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冬の気分の落ち込みと、その対策について

今日の最低気温は2℃、とスマホの天気予報が教えてくれる。
恋人の住む長崎でも、みぞれが降ったらしい。
ああ、もっこもこに厚着しなくてはならない季節が、やってきた。

寒さは、人のこころに関しては、あまり良い影響を与えないように思う。

わたしは、21歳だった年から毎年欠かさず、この季節に心の調子を崩す。「冬季ウツ」というものがあって、特に寒暖差の激しい地域や、日照時間が短い地域ではよくある話なのだ、と後になって知った。

クリスマスの気配や、紅白歌合戦の出場歌手決定のニュース。そんなものよりも遥かに痛烈に、冬ならではの気分の落ち込みは、厳しい季節の到来を告げる。

冬の気分の落ち込みと、わたし

今年も御多分に洩れず、わたしの心のコンディションは急降下した。

5年目ともなると慣れたもので、「あー…今年も来たかあ」くらいの、そこそこの冷静さで以て受け入れられる。

ここに至るまで、一通りのことはやってみた。

精神的な落ち込みを、自分のものでは無いように誤魔化してみたり、「わたしだけに神様が与えてくれた試練だ!」とポジティブに解釈しようとしてみたり。

結果、どれもしっくりこなかった。

突き放してもダメだし、過度な受容もダメ。

それならば、と半ば諦めるような気持ちで「来た客は淡々と受け入れるスタイル」を取ることにした。

越冬大作戦

とはいえ、嫌なものは嫌だ。

「最初は気に食わないヤツだったけど、何度も会っているうちに何故か気になってきちゃった…これって恋なの!?」は、漫画の中の話なんだと思う。

何度目の再会だろうが、冬特有の落ち込みが「また会えたね」と耳元で囁こうが、あくまでも奴を受け入れるときの心情は「あー…今年も来たかあ」。至ってユウウツな気持ちなのだ。

だからわたしは、足掻くことをやめる代わりに、本格的な冬の到来前に、必要最低限の準備だけを進めることにした。

それもこれも、ここから3ヶ月間、心のコンディションをまずまずの状態で保つため。

名付けて「越冬大作戦」だ。

①温度と湿度を適切に保つ

まずはじめに、兎にも角にも、冬ならではの気候に対処しなくてはならない。

わたしは、寒すぎても暖かすぎてもコンディションがガタ落ちしてしまうので、家中どこでも室温が20℃弱になるように、あちこちに小さめの暖房器具を置いた。一つ数千円くらいのやつ。

一番滞在時間の長い自室は、湿度が低いと一発で風邪をひくので、加湿器を24時間体制でフル稼働させている。

電気代が〜、と指摘を受けることもあるけど、ここから3ヶ月間、そこそこの状態でメンタルをキープできると思えば、悪くない出費だ。

外の気候があれだけ厳しいのに、家の中でまで修行みたいなことしてどうするんや。

②タスクを、調子が良いときの7割くらいに抑えるつもりで生きる

自分が思ってる以上に、冬はパフォーマンスが落ちる。

なので、秋の中盤くらいに差し掛かると、仕事やプライベートのタスクを控えめに調整し始める。もちろん、冬に入ってから細かく増やしたり減らしたりすることもある。

10月のカレンダーを見ると、平日の夜でも週に4つくらい、平気で予定を入れていた。けれど、12月のカレンダーはスカスカだ。週に2つ予定があれば良い方だと思う。

仕事も、上司に相談して、年末まで入るはずだった開発プロジェクトから外してもらったりした。

「本当はもっと動きたいのに!」ともどかしさを感じることもある。けれど、冬にコンディションを崩すのは、過去4年間の私が証明しているのだ。

自分を労るために、そして来年以降も仲間と気持ちよく仕事やプライベートを楽しむために、必要な準備を必要なだけするのが良いんだと思う。

③誰かに伴走してもらう

これが一番大切かもしれない。
24時間365日、自分の暮らしの中で起こる様々なことを、あけすけに話せて、且つそれを真摯に聴いてくれる人に、伴走してもらうのが良い。

更に言えば、元気なときとそうでないとき、両方の自分がいるのだと理解してくれている人に、伴走してもらうのが良い。

カウンセラーさんでも良い。コーチでも良い。もしも条件を満たしさえするなら、家族でも友達でも良い。

気持ちがすとんと落ちた(落ちそうな)ときに、「この人になら話せる」という人がいることは、明日を迎えるための橋になったりする。

・・・・・

わたしも今、カウンセリングに通っている。
一時期、隔月ペースに減らしていたのだけれど、冬が近づきコンディションの波が出てきたので、再び週1回の頻度に戻してみた。

カウンセラーさんは、アドバイスをしない。
それっぽく良いことを言おうともしない。

カウンセラーさん「どんな感じ〜?」
わたし「ちょっと最近心がクサクサするんですわ」
カウンセラーさん「そっかーやっぱりかー」

こんな感じ。至って平熱のやり取りだ。

ただ伴走して、わたしの発する言葉や醸し出す雰囲気を拾い上げ、目の前にそっと広げて見せる。そこには誇張も婉曲もない、わたしの姿がある。

厳しい季節を乗り越える、ということは

「厳しい季節を乗り越える」というゴールがある。

何とか完走し、ゴールテープを切ることができるのは、元気なときも、息切れしそうなときも、自分のコンディションに目を向けるからなんじゃないかしら、と思う。

全力疾走だけで乗り切れるほど、寒い時期は短くない。

サブ3狙いでなくても、どれだけ時間をかけても、走りきれれば良い。冬を越えるということは、そういうマラソンなのだ。

これから、ますます寒くなる。

ともに厳しい冬を越す仲間のみなさまに、このnoteが届きますように。それぞれのペースで、無事完走することができますように。

暖かくなって春が来たら、それぞれの場所で桜を眺めましょう。


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