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ショック! 重要単語2200のうち知らない単語が518語も! 単語帳の使い方  62歳からのロシア語⑧


ロシア語を見て2秒以内に日本語を答える

  いろいろ情報をあつめロシア語開始の準備を進めてきた。そして、ついに2023年4月2日、スタートした。

 最初に手をつけたのが、「例文で覚えるロシア重要単語2200」(白水社)。音声を中心に例文を音読、できれば暗唱しようとは思ったのだが
、その前にまずは、今現在どれだけ単語を覚えているか(あるいは忘れているか)を知りたいと思った。

 下の写真のように、右側の日本語部分を隠して、左側のロシア語単語のひとつひとつを2秒以内で日本語で言えるか否か、どんどんチェックしていった。

まずは左のロシア単語を見て2秒以内に日本語を言えるかチェック

 すぐ終わるかと思ったが、なにしろ2200語である。一通りチェックを終えるまでたしか5日~6日間くらいはかかったと思う。

 結果、
2秒で意味を答えられた単語1685語
2秒で意味を答えられなかった単語518語

 76.5%知っていて23.5%知らない。これは予想していたより悪い結果だ。なんだかんだと言って27~28年前にわずかだがロシア連邦に住み、それなりにロシア語をつかっていた。

 にもかかわらず、重要基本単語の23.5%も分からないのだ。これは、かなり深刻な事態と思った。

 単語帳を実戦する少し前から、YouTube番組を視聴してわからない言葉を調べる作業を始めたので、1685語よりは知っている単語数は多い。とはいえ、これは聞いたり読んだりしてわかる受動的単語であり、自分がすぐに使えるわけではないところが、問題だ。

 先は長い、と覚悟して地道にやるしかないと心した。

単語帳の使い方

 具体的な単語帳の使い方を整理してみた。

1,10単語ずつで進めていく 10語でひとつの区切り。
2,音声なしでロシア単語を見て日本語の意味を確認する(すぐ忘れる)。
3,単語の音声を聴き、物まねして同じように発音する。同時に意味を理解する。
4,例文の音声を聴き、例文の意味を理解し、語順や単語の格変化、文法なども一応確認する。
5,確認したあとに音声を聴いて物まね発音(朗読)の訓練をする

 単語を覚えるのが単語本を利用する目的だと思うが、単語、発音、文法 の三つを兼ねるように意識して実行することにした。

 上に書いた「5,」は、黒田龍之介さんの「ロシア語だけの青春」(現代書館)に書かれていたことを意識している。

 この本によると、「標準ロシア語会話」(東一夫・東多喜子著)を利用して、ミール・ロシア語研究所では、大きな声で可能なかぎり正確な発音で、強く発音するところを強調し、徹底的に暗唱すること書かれている。

 すぐにでも、この伝説の会話集で暗唱訓練をしたいのだが、まずは基本単語の習得のため「ロシア重要単語2200」に着手してしまったので、中途半端にするのはいやなので、この本の例文を利用して、同じ練習をすることにしたのである

例文音読と暗唱でつまづく

 単語帳は単語の意味を覚えるためのもののはずだけれど、まずは聞いたロシア語音声を実際に口に出して発音する練習を重視した。

 実際に実行しはじめると、上記の単語帳の使い方「5、」で挫折した。例文をしっかり正確に暗唱するどころか、音声を聴いても声が口から出てこないのだ。

 文法が分かるとか、発音のよしあし、とかイントネーションとかのレベルではない。

 とにかく音声が口から流れ出てこない。これは文全体をすらすらと音を出して言えないだけでなく、個別の単語の発音ですら、つまずくことがある。

まずは口の筋トレだと割り切る

 外国の言葉を口に出していうのは本当に難しい。いま聞いたばかりの例文音声を繰り返そうと思っても、できないものがたくさん出てくる。

 結局あきらめて、まずはテキストを見て音声を流して発音していく方式に切り替えた(後述)。それができたあとに暗唱すればいい。

 といっても、単語と単語のつながりの難しさや、どうしても発音しにくいのは、単語ごとに発音することにした。

 まずは、見よう見まねで何度も口に出し、ロシア語用の口やのどの筋肉を鍛えるしかないのである。
 
 筋トレは、本当に大事だと思う。

分割発音の繰り返し

 発音とイントネーションを自然に口からでるようにしたいのだが、そう簡単にはいかない。なにしろ、一つの単語すらまともに発音できないこともあるくらいだ。

Он взял на себя заботу о больном オン・ヴジャール・ナ・シビャ・ア・バリノム(彼は病人の世話を引き受けた)

 単語練習を始めたばかりのころは、「引き受ける」に相当するвзялが発音しずらかった。最初の二文字のつながりв⇒зが上手く発音できなかった。だから、 вз(ブズ)вз(ブズ)вз(ブズ)・・・・。と繰り返しその後で単語後半のялと繋げて発音を繰り返す。

 こんなことじゃ先が思いやられる、と思うでしょ?

 そうなんです。その先が大変だった。ひとつの単語でこれだから、例文音声を聴いても口頭で繰り返しできない。

無理しないでテキストを見ながら発音すべきだった

 しかたなく、最初の2~3単語と最期の2~3単語だけ確認する方法をとった。上の例文だったら、最初のОн взялだけを認識し、次に分最後の о больном を認識する。

 それぞれ切り離して発音を繰り返し、そのあとでくっつけて全文繰り返して発話できるようにする。

 ところがこれをやっているとなかなか次に進まない。自分にとって発音しにくい単語、発音しにくい単語と単語の結びつき(組み合わせ)があるからである。

 母語以外の言語を習得した人のほとんどは、単語帳に時間をかけず、どんどん忘れて、どんどん繰り返していくことを薦めている。

 結局、23年4月2日に始めた「例文で覚えるロシア重要単語2200」の第1回が終了したのは7月17日だった。これじゃ、先に進まない。

 学習初期における私の重大な反省は、テキストを見ないで単語と例文を暗唱しようとしたこと。それは、一定のレベルに達してからの話。最初は、テキストを見ながら音声を聴いて音読(暗唱ではない)することをお勧めしたい。(つづく)

 


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