永田王/藍川じゅん

年増ザファッカー

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神の子見ていたニルヴァーナ

父方の祖父は、お寺を経営していた。 などと言えば聞こえはいいが、お寺といってもどの宗派にも属しておらず、祖父自身の教えに基づいて活動していた。要するに、新興主教団体なのである。新興宗教団体と聞くと、怪しげな集会を開き、オリジナリティの強すぎる歌を合唱したりするアレを想像するだろうが、まさしくソレだった。 亡くなった祖父がどういうきっかけで「よし、お寺作っちゃお!」などと思いついたのか、もはや知る由もない。祖父がお寺を始めたのはちょうど終戦前後なので、なんでもありの時代だったの

    • 反面教師の鑑

      最近、週一日だけ以前住んでいた町の学習塾で子供たちに勉強を教えている。 自分の復習にもなるし、子供と話せるし、わずかだがバイト代ももらえる。ピンサロで働いていた頃、いろんなちんぽに出会えてお金ももらえてラッキー!と思っていたのと同じ感覚だ。授業とフェラチオを並べて語るおばさんに勉強を教わる子供たちが可哀想である。 バイト先の塾は小規模なので、年齢も教材も進度も違う子たちが同時に授業をうける。 複数の生徒に別々の解説をしながら質問に答え、丸つけし、保護者への報告書を書き、宿題

      • フィブ郎育成日記

        続けて何度も申し訳ないが、また筋腫の話である。 日に日に存在感を増し、毎日目が離せない。 せっかくなので、筋腫(フィブロイド)にちなんでフィブ郎と名付けた。コブ太郎でもよかったのだが、フィブ郎の方がfibroidという単語を覚えやすいので便利だ。 ちなみに、我が家の持ち物は「汁男」(シルバーの自転車)、「グリ美」(緑色の亀のぬいぐるみ)「ジャビ男」(オレンジと黒でジャビット君と同じ配色の自転車)と、色にちなんで名付けられることが多い。残念ながら筋腫は何色がわからないので、我が

        • 大きいことはいいことだ

          再び婦人科の話である。 大きな大学病院に行ったものの、検査ばかりで入院の日程まで話が進まなかった。なかなか予約がとれず、次の検査は2週間後だという。 私の筋腫をエコーで見ながら、先生が「子供の頭くらいあるね〜」とゆっくり言った。 大きい筋腫を表現する時の決まり文句が「子供の頭くらい」だ。一般的に大きいと言っても差し支えないサイズなのだろう。 触診したり、エコーで映像を見たり、細胞を採取した後、先生が再びのんびりと言う。 「じゃあ子宮引っ張りますね〜」 子宮が降りるとか子宮

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        神の子見ていたニルヴァーナ

          婦人科に行こう

          子宮筋腫を切除することになった。 子宮筋腫とは、子宮の筋肉がコブ状になってできる良性の腫瘍だ。30代以上の女性の20〜30%に見られる症状だという。 30代後半あたりから、健康診断のたびに「筋腫はあるけどそこまで大きくないから様子を見ましょう」と言われ続けていた。しかし、ここ最近で筋腫がメキメキ育ち、下腹部が不自然に固く張るようになってしまった。 子宮筋腫は、女性ホルモンによって大きさが変化する(よって、閉経して女性ホルモンが減ると筋腫も小さくなる)。女性用風俗のキャストとロ

          お茶汲みOL2024

          派遣のOL(オナニーレディ)として働いている。 何度も言うが、私はとにかく仕事が遅くて要領が悪い。さらに忘れっぽい。 派遣先の職場でも間抜けさを遺憾無く発揮し、同じ部署の皆さんにご迷惑をかけているが、「新しい人探すのも面倒だし」くらいの消極的な理由によって首の皮一枚で繋がっている。 以前、契約社員として働いていた会社では「パパ活ババア」と「男性社員にしか挨拶しないブス」とのいざこざに巻き込まれてストレスフルな日々を過ごしていたが、今の職場は穏やかな人たちばかりで毎日楽しい。朝

          結婚の話

          「既婚者なの!?」とびっくりされることがよくある。 自分でもたまに忘れてるので「そういえば既婚者だった!」とびっくりする。 夫と結婚して今年で15年、一緒に住んで19年になる。引くくらい長い。 何故私のような酒と男にだらしないおばさんがこんなに長く結婚生活を続けていられるのか。それは、もちろん夫が優しくて異常に寛大なおかげなのだが、それはそれとして「恋人として付き合ったことがないから」というのも一因だと思う。 19年前、私はピンサロ嬢だった。高円寺と野方の間にあるボロアパ

          かいしゃのともだち

          事務のおばちゃんとして働き始めて、もうすぐ2年になる。 本当は大学の寮母さんになりたかった。「寝坊した学生を起こそうと布団をめくった途端、朝勃ちしたちんぽが飛び出てきてビックリする」という茶番をやってみたいし、童貞の寮生全員の筆下ろしをして彼らの同窓会のサプライズゲストとして呼ばれてみたい。 転職活動中、某大の寮の管理人の求人広告が出ていたので即応募して面接に行ったが、よくよく聞いたら女子寮だった。まぎらわしい求人出すな! 「寮母が無理なら作業服の男がたくさんいる会社で働き

