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BenQ 「WiTアイケア」をレザークラフター目線でレビューする

こんにちは、HAKUです。
BenQさんよりご提供いただいた「WiTアイケアLEDデスクライト」。前回は一般消費者目線からレビューをさせていただきました。

今回はレザークラフターHAKUとして、こちらの商品がレザークラフトに有用か否か!?を検証・レビューしてみたいと思います。

まずは結論。

まず結論から行ってしまうと、「BenQ WiTアイケアLEDデスクライト」はレザークラフターの強い味方になってくれる製品だと思います。忖度してるんだろって?いえいえ、結構ガチです。

今回はレザークラフターにとって「いいね!」と思ったポイントを4点、ご紹介してみたいと思います。

ポイント①:影が邪魔になりにくい

1つ目のポイントは、作業の支障になる「影」が出にくいこと。言葉で説明するよりも実際の写真を見ていただきましょう。

こちらは従来の私のデスク環境。デスクの左上部より動画撮影用のビデオライトを灯火し、右側から補助灯を点けています。2つのライトで照らしているので両側に影が出ています。

ビデオライトをデスクライトと兼用しています。

ちなみに、補助灯を消すと右側にかなり濃い影が。これでは作業に支障があるので補助灯は必須です。

かなり濃い影がでてしまう

これをBenQさんの「WiTアイケア」に切り替えたのがこちら。うっすらと両側に影が出ていますが、気になる程ではありません。

照射範囲が広く、机を上から均一に照らしてくれるので気になる影が出にくいです。これはレザークラフトをする上でかなりのメリットだと思います。

例えば型紙を切り出す際。定規の影がどのように出るか比べてみると…。

従来の照明:カットラインに影が落ちてちょっと見づらい
WiTアイケア:影がほとんど気にならない

カットラインに影がかからない「WiTアイケア」の方が正確な裁断ができそうですよね。

レザークラフトをする上で、影というのは意外と厄介だったりします。特に精度の高い作業をしようと思うと影が邪魔になってしまうケースが結構あります。影が気にならなくなるというのは大きなアドバンテージです。

ポイント②:フレキシビリティ

ポイント①で「影が気にならない」と書きましたが、実は「WiTアイケア」にはひとつ欠点があります。それは「垂直方向にはモロに影が出る」という点。

影で縫い穴が見えづらい

こちらはレザークラフトでよくあるキリで縫い穴を貫通させる作業。このような垂直方向の作業をする際は、真下に影が落ちてしまうので手元が見えづらくなってしまいます。

その欠点を補ってくれるのが自在に動くアームです。

「WiTアイケア」のアームはとても作りが良く、軽い力で動かせて狙ったところでピタリと止まってくれます。アルミ合金製なので耐久性も期待できそうですし、長さも十分。

ボールジョイントのヘッドも動かせばかなり自在に光源の位置を変えられます

上記のような垂直方向の作業をする際は少しアームを倒してやるだけで簡単に問題解決。作業箇所をクッキリとクリアに照らすことができます。

縫い穴の角度までバッチリ見やすい

このフレキシビリティが効果を発揮するシーンがもうひとつ。それは「手縫い」です。

レザークラフトの作業は、机の上で行うとは限りません。私の場合、「手縫い」はレーシングポニーを足に挟んで行います。ご覧のように机の手前で作業する形になるわけです。

手縫いをする際は机から離れるので手元が暗い

従来のライティング環境では、机の上は明るく照らせても、手縫いをする部分までは光が十分に届きませんでした。仕方なくまた補助ライトを使って手元を照らしていたほど。

「WiTアイケア」ならば、アームを伸ばして少し回転させてやるだけで手縫いの際にも十分に手元を明るく照らすことができます。ホレ、この通り。

アームを伸ばしてくるりと回せば手元に十分な光が

補助灯要らずで光と影を自在にコントロールできると、作業の効率がグンと高まります。個人的には補助灯が不要になって机周りがスッキリできたのがウレシイ!

