ベーシックな名刺デザイン覚え書き

紙のデザインはメインの仕事ではないけれど、ロゴ制作の依頼に合わせて、名刺の依頼もいただくことが多い。頻度は高くないものの、1年に数回はあるので、自分のメモも兼ねて名刺デザインについてまとめてみたいと思う。

この記事は実験的に有料にしていますが、投げ銭制度となっており、購入しなくてもすべて読めます。その代わり購入いただいた方にはオマケでこの記事用につくった名刺のIllustratorデータをダウンロードいただけます。

基本フォーマット

まず基本的なこととして、名刺のサイズは「55 × 91mm」
海外だともう一回り小さな名刺が主流で「51 × 89mm」

載せる内容

意外と依頼する側は何を載せるのか決まってなかったりする。そのため、まずこちらから項目を渡し、載せたい情報のみを教えてもらうと良い。

名前
フリガナ(ローマ字、平仮名。大抵はローマ字)
肩書

会社名
電話番号
メールアドレス
URL
SNSのアカウント名

日本語のみか、英語版も必要かどうか

レイアウト

紙の向きが縦横どちらだとしても個人的には横書きがおすすめ。数字やローマ字などが読みやすいから。

名前だけ縦書きにするレイアウト。
名前が縦に入っている名刺、名前がすっと入ってきて私は好き。

文字のサイズ

一番小さい文字でも「6.5pt」に留めておく。
名刺は意外と要素が多いので、連絡先情報は6.5-7ptを指定することが多い。

おそらく名前が一番覚えて欲しい情報だと思うので一番大きなサイズにする。レイアウトやバランスにもよるけれど、12-16ptくらい。

コピペできないからこそのフォント選び

フォント選びで注意するのは、当たり前のことながら「印刷物は文字をコピー&ペーストができない」ということを念頭におくこと。
受け取った人が視認して入力するので、メールアドレスや電話番号は文字を見間違わない書体を選択したいところ。

注意をしたいのは特に下の文字。書体によっては見づらいのだ。

2階建てのaを選ぶ

aには2種類あり、1階建て、2階建てと呼ばれる違いがある。小さい文字の時に1階建てを使うと印刷によっては潰れてoと見間違うことがあるので、2階建てのaを選ぶと良いと思う。

ローマ字のoと数字の0に気をつける

あきらかに数字だと分かる電話番号は良いけれど、メールアドレスやURLなどに含まれていたら、ローマ字のoと混同を避けるため、斜め線のついた書体を選ぶ。プログラミング用に作られた書体などに含まれていることが多い。場合によっては自分で数字を加えるのも手だと思う。

小文字のl(エル)と大文字のI(アイ)

おそらくこのnoteの見出しそのものが区別が付きづらいのではないかと思うのですが、小文字のl(エル)と大文字のI(アイ)も注意が必要。

メールアドレスなどは大文字で書くことが少ないと思うのですべて小文字ならば見間違い可能性は少ないかもしれないが、もしもこれらが両方出てくるようならばやはり注意しておきたい。

GeogiaとVerdanaはこうした読み間違いが起きないように設計されている書体なので、アイとエルが出てくる場合はフォント候補に入れたい。

紙の種類

これはデザインの意図や好みによる。個人的には紙の手触り感のある白い紙が好き。
以下は私の好きな用紙。

アラベール

スコットランド

ヌーボー

大事なのは紙の厚さ

種類はお好みで選ぶとして、名刺において一番大事なのは厚さかなと思う。
ペラペラだとチープな印象を受けるし、厚ければ良いかというと、あれって結構名刺ケースでかさばるのだ。名刺ケースに入る枚数が全然違う...! 自分の手持ち枚数が少なくなる上、受け取った人の名刺ケースのスペースも奪ってしまう。ただ、それだけに受け取った時の印象は強い。

個人的には200kgくらい(0.25mm前後)が好み。

 用紙を選ぶときに書かれているkgは、紙を原紙サイズで1,000枚積んだときの重さで紙の厚さの目安となる。

下に印刷所をまとめましたが、たいてい見本用紙がもらえるので、とにかくいろんな紙を触って自分の好みの紙質と厚さを見つけると良いと思う。

名刺印刷ができるオンライン印刷所

全部の印刷所を利用したことがある訳ではないのですが、今後使いたいなと思っているところも含めてリストアップした。

名刺21

たまに利用する印刷所。安いし早い。用紙の種類は決して多いわけではないけれどそれなりに取り揃えている印象。
無料で印刷用紙サンプルがもらえる。
名刺21の良いところは代理発送してもらえるところ。例えばデザイナーの立場で名刺制作を請け負った場合に、自分の名義で発送してもらえる。
あと発送が早い。大抵いつも発送のお知らせメールが来たと思ったらすでに着いている。

グラフィック

以前、カード情報流出騒ぎがあったりしましたが、やっぱり老舗だし印刷の質などは安心感がある。また、格安印刷所だと特色が使えないところが多いので、DICカラーのインクが使えるのは嬉しい。
こちらも印刷用紙サンプルが無料でもらえる。

スーパープリント
https://www.superprint.jp/

紙の種類が豊富で、特殊加工(箔押し、白インク、空押しなど)が特徴的な印刷所。海外生産のためやや納期が遅め。安価に紙や加工で遊びたいときに使ってみたい印刷所。

ハグルマ

ペーパーサンプル帳が無料でもらえる。(封筒や冊子なども扱っているため、名刺用のサンプルという訳ではない)

名刺に使える印刷手法や加工

活版印刷

活版印刷は、金属や木に文字を彫り込んだもの(活字)を並べて文章にした板に塗料を塗って印刷する方法。圧をかけて紙にインクを転写することによる独特の凹凸が美しい。その仕組み上、オフセット印刷と異なって何色も使えるものではないですが、シンプルなデザインの場合には検討したい。

値段は高くなりますが、会った人に印象づけたい、という場合にはコストに見合うのではないかと思う。

小口染め

厚めの紙の断裁部分にインクを付ける方法。持った時にさりげなく見える色が可愛い。出来る印刷所(特にオンラインから発注)は限られていますが、活版印刷をやっているところだとオプションとして選べるところが多い印象。

次に自分の名刺をつくるときは小口染めにしたい。

Illustratorデータのダウンロード

記事は以上となりますが、購入いただいた方には、この記事を書くのに制作した名刺のテンプレートをオマケとしてダウンロードいただけます。

Illustrator CCで制作しています。
サイズは55x91mm、トリムマークがついています。
印刷所に入稿の際は、印刷所の入稿形式に合わせてご編集ください。
フォントはMac標準でインストールされているもの、Typekitで手に入るものを使用しています。

サンプルでつけているロゴの使用はお控えください。

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