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男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ


6年ほど前、女4人で「男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ」を開催した。
「女のマニアックな趣味は全て男の影響」みたいな発言がネットで炎上しがちだが、そうした発言に対する皮肉やアンチテーゼなどではなく、「今までの彼氏に教えてもらった曲、みんなの前で歌っちゃお!」という偏差値10くらいのノリだった。
意外な人が意外な曲を歌うので、一曲入るごとに「何それ!?」「なんで!?」と驚きの声があがる。
上品な巻き髪の巨乳美人が、髪を振り乱してマキシマムザホルモンを絶唱する姿を拝めるのも、「男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ」ならではだ。
私は●●●●●●●を入れた途端、年下女子に「そんなクソだせー曲歌うのまじでやめてください! ぶっ飛ばしますよ!」と怒られた。●に何が入るか考えてみよう!

いつのまにか、イントロや間奏でその曲やその彼氏に関するエピソードを話すというルールが出来上がっていた。
B'zの「いつかのメリークリスマス」の間奏で、
「クリスマスの日、デートに行きたかったのに家の中でYouTubeのイルミネーションの動画をずっと観せられた。その間、彼氏がこの曲をずっとかけてた」
というしょっぱい思い出話を聞き、みんなで「そういうのあるよね…」としんみりした。
自慢やノロケではなく、失敗談やモヤモヤした体験を話すのがポイントだ。
私は前出の●●●●●●●を歌いながら、
「この曲を教えてくれたセフレに朝フェラチオしてたら、口の中に精子じゃなくておしっこ出されそうになった」
というどうでもよすぎる思い出を話した。こうして文字にしても、まじでしょうもない。

この大会でぶっちぎりの優勝だったのは、
「当時好きだった人に別れ話をしたら、東横インに3日間軟禁されました。この曲はその人に教わりました」
というパンチのある体験談を語り、「僕たちの失敗」を歌った年下女子だった。
エピソードのえげつなさと曲の暗さとそれを一生懸命歌う女子の姿が相まって、みんなで笑い転げた。

「合コンでモテる曲対決」「男に歌われると濡れる曲大会」など、ゲーム性を加えるといつものカラオケがより楽しくなる。是非仲良い友達を集めてやってみて欲しい。
もし再び「男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ」を開催するとしたら、「知らないサラリーマンの家で3Pした時にBGMとして流れていてちんぽを咥えながら爆笑した曲」として、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「Guerrilla Radio」を歌いたいと思っている。


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