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図書館に行ってきた 31

ハリウッド殺人事件 ジェームス・アンダースン
「ジェシカおばさんの事件簿」の小説2作目。2本立て。面白さの要はジェシカおばさんの人柄。
そのコミュ力は、沈黙の4姉妹から話を聞き出してしまう。また、その行動力はハリウッドへ乗り込んで自作の小説の映画化を阻止する。そしてどちらも、その好奇心で事件の現場に自ら踏み込んでいく。
頼りない警察と年相応の体力のおばさんのコンビはハラハラさせられる。

ストーンサークルの殺人 M.W.クレイヴン
読みやすい。ポーの目線で描かれるので分かりやすい。そして何より分析官ブラッドショーがかわいい。最近は刑事やスパイの話の中で、ネットに強いキャラがいるけど、その中でも上位。それにしても何でどの作品もあの手のキャラはクセ強めなのか。
動機は長編ミステリのあるあるで、いつもながら気分が悪くなる。ラストが二転三転して最後まで飽きさせない。

ローマ帽子の秘密 エラリー・クイーン
「エラリー・クイーンって、作家の名前じゃないの?」「男の人だったの?」と、そもそもの所で知らないことだらけ。
物語というより謎解き。
「状況は全て教えました。あなたは犯人がわかりましたか?」と。
話の流れは淡々としてわかりやすい。解説を読んでいるよう。
私はアガサ・クリスティ派かな。

アクロイド殺し アガサ・クリスティ
推理小説をたくさん読んできたから、どんな立場の人が犯人でも不思議に思わなくなっていた。なので後半は犯人の予想がついた。ポワロが「ヘイスティングスに会いたい」と言ったとき確信した。
犯人がわかったといってもトリックを解いたわけでも伏線回収に気づいたわけでもなく、謎が解けていくにつれて影が薄くなっていったから。
伏線は引かれた側から忘れるもんで。

ママは何でも知っている ジェイムズ・ヤッフェ
短編集といってもいい。全ては夕食の間の出来事。刑事の息子の抱えている事件をその母親が解いていく。安楽椅子探偵みたい。
話としては短くて、私も犯人を当てられる気がして考えるけど全くわからなかった。ママの解説を聞くとすごく納得する。細かいところまで緻密に作り込まれていて大満足の推理小説。

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