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【小説家になる】第2話 心の灯

第1話「きっかけ」

美容室の兄ちゃんとの会話が頭をグルグル回ってる。
「絵」か。。「文章」ね。。
【いやぁ、絵、下手だからなぁ。厳しぃか】
【文章書いて、誰が読むのよ?】
が92%
【やってみれば、どうにかできそうな気がしなくもない】
が8%

そんなところからのスタート。

RPGで言うところの、一番最初の町に降り立った、
金も防具もスキルもない冒険者。

兎にも角にも、作品をつくらないと始まらない。
はて?何の絵を描く?文章って何を書けばいいのよ?
いきなりやってくる自問自答。

横目でチェックするタウンワーク。
いや、ダメだ。戻ってこい、僕。

絵を描くなら、やっぱり好きな物など心が動いた感情を表現する事になる。
「あぁ、きれい」「かわいい」「イイ感じ」「おぉ、スゴイ」
なんていう、

心に生まれた小さな小さな灯(ともしび)を思い出す作業。

幼稚園や保育所などの子供たちがママやパパの絵を描いて、
それはもう、まるでジャガイモのようなボコボコの丸に
浪平さんのような寂し毛がヒョロヒョロっと数本でてるだけの絵を
満面の笑みで「できたぁ!」と見せる、あの感じ。

文章を書くなら
「今日ね、お手紙書いた!」と、ポッケから出したのは
【まま、いっも、ありがとの】→(ママ、いつも、ありがとう)の文字。

上手!を軽く超越した、グッとくる感じ。
そこに、ちょっとだけ、そう、ちょっとでいいから、一応大人なんだから、
昨日の自分にはなかったスキルを足していく。
するとあの頃の、そう、子供の頃の

「できた!」の感情が蘇ります。それの繰り返し。

1話で話した、
「途轍もない努力の積み重ね」と「ブレない信念」とは簡単に言えばこういう事なんだと僕なりに解釈しています。

全てはここから。

大切なスタートラインだと思っています。
小さな灯(ともしび)を消さないで。


第3話「始めたものの」



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