マガジンのカバー画像

暮らしと感情

35
東京と離島で二拠点生活中の人間が、暮らしとその中で生まれる感情について近眼気味に綴るマガジンです。週に3度は更新予定。役に立つことは書きません。
運営しているクリエイター

#結婚式

かなしみを中和するものはない。だから涙が枯れるまで泣け

今日の昼過ぎのことだった。私は家でリモートワークをしていた。 オットは出社していて、テーブルには自分一人。ちょうど眠くなってくる時間帯なので、クライアントから来たメールに返信をする。定型文は全てパソコンに登録してあるので、「お」と打つだけで「お世話になっております、●●社の佐々木と申します、ご連絡いただきありがとうございます。」まで出るようになっている。なんてスマート。 この日も私は「お」を打った。最初の3行の挨拶文が、パッと表示される。よしよし。本文を書き進めるとしよう

一直線に愛を伝えたい、結婚式の前日譚

いよいよ明日、結婚式を迎える。 夫婦ともに、夏休みの宿題を8月31日に済ませるタイプの人間なので、前日になっても準備が終わらない。 特に私たちは、自分たちでなんとかなるものは式場に頼らずに用意したりもしているから、ますます大変だ。今日もこのあと、引き出物のラッピングやメッセージ付きネームタグの作成、両親への手紙の文字起こしが待っている。ぐるんぐるんに目が回っている、今。 けれど、これだけ忙しいから、変に遠慮したりしなくていいとも言える。「これをどう伝えたらいいかな」「どう