見出し画像

2024年1月新作アルバム紹介

新年明けましておめでとうハマタイです。
今年も球春が到来しそうな時期になってワクワクとソワソワが止まらない悩める海牛です。
今回はタイトル通り1月に聴いて良い!となったアーティスト達の作品を紹介していこうかなと思っています。
年間ベストみたいにドゥームメタルのみ別枠とかはせず今回はジャンル関係なく書き綴っていく予定です。
見出しは基本アーティスト名/作品名となっていますのでご了承ください。


yonige/Empire

まず最初に紹介するのは4年振りに新作を発売したyonigeのEmpire
活動は常にしていたけど新作となるのはコロナになった2020年以来なので久しぶりと感じる人もいるのでは?
内容はというと前半は彼女達らしいストレートな邦楽ロックを展開していて、ライブ映えしそうだなぁと思いながらスーッと聴ける流れ
しかし7曲目のスクールカーストを境に不穏な空気漂う曲Exorcistが耳に入ってきてから印象がだいぶ変わりました。
まぁ曲名からわかる通りなんだけど籠った低音の語るような歌声から少し民族チックでヘヴィな展開になってからはジャケ写もなんか怖く感じてしまう勢いですよ。
その後の曲も前半と違い空間系の音像漂うバラードが鼓膜を支配する展開で最高でした。

NEMOPHILA/EVOLVE

ジャパメタガールズバンドの中でもかなり異色かつメンバーを見るとスーパーグループなNEMOPHILAの最新作
前作同様00年代ニューメタルやラウドロックを軸にしながらバラエティ豊かなメタルサウンドを奏でていてニッコリですよ。やっぱり頭振れる曲があってなんぼなところあるのでね。
ゆるふわイマドキ女子メタルバンドを自称してるだけあって他のガールズメタルバンドみたいな正統派や嬢メタルと言われるような曲はほぼありません。
とにかくVoのmayuが時たまDIRの京さんかな?と勘違いさせるような変幻自在カナ切りデスボイスやドスの効いたデスボイス、そして透き通る綺麗なクリーンボイスの変わりようを楽しんでください。
叩いてみたのアイドルだったむらたたむも含めて楽器陣のテクニックもエグイっす。
AMA-TE-RASは特に変化球だけど芯食ったメタルソングなのでおすすめ。

ペンギンラッシュ/真善美

名古屋が誇る新星ピアノロックバンドペンギンラッシュの最新作
ペンギンバンド界隈はお洒落でクールな曲を演奏するお決まりがあるのか、それともペンギンという名前がそのような曲を作らせる魔力があるのか、この謎は解明されることはまだないですが彼らペンギンラッシュももれなくピアノ主体のコンテンポラリー歌謡や小島麻由美のようなジャズスタンダードを隠し味として注入した曲を素敵な演奏と共に披露してくれる今注目すべきバンドです。
今作は今までよりもモダンで都会感をだしたミックスがされている音となっていて直近の作品と比べながら聴くと面白い発見が多くありますよ。

The Smile/Wall OF Eyes

暗黒阿波踊り現代音楽集団ことRadioheadから離れ右腕かつ実質6人目のメンバーとも言われたゴッドリッチからも離れトムヨークが新たに結成した3ピースバンドThe Smileの2作目
前作が少し複雑なバンドサウンドだったしレディへの流れやトムの趣向的に今回はエレクトロ主体のインディーロックやクラウトロックの派生みたいな感じかな?と思いきや初手からアコースティックの音が流れるという有機的音像とバンドサウンドに味付けとしてエレクトロを入れた曲展開でThe Smileとしての目指している音がなんなのか、今作ではっきりとした感じになりましたね。
The BendsやOKコンとまではいかないけど久しぶりに素直にポップで味のあるバンドサウンドのトム作品を聴いた気がする。
メンバーのジョニーグリーンウッドの色がトムと同じかそれ以上にでているからかな?兎に角年間ベストに入るぐらいの出来栄えでいつどんな時でもトムヨークは裏切らないな!と確信させてくれる作品でした。
あとThe Smileになるとトムがベース弾くんだけど上手くて笑う
Youtubeの評価されたコメント1位がシンプルに面白いのでこの曲をリンクで貼っておきますね

