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スタートアップとライフイベント 〜アラサー女4年がかりの妊活・不妊治療〜

「妊活を考えている中でのスタートアップへの転職って、大丈夫ですかね……?」

スタートアップに身を置くこと早4年。同世代の方とのカジュアル面談やアトラクト(内定が出た方とのお食事の場など)に出ると、ほぼ毎回こんな相談をもらいました。

かくいうわたしも、同じ不安を抱えて転職したひとりです。

実際はどうだったのか。お話すると「聞けてよかった」と言ってもらうことが多かったので、まさにライフステージの変わり目を現在進行系で歩んでいる者としての実体験を綴りたいと思います。

この記事は #Ubieアドベントカレンダー 20日目にエントリーしています

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社でAffection PRなどを担当している、おかはるか(haru)です。1991年生まれの32歳、現在妊娠8ヶ月目に突入したところで、産休を目前に控えています。


転職と妊活のはじまりは突然に

わたしの人生プランはこうでした。というか、夫との初デートで「30歳までに子供がほしいと思ってる」と言われ、同い年の男性で直近で父親になりたい意志があるのは素敵だなぁと思い、自分も現実的なプランニングをしてみた、というところでしょうか。

  • 27歳 結婚 

  • 28歳 結婚式

  • 29歳 妊娠 

  • 30歳 出産

2019年5月1日の27歳最後の日に入籍。当時はフリーランスでした。その後結婚式の準備をぼちぼち始めた夏ごろに、友人のスタートアップに籍を置きつつUbieの業務委託をスタート。翌年2月末の結婚式を終えた頃、Ubieは大きな転機を迎えます。そう、新型コロナウイルス感染症の拡大です。

緊急事態宣言が発出された中で「今の自分たちにできることをやりきろう!」と本来だったら秋にリリース予定だった現在の症状検索エンジン「ユビー」を急ピッチで開発し4月末にリリース。勢いそのままに6月にはシリーズBの資金調達を終えました。

この一連の出来事を業務委託という片足つっこんだ状態で関わり続けるのがもどかしく、学生時代に父を亡くし母も危篤になった経験から医療ドメインへのWillが強いわたしは、「いまUbieにフルコミしないと人生後悔する!正社員になりたい!」と思うように。

と同時に、(プランニング上)入社してすぐ妊娠したらとてつもない迷惑をかけるのでは……という心配が頭をよぎりました

思い切ってメンターだったshigeに正社員になりたいけど妊活も考えていて……と打ち明けたら「逆にそれの何がだめなの?」と言われて思わず面食らいました

彼にはこう論破されました。

  • ヘルスケアの会社だし社員の健康、ライフイベントを大事にしないわけがない

  • 入社2ヶ月目で妊娠が発覚したメンバーがいて、みんな当たり前に祝ったというファクトがある

  • 産婦人科医が同僚にいるので(kanapy)心配ごとはすぐ相談できる環境もある

スタートアップは仕事にコミット!!人生を注ぎます!!的なイメージがあったので、安心して入社するに至りました。

晴れて2020年8月に正社員へ。妊活も始めた頃だったので自己紹介Notionに「ゆるく妊活してます」と書いていたら男女問わずいろんなメンバーが声をかけてくれ、「shigeが言ってたことはまじだ」とさらに安心したのを覚えています。

が、いざ蓋を開けてみたら全然妊娠しませんでした。むしろ検査で甲状腺疾患である橋本病と診断され、その治療から取り掛かることに。そんな中、いわゆる令和婚なので同じタイミングで入籍した知人・友人が多く、妊娠報告を受けることが増え「いいなぁ」という感情を自覚。まあプランニング上もこの頃だったしな、と不妊治療を考え始めます。

ここで次なる心配ごとが生まれます。不妊治療ってめっちゃ通院するよな。人によっては仕事辞めてるよな……?

どうなるかわからないがやれるだけやってみよう。チームメンバーに打ち明けて治療を開始。みんな「頑張れ!」と背中を押してくれました。実際、Ubieはフルリモート/フルフレックスなうえ、個々人の都合で出力を下げて稼働する「ゆるワーク」の概念が浸透しているので、通院に伴う稼働調整や体調不良もカバーしやすかったです。

採卵予定日に「ゆるワーク」宣言をするSlack。
このときは麻酔が切れた後の腹痛がひどく結局有給に

不妊治療の中断と初期流産、そして再開

実は、最初の不妊治療(割りと早く高度不妊治療にステップアップしました)は1年弱でリタイアしました。仕事のコントロールというより、「地味なストレスの積み重ね」がしんどくなったのです。

  • 月に一度生理が来るたびに砕かれるメンタル

  • 薬の副作用で調子も狂う

  • 決まった時間にお腹に自分で注射したりトイレに駆け込んで膣剤を入れたりするのが、集中モードに入ったりMTGとかぶったりすると意外と難しい

  • 飲み会や同僚とのfeelcycleも楽しみなのに、移植後しばらくはお酒や運動を自粛せざるを得ない(我慢したのに妊娠しなかったという悔しさ)

おまけに当時は完全自費での治療。200万円のInvestに対してReturn0というギャンブル感に耐えられなくなったのもありました。授かりものだと頭ではわかっていましたが。

治療を辞めてストレスフリーになった半年後の2022年4月、驚く出来事がありました。自然妊娠したのです。当時のUbieはシリーズC資金調達真っ只中。PRから3ヶ月限定でセールスにジョブチェンジし1日6件ほどの商談に出ていた時期だったので、嬉しい反面焦りもありました。

ただその焦りはすぐ不要になります。数日後の結婚記念日に交通事故と流産を一気に経験(涙)。救急搬送されたのでメンタルやられるどころではなく、「生きてる!わたしたちは自然妊娠する可能性も秘めていた!落ち着いたらまた頑張ればいい!」とポジティブな感情でいっぱいでした(事故の対応やリハビリが半年かかって大変だったけど)。

事故の翌日が誕生日だったので、Ubieのみんながお見舞い兼ねた誕プレをたくさんくれた。
ありがとう!

