はふり

小説を書き始めた大学4年生

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小説を書き始めた大学4年生

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桃仁

 雀が死んでいた。ひっくり返って死んでいた。ふっくらとしていたはずの胸はすっかり平らになって伸びている。地面をちょんちょんと跳んで歩いたり、休むために木を掴むはずの足は、硬く伸び死後硬直を感じさせた。まぶたはぎゅっと瞑ったまま。黒い舌はゴムみたいだが、胸に生えている毛はたんぽぽの綿毛のように柔らかそうだった。よく見ると細かくぶつぶつしたクチバシには、少しだけ、どろりとついた血があった。  雀は、線路沿いの小道の側溝の上で死んでいた。茶色と黒色が混じった羽根にコンクリートの灰

    • 【超短編小説】穴の中には

       お父さんがおこってかべをなぐって穴を開けた。その穴はちょうどわたしが入れるくらいだった。  ふしぎなことに、その穴の中に入ると外のじかんが止まった。中に入れば音も聞こえないし、おなかもすかない。ずっとすごせた。  だからわたしは、穴の中にいつも入った。かんじテストの日は、ワークをもちこんでべんきょうした。お母さんとお父さんがケンカしている日は、すぐ穴の中に入って、泣かなくなるくらいゆうきが出てから、耳をふさいでいっきに穴から出た。  そんな日がつづいて、わたしには穴がなくて

      • 就活おわったぁ!!!

        こんばんは 大学4年生のはふりと申します。 終活が終わりました!!!!!!! 第一志望の企業に採用していただきまして、もう、本当に、嬉しい限りです。 今日ようやく落ち着いて、祝杯を1人でしっぽりしておりまして酔った勢いで書いておりますので、拙い文章です。あしからず… 私は右も左もわからなかったので、とりあえず大学3年生の春頃から、マイナビのアプリ配信で就活情報を集めていました。あとはTunagaru就活さんのYouTubeイベントや、リクナビ・マイナビのイベントに参加

        • 創作純文学を読んでもらうには

          大学2年生 はたち 小説書いてます。 読んでくださった方ありがとうございます。 最近の悩みとして、 どうやったら私の小説を読んでもらえるかを 凄く考えています。 はじめは、 noteアプリだけでこっそり書こうと 思っていました。 しかし、それだけではあまり反応がない。 そこで、Twitterで引用して拡散しました。 リツイート・いいねをしてもらえたとき、 本当に嬉しかったです。 もっともっと読んでもらいたいと思いました。 そして、改めて note

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          タベモノ

          ねぇ、あなた旦那さん?このヒト食べるかしら?え、あぁごめんなさいね。私、あきなっていうの。亜神の亜に希望の希、菜葉の菜よ。最後の菜が気に食わないのよね。あなたはなんて書くの?…お電話が遠いのかしら。あぁ何も言っていないのね、言いたくないならそれはそれでいいわよ。あなたって呼ぶわね。あなた、私のお話聞いてちょうだい。私、此の前、チョコレートを飼ったのよ。念願の。とってもきれいな薔薇が彫ってあるの!その薔薇、ダマスクローズっていう『薔薇の女王』と呼ばれているものなんですって。素敵

          タベモノ

          トリップ

          今日もガクガクと手が震えたから、アトマイザーのスプレー部分をクルクルと外した。マグカップにさしてあったストローを、煙草のように、人差し指と中指で挟む。ストローは、アトマイザーのあの細い口に中々ささらなかった。何度も何度も何度も繰り返すうちに、なんとかストローは容器の中に入った。 漠然と、未来が、遠いけれども確実に、そこにあった気はしていた。しかし、それはもう消えた。今となってはそれも、どうでもいいことだった。  アトマイザーの底をライターで炙る。ストローは、震える中指を支え

          トリップ

          カリスマ

          「大須もかわったなぁ」 電子なメイド喫茶、壺焼き芋屋、階段を上がって入る洒落た喫茶店、スポーツブランド専門店。よく来ていたあの頃の大須とは様変わりしていた。良くしてくれたおばちゃんがやっていた古着屋も潰れている。 「時代だから仕方ねえか」 飲食のアルバイトで、荒れた手を掻きながらそう思った。見慣れない店舗は出来てからだいぶ経っているのか、人通りはあまりなかった。いや、コロナの影響か、もしくは夜で寒いからかもしれない。とりあえず、時代のせいにしておけば楽だなと思った。

          カリスマ

          皆さんの宝物を教えてください

          困ってます 今度の授業で お気に入りの「モノ」 について描写なり小説なりを書きなさい という課題があります 書けぬ……… 私が通ってるところ変わっているのです どなたか発想のお恵みをください…

          皆さんの宝物を教えてください

          無題

          私の“あの失敗”とは、元はといえば母の失敗。 私が小学4年か3年の頃に、母は父に無断で福山雅治さんの東京ライブに行った。この日も父はいつも通り夜遅くまで仕事だった。母は日帰りで帰ってきたので、黙っておけばバレなかったろう。 しかし、勘が鈍い母は感想を言ってしまったらしい。母は福山雅治さんのファンであり、初ライブということもあってだいぶ興奮していたのだろう。 この「らしい」とか「だろう」とか煮え切らない不確定な言葉を使っているのはなぜか。答えは簡単。見ていないからである。

          はじめまして

          当方、大学2年生。19歳。 小説や漫画や演劇とかを作る専攻にいます。 私はたぶん小説家になりたいです。 たぶん。 どうぞよろしくお願い致します。

          はじめまして