Slower/Slower

Slayerの曲をドゥームメタルにアレンジしたら最強なんじゃね?というメタル界隈の一部をざわつかせるようなことをやってしまったドゥームメタル界のスーパーグループSlowerのデビュー作
バンド名から既にSlayer愛に溢れているが曲も凄い。
ちゃんと全曲Slayerのカバーとして良ーく聴けば忠実に再現している。ただ原曲の1/4ぐらいのテンポかつ歪みが激しいから別曲かな?となる人の方が多いかもしれない。
メンバーも豪華でMonolord、Fu Manchu、Kyussといったドゥームメタル好きが知ったら絶頂しちゃうバンドから揃えてるというとんでもないバンドと作品ですよ。

Unknown T/Blood Diamond

UKヒップホップ/UKドリルのプロスペクトアーティストUnkown Tのデビューフルレングス作
基本的に昔のギャングスタやウェストコーストみたいなのとはまた違った危険性とダウナーで重低音が響くビートをぶちかますUKドリル。
そんなUKドリルの中でもメロがしっかりとしていてよくある覆面アーティストでもない(常にグラサンはしてる)Unknown T
ビートのかませ方と昔ながらの正統なラップも披露したりとこのデビュー作から次作でどのような進化をしてくるか楽しみすぎる1枚ですよ。
過去になぞらえるならギャングスタやG-FUNKは00年代に入り沈静化しつつ派生ジャンルとしてヒップホップが変化していったけど果たしてUKヒップホップ界隈はこの後どうなることか、予想するのも楽しいですね。

ZAZEN BOYS/らんど

透明だった少女は永遠となった。
最早なにも語るまい、向井秀徳が求めた音の世界がここに濃縮されてますよ。
最新作にして最高傑作となったZAZEN BOYSのらんど
これがTelevisionから続きポストパンクとインディーロックの影響を受けた邦楽ロックの終着点なのかもしれない
最高です。

Green Day/Saviors

俺たちの青春だったあの頃のGreen Dayが帰ってきた!となるGreen Dayの最新作
1曲目からキャッチーでポップなメロコア風味たっぷりなパンクソングをぶちかましてくれて最高ですよ。
ほぼ全曲3分前後という本当の意味で原点回帰のような作風で新作ひっさげたライブを日本でもしてくれないかと妄想する日々が始まってしまう、そんな作品。
90年代あたりのバンドもベテランと呼ばれるようになりあの頃を思い返してしまう世代にとって今も活動しこうして昔と今が交差するような作品を作ってくれるアーティストがいるというのは幸せなことなんだなと改めて思いましたね。

SLIFT/ILION

フランスが産んだガイキチアタオカ3ピースサイケストーナーバンドSLIFTの大問題作にして大傑作
全8曲中7曲が10分前後という今までの作品で一番攻めた曲の長さと曲展開でこれは今年トータルで見たとしても色んな人達のランキングに入るのでは?と感じる作品になってますよ!
前作からジャケも宇宙な空気を出すようになり曲調も所謂HawkwindやThe Seedsを彷彿とさせるサイケスペーシーでガレージな展開やシド期Pink Floydのような空間サイケ両方を兼ね備えて、そしてそのどれもが既存の曲になぜか当てはまらない、オリジナル要素も溢れる音がこれでもかと流れてきて今月だけでトータル10時間以上は聴いてるかな?
MAGMAの時からフランスは定期的に爆発力のある変態バンドが現れるから侮れないぜ

最後に

2024年1月、現実世界では初っ端から悲しい事件や出来事が多く辟易してしまったかもしれませんが音楽界は常に聴く者に寄りそい生きる意味を見つけさせてくれます。
今年もどんな音楽が耳に、脳に入ってくるのか楽しみです。
このまま次回の記事を書き綴っていこうかなと思いながらこの記事を終わらせたいと思います。
ここまで見てくださりありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?