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なぜ私たちはこんなにもタイムリープモノに惹かれるのか

ブラッシュアップライフの第8話見ました?安藤サクラの表情に号泣待ったなし、箱推しちゃんです。

元々映画沼にいた箱推しちゃん、SFやファンタジーモノが大好きなのですが、その中のジャンルの一つにタイムリープ・タイムトラベルモノというのがありまして、子供のころからめちゃくちゃ好きなんですよね。

ということで、今回はタイムリープ・タイムトラベルモノに対する偏愛を語らせてください。

一旦整理)タイムリープ・タイムループ・タイムトラベルとは

タイムリープ

自分の意識だけが時空を行き来して過去や未来の自分に乗り移るパターン。主人公は時空を行き来しながら問題を解決していく。

例)時をかける少女

タイムループ

同じ日、同じ1週間を何度も繰り返してしまう。自分の意識では時間を行き来することはできず、基本的にはその繰り返しからどうやって抜け出すか、という物語になる。

例)Mondays

タイムトラベル

意識だけでなく肉体も時空を行き来するパターン。タイムリープ同様、過去や未来に旅しつつ、問題を解決していくことが多い。肉体ごと移動してしまうので、過去や未来の自分と出会ってしまうリスクがあるのがタイムリープとの違い。(会うとどうなるんでしょうね。やっぱり死ぬのかな)

例)バック・トゥ・ザ・フューチャー

※ここから先はこの3つを総称してタイムリープモノと書きます

タイムリープモノのここが好き

適度に頭を使う

基本、もとに戻ることはなく、並行世界を渡り歩くことになる

MCUなど好きな人はご存じだと思うんですが、タイムリープモノって、基本的にはある時間に遡って、これまでとは異なる行動を取った時点で、過去が書き換わるのではなくパラレルワールドができてしまう、という考え方になっています。

そのため、1回目と2回目、3回目でどんどん進行がズレていくのですが、そのズレの中に伏線が仕込まれることも多いんですよね。

なので、タイムリープモノが好きな人の中には、手元にメモを残したり図を描いたりするくらい、見てて頭を使う人も。

物語を楽しむだけではなく、謎解き要素が強いのが魅力的ですよね。

(ちなみに、タイムリープして本人の意識が抜けた1回目の肉体はどうなるかというと、基本的には意識不明なので死んでるのでは、と言われています。なにその怖い仕組み…!)

世界をとらえなおす作業だったりもする

タイムリープモノあるあるとして、1回目でこうだと思っていたことが実は違っていたということが2回目以降にわかる、というパターン。

これ、現実でもよくありますよね。

ずいぶんイライラしている人だなと思っていたら、実はその時虫歯が痛くて限界だっただけで、実はめちゃくちゃ穏やかな人だった(しかも痛みをこらえて色々やってくれていた)とか。

こういうアハ体験を時空を使ってもっと大掛かりに見せることで痛快な映像体験ができるのが魅力的だなと。

映画を見た後、自分が見ている世界に対して「本当は違う見え方があったりしないかな?」と新鮮に感じることもできます。

過去のイケてなかった自分を認めて成仏させる作用も

箱推しちゃん、映画としてはタイムリープモノ好きなんですが、実際自分自身はどうかというと、「繰り返すの、絶対ムリ」派です。

どれくらいムリかというと、ムリすぎてテストでも見直しをしないくらいムリ。

その代わり1回に全集中してミスのないように気を付けています。

が。

さすがに1発勝負の繰り返しの人生だと、ノーミスはムリなんですよね…

うっかりやることもありますし、考えに考えて判断した結果、大失敗したこともあります。

じゃあ、人生やり直したいかというと、仮に過去に戻れたとしても結局同じ選択をするだろうなと思ってしまう。その時その時のコンディションもありますし、これまでだって限られた情報の中で精一杯考えてきたから。

でも、友達にあんなふうにがっかりした顔をさせることもなかったよなあ、と思うことだって同時にあります。

タイムリープモノは繰り返しの中で主人公が人間的に成長して過ちを未然に防いだり、大きな問題を解決したりする構造です。

その繰り返しを見る中で、強く感じるのが「やり直しはきかない」という現実のルール。見れば見るほど、実際には過去のことはもう終わっていてどうすることもできないという現実がのしかかってくる。

ただ、それで落ち込むかというと、わたし自身はすとんと納得するというか、諦めがつくんですよね。

スクリーンで起きていることは自分の中の仮定法過去を映像化したもので、現実ではやり直しはきかないけど、未来に向けて良い選択をできる人間になるためのエネルギーをもらっているんだろうな、と思います。

ということで、皆さんにオススメしたいタイムリープモノ

ブラッシュアップライフ

バカリズムはなんでこんなに女性を描くのがうまいんだろうと思う位、リアルな登場人物が魅力。ストーリーはコミカルに展開しつつも、見ている側の感情をがっとつかんで離さない。また、徹底して友達を救おうとするシスターフッドが見ていて気持ちがいいです。

あと2話ですが、Huluで全話見られるようなのでぜひ。

ブルーバースデー

韓国版の日本リメイク。1話30分と短くてお手軽なのに青春もサスペンスもラブストーリーも全部詰まっていてとにかくお得。
第1話でタイムリープを夢だと勘違いした主人公がやりたい放題やって社会的に終わりそうになるのがめちゃくちゃツボでした。(授業中に片思い相手に指ハート飛ばしまくったり授業サボったり)
わかるよ、タイムリープだなんて思わないもんな普通。

ハッピーデスデイ

こちらは女子大生が誕生日の夜に何者かに殺されてしまうのだけど、目が覚めると誕生日の朝に戻っていて…というタイムループモノ。ホラー映画で最初に殺されそうなギャルが主人公になって犯人を捕まえるために何回も死にに行くという斬新な設定。箱推しちゃんのオールタイムベストの青春映画です。

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない

舞台はとある広告代理店。ある朝、実は超繁忙期の1週間を繰り返していることに気が付いて…というタイムループモノの中で最もハマりたくないパターン。お仕事をする大人は涙なしには見られないですが、見た後は爽快な気持ちになること間違いなし。

他にも…

犬は勘定に入れません ―あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎(小説)

クロノス・ジョウンターの伝説(舞台)

などなど…。

SFが好きな人も最近知った人も、ぜひタイムリープモノをお楽しみください!


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