行なんてほぼ博打と一緒、観ようと思った作品が運よくヒットすれば何の問題もありません。翌週もそのまた翌週も結構なキャパの部屋を用意してご来場を待ってくれます。とは言え、そのシネコンのメインスクリーンは次の新作にあてがわれてしまいますが。現状の日本での公開映画本数は年間で邦画約500本、洋画約500本、計1,000本にもなります。無論マイナーな作品やピンク系も含みますが、一般のシネコンとしても毎週4~5本の新作となります。期待の新作は必ずメインスクリーンを使って当然ですから。

 ヒットすれば総てが好循環を始めます。初週に心動かされた観客はSNS等で発信してくれます、素晴らしい体験は他人に勧めたくなるものですから。ヒット具合をマスコミが食いつけば番組に取り上げられ、無料の広告打ったようなもので、その作品の公開を知らなかった人々の興味を惹き付けます。巷の話題集中なんて配給側にしたら夢の状況です。2022年末の12月3日に公開「THE FIRST SLAM DUNK」はなんと、2023年の8月31日までロングランしてました。古い話で恐縮ですが、あの「ウエスト・サイド物語」は1961年12月23日に丸の内ピカデリーなどの松竹洋画系で封切られ、翌々1963年5月17日まで511日にわたるロングを達成。もうこうなると、初観の人だけでなくリピーターに支えられる事態です。

 「面白そう・・」って方はまず映画館に足を運びません。DVDもしくは配信を待ってが精一杯、まして地上波を待つなんて、待ってる内に入りません。逆にどの作品と決めずにシネコンにまず足を運び、上映中リストとにらめっこ、で鑑賞される方も多いでしょう。しかし劇場にはポスターしか掲示してません、でスマホでレビューサイトを覗いて決めるわけです。もっとそんな方への劇場フロントでのアプローチがあってもよろしいのではないでしょうか、とも思います。

 いつ観るか?答えは即なんて当たり前のことしか書けませんでしたが、くれぐれも他人のレビューなんてあてにしない方がよろしい。自分で決めて結局「バカヤロー金返せ」と叫んでも自業自得で終わりますから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?