ポイント③:高演色性

3つ目のポイントは「高演色性」を挙げたいと思います。「演色性」とは簡単に言えば、「どれだけ光の質が自然光に近く、色表現の忠実度が高いか」ということ。

よくハンドメイドの販売指南で「なるべく自然光の下で商品写真を撮りましょう」といわれるのはこのため。自然光の下で撮影をすると商品の色味や質感を忠実に表現できるという訳です。

LEDの演色性は「Ra」で表記されます。これはRa=100を自然光とした場合、どれだけLEDの光が自然光に近いかを表しています。これがどれほど大事か実験してみましょう。

今は私が買った時から少し仕様が変わっているよう

比較に使うのはこちら。アマゾンで評価の高い激安LEDライトです。1,500円ほどで750ルーメン。「Ra」の表記はありません。レビューを見ると「安いのにとても明るい!」と大評判。

こちらと「WiTアイケア」をそれぞれ照明として使い、私の使い古しのラウンドファスナー財布(焦げ茶色)を撮影してみました。(もちろんカメラの設定は同条件です)

結果はこちら。

左:WiTアイケア 右:アマゾン激安ライト

色温度(ケルビン)の違いもあるでしょうけれど、同じアイテムとは思えないほど別物に見えてしまいますね。安いライトの方は焦げ茶色の革、ワイン色のステッチ、共に「赤み」が全く表現できていません。

演色性が低い照明は、特に「赤系」の色表現が苦手。レザークラフトでは茶系の色がよく使われるのであまり演色性が低いと致命的です。革同士はもちろん、糸、コバ塗料など配色を考える際に支障がでてしまいます。

やっと作品が完成して、いざ自然光の下で撮影をしてみたら「うわ、何かダセーっ!」「思ってたのと違う―!」なんてことになりかねません。

照明を選ぶ際に「明るさ」を気にする方は多いと思いますが、明るければ良いという訳ではありません。ものづくりの作業灯として考えるなら、演色性という「光の質」にも気を配りたいですね。

ちなみに「WiTアイケア」は「Ra=95」。これは動画の撮影に使われるビデオライトと同等の高演色。つまり映像・写真撮影にも十分耐えうるということ。

最近ですとYouTubeやインスタグラムなどに動画や写真を投稿して楽しんだりする方も多いでしょう。BASEやSTORESを使ってネットショップを開き作品販売をされている方もいらっしゃいますね。

SNSを楽しんだり、販売をしたり、作ったものを表現するにも「WiTアイケア」は重宝するライトだと思います。

ポイント④:目が疲れにくい

きっとテレビ通販だったら「※個人の感想です」ってテロップが入っちゃうんでしょうけれど…私は「WiTアイケア」を使い始めてから目の疲労感が軽減したと実感しています。

国際規格に準拠した「フリッカーフリー(光のちらつき防止)」機能や、「ブルーライトカット」機能を備えていることも目の負担を軽減してくれていると思います。

ただ私が短期間で疲労軽減を実感できたのはこれらの機能に加えて、「光源が直接見えない」という構造によるところも大きいと思いました。

従来の環境では、どうしてもビデオライトのLEDが直接視界に入ってきてしまいました。机全体を広範囲に照らすために高いところに設置しているせいもありますが、強い光がちらちらと視界の隅に入ってくる。

作業中に気になって集中力が削がれますし、刺激が強いので余計に目が疲れます。かといってソフトボックスを被せると圧迫感が…。

LEDの光は直線的なので、フィルターをかけていても目に刺激を感じます

一方、「WiTアイケア」は、LEDの発光体自体が見えない構造になっています。これがめちゃめちゃ快適なのです。

下から覗き込んでもLED電球が見えない!

目の疲労は視力低下だけでなく、肩凝りや頭痛といった身体の不調にも繋がります。

以前もちらっと書きましたがレザークラフトはなかなか身体的には不健康な趣味。家の中で座りっぱなし。有機溶剤(シンナー)のニオイを嗅ぎまくりながら細かい作業を延々と続ける…あーなんて不健康だ。

せっかく巡り合ったステキな趣味。これからも長く続けていくためにも快適&健康的に作業ができる照明はありがたいな、と思います。

最後に

いかがでしたか?レザークラフターの視点から、BenQ WiTアイケア LEDデスクライトの利点をご紹介してみました。

本音を言うと実際に使ってみるまで半信半疑でしたが(ゴメンナサイ)、メーカーの方がおっしゃる通り、レザークラフトをする上でもかなりメリットの大きい照明でした。この照明を「読書灯」だけにしておくのは勿体ない!

ちなみに、この原稿を書いている今は「デジタル読書モード」で使っています。私の場合はレザークラフト作業台とPCデスクを兼ねているのでガッツリと「WiTアイケア」の恩恵に預かっています。編集も快適だー。

BenQ「WiTアイケア」、個人的には自分の身体を労りつつ、レザークラフトを長く続けていきたいと思っている方に是非試していただきたいなと思います。

何だかこちらをキッカケに机や椅子も変えて作業環境をさらに快適にしたくなってきたなぁ。

みなさんも快適な環境で今年もレザークラフトを楽しんでいきましょう!



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