見出し画像

【talk】親友と離れる決心をしたお話。


私には過去、お互いに「親友」と呼び合えるお友達がいました。
彼女との出会いは高校生のとき、同学年で同じ部活に所属したことがきっかけで仲良くなります。

部活では最後まで補欠だった私とは違い、彼女はいつでもスタメンで、活躍する彼女の背中をコートの外から見ながら「自慢のお友達」だと思っていたことを覚えています。
毎日連絡を取り合い、笑い合っていくなかで高校生活は過ぎていきました。


その後、高校を卒業してから別々の道に進んでいくことになります。
彼女との関係は変わらず、よく電話をしたり遊んだり、旅行に行ったりもしていました。

お互いのことは何でも話していましたし、全く気を使わず居心地の良い存在だったはずの彼女と会うことに、少しずつ苦痛を感じるようになっていきます。

仔細は伏せますが、はっきりと考え方に違いを感じるようになり、また彼女の私への態度にも不安を覚えるようになっていきました。

きっと長年の付き合いである私に対して、何をしても許してもらえるという大きな信頼と甘えがあったのだと思います。

それを受け止めきれない私は、20代後半になると、彼女との関わり方に悩みを抱くようになりました。
そのころには私も彼女との関係を蔑ろにしてしまっていたところもあり、お互い様だと今では思っています。


そんな彼女と離れる決心をしたのは、去年に入ってからのことです。
静かに疎遠になろうとした私に、彼女も疑念を抱いたようで、結局は思いを伝えることになりました。

文面でのやり取りでしたが、彼女は大変ショックを受けたようでした。
私が彼女に対して不満を言うことが今までほとんどなかったので、彼女からしたら私のよそよそしさには若干気が付いていながらも、まさか距離を置きたいと考えているとは思っていなかったようです。

あれほど憂鬱に思っていた関係だったのに、いざ終わると彼女との楽しかった思い出ばかりが思い起こされ、全てを受け入れるほど大きな器を持てなかった自分に胸が痛みましたが、正直心が軽くなった思いでした。

この件に関しては、どうすることが正解だったのかは未だにわかりません。
もしかしたらこうなる前に彼女に思いを伝えていたら、今も友人関係は続いていたのかもしれません。


私は、お友達というのは気が合うからこそ一緒にいるものだと考えていて、彼女はそのままで周りの人とは上手くいっているのに、一友人である私のためだけに彼女に変わってもらおうとするのは少し傲慢な気がして話が出来なかったんですね。

生きていると、人には変化が訪れます。
環境が変わり、周りにいる人が変わると、そこから大きな影響を受けることで人柄も考え方も変化していきます。
親友だった彼女を含めた昔の友人と少しずつ違いを感じるようになってきたことを考えると、変わってしまったのは私の方なのかもしれません。

長年付き合っていると、ズレが生じて合わなくなってくるというのはよく聞く話ですが、おばあちゃんになっても仲良くいられると信じて疑わなかった親友との関係に終わりが来ることは、若いころは全く想像していませんでした。


私は過去に自信を持てなくて悩んだ経験があることから、周りの人には出来るだけポジティブなことを伝えるようにと心掛けているのですが、親友だった彼女に対してそれが出来なくなっていったときから少しずつ関係は破綻していたんですね。

「その人と一緒にいるときの自分を好きでいられるか」これは人と関わる上で持っておくべき大切な考えであるように思います。

離れる道を選んだ私がこんなことを思うのはおかしいのかもしれませんが、離れたからこそ、心から彼女の幸せを願えるようになった気がします。
近くにいるのではなく、離れた方が相手に良い思いを抱けるのであれば、離れるのは悪いことではないように今は思います。




この件についてはnoteに書き残すかとても迷いました。
でも私にとっては大きな出来事だったことと、この経験から色々と思うところもあったので、過去を思い返しながら書き綴ることにしました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?