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【毎日短歌】ボクハサイキンオモイマス草

1)
眼の前の綺麗な花の名を知りたいとボクハサイキンオモイマス

最近まわりの草花に興味が湧いてきました。
素敵な花の写真とともに短歌をお読みになってるnoterの皆さんの影響を、がっつり受けまくってます。(笑)

なーんにも分かんなくて悔しいのでとりあえず、僕のことをボクハサイキンソウオモイマス草と名付けます。

(人の気持ちを知りたいサイボーグみたいな歌になっちゃってる…?)

2)
ハーフィズの詩を公園で朗読しそこらの鳩に恋語る昼

僕の大好きな詩人。ハーフィズ。
14世紀のペルシャの詩人です。

イスラム教徒の神秘主義圏にありながら、酒と恋とを愛した異教の詩人ハーフィズ。
その詩は情熱的な耽美なリズムでイスラムの人々を600年以上も魅了してきました。

ペルシャやイランなどの中東では詩がかなり高い文学的、大衆的地位を獲得しており、いまなお古典的な詩が老若男女に親しまれているそうです。

そして大事にされているのが「声に出して読む」ということ。やはり詩を構成する言葉には音とは切っても切れない深い関係があります。向こうでは、朗読の良し悪しだけが詩の理解度を示すとさえ言われるそうです。

そんなわけなので、本場にさえいない僕が、声に出して読まないなどしていいはずもない。(ないはず。多分。)
恥を忍んで公園で朗読してきました。それもかなり熱っぽく。

昼から恋やら酒やらを語る若者は、犬の散歩に付き合っている老人たちの目にいったいどう写ったことか…。

おおサーキーよ、酒杯をまわしてわれに授けよ
愛は始めたやすく見えたが、あまたの困難が生じた
終には微風があの巻毛からもたらす香りに焦れ
麝香が薫るかの髪の縺れにあまたの心が
 いかに痛んだか
我が恋人の館になんの安らぎ、愉しみがあろう
いつも鈴が鳴り続く、荷物をたばねよと
酒場の老人の命ならば、サッジャーデを酒にて染めよ
旅人は道中と酒場の習慣を識らずにおれぬゆえ
夜は暗く、波恐ろしく、渦潮はすさまじい
わが様子が浜辺の気楽な人びとにどうして分かろう
わがことは全て我が儘ゆえに不評に終った
あの秘密がどうして隠される、集いにて語られよう
ハーフィズよ、安らぎを欲するなら
 彼女から身を隠すな
恋する人に逢ったら、世を捨て顧みるな

『ハーフィズ詩集』黒柳恒男訳

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