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句集を読む:『然々と』

『然々と』 伊藤伊那男 2018北辰社
著者は昭和24年長野県駒ヶ根市生まれ、「銀漢」創刊主宰。
本書は著者の第3句集、第58回俳人協会賞受賞作。

[章立て]
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年

[好きな句12句]
分校を持ち上げてゐる霜柱
福寿草てふ睦まじき混み具合
静脈の色鎌倉の曼珠沙華
冬夕焼この色誰か死にたるか
初午や鳥居掘り出す雪の中
本堂に寝る子跳ねる子仏生会
黒潮のつくる縦縞初鰹
冬凪に潜水艦の甲羅干し
銃眼で見る横須賀の冬鷗
縄跳の縄が夕日を絡め捕る
富士塚の裾野に拡げ苗木市
平穏は余白にありて暦果つ

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