          かいしゃのともだち

          愛ではない

          前回、既婚者のくせに大失恋したという話を書いた。その短い追記である。 泣きながら酒を飲むのが癖になってしまい、自分でも失恋の痛みなのかなんなのかわからない感情で、ほぼ自動的に泣いている。目に涙をいっぱいに溜めながらグラスを傾けるだけで、優しくしてもらえるしモテる。 江古田・練馬の飲み屋で会った皆様、その節はお世話になりました。どのちんぽも美味しゅうございました。 夫に改めて別れ話をした。しかし、夫は一貫して「一緒に住みたい」と主張するのみだった。 彼は「うちでご飯を食べて

          大失恋

          失恋をしてしまった。 既婚者のくせに寝ぼけたことを言うなというお叱りは後から存分に受けるので、まずは座って話を聞いてほしい。足は崩していいですよ。 一方的な片想いに、相手を無理矢理巻き込むという悪質ではた迷惑な恋だった。優しい人だったので、私の勢いに押されて断り切れなかったのだろう。 今まで好きになった相手は大抵私のことが好きだったし、そうでない人も何年もかければ必ず好きになってくれた。逆ナンパをすれば100%成功する。馬鹿な女はモテるのである。 なので、どう頑張っても決し

          大将と先輩

          相変わらず大将に怒られている。 最初は心配していたお客さんたちも、いい加減慣れてきて「また怒られてら(笑)」と笑い流してくれるようになった。 そもそも人一倍気が短い大将と、人一倍他人をイライラさせがちな私の2人が同じ空間にいるのだから、何も起きないはずがない。 週末の忙しい時間帯にモタモタしていたら、 「いても仕方ねーから裏でおしぼり巻いてろ!」 と怒られ、倉庫で1時間ほどおしぼりをくるくる巻いて箱に詰める作業をした。 漫画『働きマン』第一話で、偉そうな新人・田中が校了前の1

          ヤリマンと40人のおちんぽ騎士団

          私のヤリマンデビューは遅い。 35歳でジョギングを始めて体力がメキメキつき、それに伴い性欲もグングン増し、結果として玉のような中年ヤリマンが産声をあげた。 ヤリマンは、憧れの存在だった。 私の周りには元気なヤリマン諸先輩方がたくさんいる。彼女たちは、セックスでいいパフォーマンスを出すために、あるいは性に纏わるあらゆる思考を楽しむために、心と体を健康に保つ努力を惜しまない。そのせいか、私の中のヤリマンは「ヘルシー」というイメージが強い。 友人でありヤリマンの先輩である漫画家の

          ヤリマンと40人のおちんぽ騎士団

          うきうきCOCKing

          インフルエンザA型にかかってしまった。早めに薬を処方してもらえたおかげで高熱は出なかったが、あと2日間は家で待機しなければならない。 近所の人から譲ってもらった布団の上でオナニーしたり、共有の洗濯機を回したり、またオナニーしたり、廊下にクイックルワイパーをかけたり、またオナニーして寝落ちしたり、ダラダラと過ごしている。 摩擦のしすぎで小陰唇の色が「ローストビーフの端っこ」から「炭」に近づいてきたので、そろそろオナニー以外のこともした方がよさそうだ。 それならば、と料理を作って

          男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ

          6年ほど前、女4人で「男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ」を開催した。 「女のマニアックな趣味は全て男の影響」みたいな発言がネットで炎上しがちだが、そうした発言に対する皮肉やアンチテーゼなどではなく、「今までの彼氏に教えてもらった曲、みんなの前で歌っちゃお!」という偏差値10くらいのノリだった。 意外な人が意外な曲を歌うので、一曲入るごとに「何それ!?」「なんで!?」と驚きの声があがる。 上品な巻き髪の巨乳美人が、髪を振り乱してマキシマムザホルモンを絶唱する姿を拝めるの

          男に影響を受けて聞き始めた曲限定カラオケ

          大将へのラブレターのその後

          「短い間でしたがお世話になりました」という感謝の気持ちを込めて、大将にラブレターを書いたのが6月上旬。 しかし、実はまだ働いているのです。 最初は6月いっぱいで店を辞めるつもりだったが、私の後任のバイトが2日で辞めたため、7月末まで延びた。しかし、7月の最終日に菓子折りを持って「今までお世話になりました」とご挨拶したところ、大将はキョトンとしていた。 「7月いっぱいで辞めますって言ったじゃないですか!」と言ったら、大将は 「俺が『ずっと居ていいよ』って言ったら『うん』って

          大将へのラブレターのその後

          大学25年生

          先週から、ひとり暮らしを始めた。 推定築50年、和室6畳一間、家賃3万円、風呂トイレ台所共同。42歳にして、苦学生みたいな生活である。 バイトがあるので(なんとまだ大将の店で働かせてもらっている)、週2回は夫が住む埼玉の家に帰る予定だ。家賃は2軒分だが、各自で生活費を支払うことになったので、以前よりかなり気が楽だし経済的にも助かっている。 約19年ぶりのひとり暮らし。思いっきり羽と小陰唇を伸ばしたいところだが、下宿なので、おちんぽ騎士団の皆さんを連れ込めないのが残念だ。