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余裕のある国とは

最近読んだ本。

小野不由美「華胥の幽夢(かしょのゆめ)」

これは、ファンタジー小説「十二国記」の短編集。

本の中に、ある国の政変の話が出てくる。

この国を治めるのは、清廉潔白の強い王。

自身のように、清廉潔白な完璧な国を目指した政治が、失敗して行く話。

なぜ、その理想の政治が失敗したか、王の弟の口から語られる↓

現実の人間には疵(きず)がある。不備があるんだ。全員が兄のように完璧じゃない。
(中略)
兄の思い描く国には、愚かで無能な者の居場所などないんだ。
(中略)
それが兄の目指す国なら、私にとっては牢獄に等しい。私にとって、あるべき姿をした国とは、そんな場所ではない。多少の怠惰や、狡い振る舞いや、愚かや無能を包容できる余裕のある国だ。


昔読んだ「働かないアリに意義がある」って本に、アリも、常に一生懸命働いてるのは2割で、残りの8割は、バックアップとして待機してるみたいなことが書いてあった。

全員が常に100%で働いてたら、非常時に対応できないし、バックアップがある社会が、本当の余裕のある社会なんだろうな。

「働かない私に意義がある!」

そんな余裕のある社会を希望!!

余裕=無駄を許せる、ってことなんだろうね。

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