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これは生き方を探して仙人修行に励む人間の話…。

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これは生き方を探して仙人修行に励む人間の話…。
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【もの語り】あの日、申し訳なさそうに消えていった心の躍動が、この時、ようやく報われた気がしたんだ

「警察官になりたい。」 小さい頃のぼくは言った。 「無理だよ。」 友達はそう言った。 ぼくは身体が小さいし、気も小さい。 前に出るのは苦手だし、スポーツができるわけでもない。 無理だよと言われても、言い返す言葉がない。 そんな自分に、かけてやる言葉もない。 浮かび上がった心の躍動は、申し訳なさそうにすぅっと消えていった。 中学生の頃、ぼくは自衛官に憧れた。 あの時の気持ちは、形を変えて、またやってきた。 消えたわけじゃなかった。ただ、隠れていただけだった。 ぼくは

【詩】みんながやさしいと言ってくれるのは、ぼくが人に合わせるからかな

優しいね あなたの長所は優しいところ 優しすぎるって言われたってさ それがあなたの生き方だから そのままでいてくれるといいな 優しいってのは易しいってこと? 一緒にいるのが易しいってこと? 居心地いいなと感じるように 人に合わせる  それが優しさ? 雨が降っては流れるように 種が落ちては根を張るように 心が合うから寄り添えるんだ 自然と合うんだ  それが優しさ 川がせせらぎ流れるように 光を浴びて樹は伸びるように あるべきようにあるがままに 自然でいること  それが優し

【もの語り】仕事を考える時、いつも人の役に立ちたいという気持ちが根底にあった

今までいろんな仕事をしてきた。 思い返せば、いつも誰のために働きたいのかということを大切にしていたと思う。 仕事を考える時、いつも人の役に立ちたいという気持ちが根底にあった。 これまでのことを思い返してみる。 高校を卒業してぼくは、『自衛隊』に入った。 役に立つ人間になりたいと思った。自分に何ができるのかわからなかったけど、誰かのために何かできる人間になりたいと思った。それは、ぼくの知る限り、いちばん人のために働ける仕事だった。 後輩が入隊してくると、ぼくは先輩になった

【もの語り】Broaden Your Horizon

【Broaden your horizon】 東京に出てきた始めの頃 いきつけにしていたインドカレー屋さんがあった。 そこで出会ったバングラデシュ人(中古車を売買する怪しげな人) に言われて、いい言葉っぽかったけど、その時ぜんぜん聞き取れなくて、なんだろうとずっと思っていた言葉があった。 なぜかいま、ふとその記憶が蘇ってきた。 僕の目を見て、こう言ってくれていた。 “Broaden your horizon” あの時、新しいことにチャレンジしろよって声をかけてもらって

優しい世界

優しい世界を作りたい。 だれもが優しくあれる世界。 だれもがいきいきできる世界。 日々の暮らしを健やかに過ごせるように。 そんな優しい世界を作りたい。 自然体でいられると本当の自分でいられるのかな。 自然でいられると生きていると感じられるのかな。 優しさに触れてそのぬくもりを肌で感じる。 自然な人と一緒にいると自然と優しくなれるもの。 もしもだれかが泣いていれば、そっと寄り添うことくらいはできるかもしれない。 倒れている人に手を差し伸べるのは、その手のぬくもりを知っ

仙人になりたい

******************* ~はじめに~あの頃の自分に届けたい 僕は生きるということについて考えていた。 将来の夢はなかった。 やりたいことはなかった。 生きるってなんだろう? なんで頑張らなくちゃいけないんだろう?と考えていた。 胸を張って頑張れているというものはなかった。 そういう自分がむなしかった。 熱中できるようなものはなかった。 心が熱くなるより前にめんどくさいと思ってしまう。 そうは言っても人生はおのずと進んでいく。 生きていくんだ。 何のた

仙人は自然に生きる

仙人は自然に生きる 仙人は自然そのもの あらゆるものが生きる世界で あらゆるものと繋がりを持ち あらゆるものから解き放たれる 彼の心は通っている 心持ちは穏やかで 気分がいいのは 楽しみを待っているから つらいことも糧にするから 彼の目は澄んでいる 生きたいように生きているから あるべきようにあるだけだから 道行く先を見据えているんだ 心の声を聴いているんだ 彼の身体は自然の器 自然そのもの 生き物たちが棲みついていて 生を育む居場所になるんだ 身体の声に耳を

【奈良の暮らしを感じる旅】 - 2024年3月

移住先探しの旅として奈良を巡ってみることにした。 これは生き方を探して仙人修行に励む人間の話…。 ~暮らしを感じる旅~観光として名所を巡る旅ではなく、その街の雰囲気を味わうことを目的に、道を歩いてみたり、人に出会ってみたり、お店に入ってみたり、をする旅をしてみる。そこに住んでみるとどうかなと思いを馳せながら過ごす、暮らしを感じる旅。そういう名目で巡る旅は、実は観光よりも楽しみが多く、思い出も深くなる気がする。 生まれ育った奈良の地は実家もあり、住むのに申し分ない。一方で、

【熊本で人と出会う旅】 - 2024年4月

移住先探しの旅として奈良を巡ってみた前回に引き続き、今回は熊本を訪れてみた。 これは生き方を探して仙人修行に励む人間の話…。 ~連れ添いのさば(人)~暮らしを感じるをテーマに巡っていたが、今回は連れ添いのさばのお家におじゃまさせてもらえるということで、ありがたく泊まらせてもらった。 関西方面から新幹線で移動すること三時間半。熊本に到着。さばの母に駅まで車で迎えに来てもらいお家へ。父、母、さば、弟の四人家族で、弟君のお部屋に泊めさせてもらえることに。よそ者と拒まれることなく

【別府でお家を巡る旅】 - 2024年4月

移住先探しの旅として奈良では暮らしを感じながら巡り、熊本では人に出会う旅になった前回に引き続き。今回は連れ添いのさば(人)の学校がある別府を訪れることにした。 これは生き方を探して仙人修行に励む人間の話…。 ~すすすハウス~さばと友達のあゆみちゃんは別府でシェアハウスをして暮らしている。その名もすすすハウス。路地の家の隙間を潜るようにすすす~っと進んでいくと辿り着く。楽しそうなシェアハウス生活をしているようでなによりだ。ごはんの持ち寄り会をしていたり、ここはみんなが素であれ