しかし、そこからまた1年、努力だけで妊娠することはありませんでした。

この間に不妊治療の保険適用もはじまったので、夫に「32歳の誕生日までに妊娠しなかったら心機一転チャレンジしたい」と伝え、2023年5月からクリニックを変えて不妊治療を再開することに。

全社のセレモニー運営やカルチャー系PJTで一緒になることが多かったHRのsonopyに「不妊治療を再開したいが経験上、明日また来てみたいなことが頻発することを気にしてて……」と相談したら、「みんなお互い様精神で気にしないとは思うけど、haruの心配事を減らせるように面接のアサイン調整等はやろうかね」と提案してくれてありがたかったです。
※ Ubieは自職種に限らずケイパが近しい場合などは面接官としてアサインされるスタイルです

そして今回は治療開始から2ヶ月で無事妊娠に至りました(もっとかかると思っていた)。

妊娠経過とともに実感する同僚たちの神対応

7月頭という新しいQが始まり全社OKR関連のPJTにアサインされたタイミングでの妊娠発覚。

4週くらいから体調に波が出始め、オンラインMTG中にsonopyに「つわりじゃない?MTG切り上げて休みな」と連絡をもらったことも(初めてのことなので最初はわからなかった)。OKR推進に影響が出そうだったので、アサインの見直し等をお願いしました

初期流産経験あるし、橋本病で不育リスク高いし……と不安な日々を過ごしていましたが、急なアサイン変更やイベントごとのドタキャンが続いたので、7週の心拍が確認できたタイミングでSlackの自分のtimesで社内に妊娠を報告。ちょうどUbieに参画して(業務委託からだと)5年目に突入した日でもありました。

「妊娠するとポンコツになる」という噂はほんとうで、いつもだとこんな返しはしないのにな〜と思うようなミスを頻発したり、来客予定があって出社したら気持ち悪くなってオフィスで横になったり……。先輩ママ・パパが多い会社なので理解とサポートが完璧で早めに言ってよかったと心底思いました。

オフィスの芝(芝風の絨毯エリア)で横になってたらコットをさし出し、
ブラインドを閉めて休ませてくれたmaou

眠りづわりがひどかった頃は、MTGや面接等が入らないよう朝や夕方のカレンダーをブロックして自宅のソファでよく寝ていました(いまも尿意で夜中〜未明に数回起きてしまうので10時前まで寝てる)。

毎Q末にある全社オフサイトは運営責任者的ポジションなのもあり、前日夜の会場設営〜翌朝の最終確認にいないわけにはいかず、会場近くのホテルに前泊し満員電車を避ける等でなんとか乗り切っていました。

安定期に入った秋頃から自分の出力が安定しだしたいっぽう、年をまたぐ大型PJTが走るようになったため、「まだ先のこと」と思いながらも産休/育休プランやチームの体制あるべきを考え出すように。1月末からが正式な産休期間ですが、Q単位でコトが動く会社なので有休消化を兼ねキリが良いタイミングで休みに入る意思決定をしました。

Qサイクルで回しているものは早めに引き継ぎをはじめ、年内にできることをやりきろうと奮闘している今日このごろです。

復帰するころにはきっと社員数は倍(言い過ぎ?)。組織構造も全然変わっているはずです。それがスタートアップ。”浦島太郎”になる不安はないといえば嘘になりますが、今年産育休から復帰したnagaminのこのブログを読んでは励まされています。

みんな安心してスタートアップに来てほしい

いまの自分にできることはこの実体験を伝えることだと思ったので、この先まだどうなるか全然わかりませんが、会社とみんなへの感謝も込めてまとめました。

Ubieに限らずスタートアップといえど会社は組織なので、不安なら早めにちゃんと吐き出して頼る。そして、「自分」ではなく「チーム/会社」にとっての最適解を模索し続け、適切な移譲と完遂を目指す。それが変化の激しいスタートアップで働くことと、ライフイベントを両立させる何よりの秘訣です。

このブログを通じて、同じような不安を抱える方がひとりでもスタートアップへの転職に前向きになってくれたら嬉しいです。それがUbieだったら尚のこと嬉しい!Ubieはここまでに書いた通り、神ポイントが多いので自信をもって推せますぞ。

Ubieは半数以上がママ・パパ!
マタニティ・育児グッズのお下がりもたくさんもらってます

そんなUbieでは、一緒に働きたいメンバーをまだまだ募集しています:)

興味を持っていただけた方はカジュアル面談もご用意しています。お気軽にご登録お待ちしています!(わたしにご連絡いただく形でもOKです)

【Ubieが提供するサービス一覧】
▽生活者向け 症状検索エンジン「ユビー」
日本版:https://ubie.app/
US版:https://ubiehealth.com

▽医療機関向け「ユビーメディカルナビ」
https://intro.dr-ubie.com/

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